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僕の部屋には座敷わらしが住んでいる  作者: 峠のシェルパ
第二章 夜の静寂に火花も舞う
27/75

消印と消し炭 その一

筆がいまいちのらずに深夜テンションで書き上げたので…

キャラクターのでっち上げ感が

 私は今を楽しもうと大いに張り切っている、

この状況はもしかしたら明日の朝には覚めてしまう胡蝶の夢であったとしても…

偶然ある意味で忘れがたい印象的な出逢い方をして出会った男の子は話をしていると色々と考えているのか深い話が出来たりするんだけど…

もうなんか色々と昨日のやり取りが各所振り替えると恥ずかしいものがあって…

「占領した和室からなんか出づらい…!!」

ふすまで仕切られた向こうに聞こえない様に小声で独り言を言うくらいしか出来なかった!!

すっごくどうしよっかなって思っていて…あれ…今は一体何時なんだろう?

ちょっとした事で動揺なんてしないからわたしはゆっくりと起き上がろうと試みたんだけど…

「うーん、やっぱり駄目だ~起き上がろうとすると一気に疲れた感じが全身に熱みたいに広がって動く気力が限りなくゼロに近くなるよ~反なんとかのグラフみたく!」


よく朝起きられない人って言うのは低血圧で中々脳が活発に動かないとか言うけど正しく今の私な気がしてならない…正直な話で一歩としてここから(布団)から動きたくないもん、学校が始まるまでまだ数日有るし宿題とか課題類は何とか仕上げてあるし…まぁせっかく準備期間って学校が始まるまでおやすみの春休みだし今のうちにダラダラしておくのも手かなぁ…今何時かなぁ

「え…この時計さぁ余裕を持って二時間ぐらい早いとかそんなこと無い?」


時間はもう既に午前が大体終わるくらいっだったね、具体的に言えば1100を過ぎている位

「あれれ~? おっかしいな~、昨日は早く寝たんだけどなぁ、私の予想だとまだ9時くらいかなって思ってたんだけどなぁ?」

よーく考えてみると何回も夢心地に起き上がろうとして力尽きるって事を繰り返していた気がする…

「今の世界線はもしかして何度もループをしてしまった結果私の今日起きた時間が二度寝三度寝どころじゃないくらいにズレてしまっているとかそんな環境下なんじゃ…?!」

なんて何回も物語を繰り返したりする通称「ループもの」の主人公とかそんなものじゃ私無いからね、

泣く子も黙る正統派美少女ひろ…自分で言ってて恥ずかしくなったから止めよう、

でもさ、どうせこの部屋は一人部屋なわけだしそこまで大きな音建てなきゃ大丈夫だよね!!


誰からも監視されないってすっごく快適だよね!! もう家に居たときの私とびふぉーあふたーなんてやったら全くの別人になってたりするんじゃないかな!!


こんな時間に起きても誰も怒って起こしにこないし、もう朝ごはんを通り越してぶらんちになりそうな気がするけど私一人だしいつ食べても何を食べても大丈夫!!

そう! 今の私はフリーダム!! この部屋にいるのはひとりだけ!!

ひとり…だけ?


「…あ、涼くんのこと…すっかり忘れてた…!?」

すっごく今更なんだけど私には同居人が増えたということを起きてからこのときまで頭から抜けていたなんてそんなことは涼くんに向って言えるわけがないよ!大惨事だよ!

完全にいつもの感じで寝過ごしちゃったけどどうしよう、この時間にいまさら

「おっはよう涼くん!! 今日もいい天気だね!」なんてあの調子で言えるわけがないよ!

そもそも涼くん何時に起きたかわかんないし! どうする、涼くんがおじいさんみたいに遅寝早起きで

「空が白むくらいからずっと起きてたけどもうお天道さまてっぺんまで来ちゃったよ?」なんて永遠と生活リズムの乱れがどうとかお説教をしてきたらまた私ソファで横になって寝ちゃうよ!?


それとももしかして私の事を放っておいて何処かに出かけちゃっとか…

いつまでも起きない私に愛想つかして昨日涼くんと喧嘩した奴を経由して家にもうバレてたり…いやいやちょっと待ってって、それはもう一番悪い可能性だしそうと決まったわけじゃないし…


「涼くんのことだしそんなことしないよねー」

わたしはまだ起き抜けってこともあってまだまだ頭が楽観的に働いていたのだけれどその時まだ昨日の晩あれだけ私に対して言ってくれた涼くんの裏の顔というものを知る由もなかった…

知ったとしてもその時はその時だし裏の顔とかいうけどあの涼くんに裏の顔なんてなさそうだよねっておもう、

「とにかくここは恐らく隣の部屋にいるであろう涼くんの事を探ってみよう、ふすまの隙間からそっと見ればバレないはず…!!」

いざ、発動!!オペレーション「ニッチ」!!



 なんて張り切ってみたけど実際やってることって単なる覗き見なんだよね、涼くんは私が居ない間に一体どんな事をしているのかな~?

眠気半分ふざけ半分だから怖いもの見たさでなんでもひとりでできるもん!!

「小声で一人実況なんて付けてさてさて覗いてみましょうか男の子の儚くも幻想に終わってしまった一人暮らしだけど同居人はここに来てまさかの寝坊、さて涼くんは一体どんな行動に出るんでしょうか!!」

じっと自室の外を監視してみ…!!


外を観察みてわかったことは涼くんが少なくとも私が見える範囲には居ないってことが分かったよ!

何の成果もないね!!

「にしたって一人芝居しても仕方ないしなぁ…」

何か音でもすれば涼くんがこの辺にいることが分かるんだけど、さて人の気配はするかな?

因みに私の女の勘は正答率は大体70%位だよ!!


そうだった、何か涼くんが音楽を掛けてればいるって一回で分かるもんね…

あ!! この曲は私知ってる、何処かの国の歌だったかな?

多分ラ・何とかって曲だった気がする、殆ど覚えてないけどね!

「でも昨日よりも少し音量が小さくなってるのはもしかしてだけど私が寝てるから?」


「さてと、レイピア遅いな~僕とそんなに寝た時間変わらないはずだけど…」

あ、いた、涼くんだ!! 涼くんは居る…かぁ、安心したよ~


「…さてと、お昼ごはんの用意をもうそろそろしなくちゃいけないような時間なんだけどあの子起きてこないなぁ…僕と変わらないくらいに寝てたはずなんだけど未だに起きてこないとということは…?」


涼くんは飲み物のカップを持ちながらソファに座って一息ついているね、涼くんは起きるの早いなぁ

私が起きるの遅いだけなんだけどそれは言わないお約束で!


「まぁ、レイピアが居たときは気が休まらなかったからこんな時間が取れたのは結果からすればよかったのかもしれないなぁ…」


猫舌なのかな? 一息ついたのはいいけど中々飲まないね涼くん

なんだかいけないことしてるみたいでドキドキしてるんだけどこれは慣れちゃダメだね、覗きダメ絶対!!


「テレビはこの時間あんまり面白いのやってないし…むしろもうテレビは面白くないまであるんだよなぁ…」


テレビのリモコンを持ったのはいいものの結局テレビから流れる賑やかそうな話し声や効果音、ポップで人をその気にさせる謳い文句は聞こえてこなかったことから涼くんは結局手にしたリモコンを使ってテレビをつけようとは思わなかったみたいだね。


「ふぅ…本当に昨日のあれがただの夢で僕の両隣の部屋には普通の人が住んでいて、あのふすまを開くと誰もいないなんて事にはならないんだろうなぁ、

どっかで正夢とか予知夢ってのは脳が作り出すものだって言うけど一番現実的じゃないのはこの世界なんじゃないかっと思える事態に絶賛首を突っ込んでるよね~」


涼くん今のこの一瞬を「夢」だって考えるなんて夢が無いよ、

夢は見るものじゃなくて叶えるものだよ!


「まさか自分の寮の部屋を覗いてみたらベットのシーツ被った女の子がいるとかどんな展開なんだか僕にもさっぱり分かんないよ、あの(レイピア)の茶目っ気と考えていいのかな…」


そ、それはほら! サプライズを考えたんだよ、

ドッキリ大成功ーー!テレビでやってるみたくね

そして私が涼くんを覗き見してちょっと経つけどそろそろ気づいてもいいと思うんだけどなー?


涼くんのひとりごとに私が心のなかで返事をするっていう不思議なやり取りが続くけど昨日の今日で涼くん大丈夫なのかな?

あのあとも涼くんは私にD51(あの狂人眼鏡)との喧嘩をした理由を頑なに話さなかったからあんな風にボロボロになってもお互いに殴りあった理由が私には予想がつかないんだけど一体なんだったんだろ?

D51(あの眼鏡)はなんだって喧嘩を涼くんに吹っ掛けたのかな?

暴力はいけないことだけど、それを分かっていてあれだけの大喧嘩をするって何かあるのかな…?


「まだお互いに警戒感があるのは仕方ないとして、問題はあの子の家の問題だと思うけど…」


私に静かに不安が這いよる…涼くんがこの部屋に私を泊めてくれるのは私の家の事情を涼くんが理解し共感をしてくれているからだけど正直な話として学校が始まる前にあの人達が黙って引き下がる訳がない…絶対に何か仕掛けてくると私には予想が着いていたけどはっきりと涼くんへその事を伝えることは出来ないよ。

気を緩めたいけど  


「にしてもレイピアは起きるのが遅いなー、もしかして僕より早く起きてゆずのきとか管理人室とかに行ってるのかも?

でもなー僕も僕とて起きた時間はふだんに比べたら遅いし

まさか起きたら930だった時はビックリしたよね」


え…?! 私普段10時30分回ってるくらいに起きてるのに…!

もしかして私の今の生活リズムって物凄くだらしなくってグータラしてる!?


涼くんは他愛ない独り言を言っているだけなのに何でか分かんないけど私なんか傷つくんだけどなんでなのかな!!


「試しに声を掛けてみようかな?

もしもーし、れいぴあー? 起きてるーなら返事してーなんて

なんだっけ、寝てるときって話しかけちゃいけないんだったかな? ごめんねレイピアー!」


涼くんその対応だとしっかり話しかけてるから話しかけちゃ駄目なんでしょ?!

さっきから独り言でずーっとぼやいてるけど大丈夫かな涼くん…


私としては今すぐに隣の部屋へ「突撃隣の大家さん(仮)」したいところなんだけどまだこんな格好(パジャマ)だから着替えたいし物音立てちゃうとおぺれーしょん「ニッチ」の完遂が危うくなっちゃうからね!


本当のの自分を見せたくなくて小さな嘘をつくことはずるいかもしれないけど涼くんの前では私だって魅力的な女の子でいたいから自分を少しだけ飾り付けていたいもん、

よし、ここはこっそりと着替えちゃおう!

朝をちょっぴり寝過ごしたからって今日という一日がつまんない事になるなんてことはちっとも無いよ!


甘い嘘とアクセントな酸っぱさで苺の様な夢物語で終わらない物語をこれから作っていこう!

踏み出す勇気なんて必要経費で落とし込んじゃえばいいんだから!

上手くいかなくてもしょげないでよ? インドアでも行動派で行こうぜぃ!

自分の調子を上げるために思い付いた単語をとにかく明るくしていくのはここへ来てからしていることなんだけど流石に今回は静かにやらないと隣の部屋には涼くんいるからね。


「…少しだけ覗き見とかするわけにもなー鶴の恩返しじゃないけど空けたとか覗き見したからってレイピアが涙ながらに出ていくとか…出会って直ぐの女の子の部屋を覗いてみたなんてそんなのは流石に僕もデリカシなさす…あれ? ふすま少しだけ空いてない?」


嫌な直感がする!? 涼くんもしかしなくても「ニッチ」に気がついた!?

わ、私まだ着替えてる最中だし、どうしよーーー!

こんなときは…!!

「ごめんねー、レイピアちょっとあまりに起きないから開けちゃ…」


 どうもおはようございます。

ひょんなことから高校デビューを独り暮らしで飾ろうとしたら学校の寮に居候系座敷わらし少女がいて、

それを巡って隣の部屋の隣人と殴り合いの大喧嘩を演じた明後日位から高校一年生、北村涼です。


何時になったら学校に行くのかと言われていますが…そのうちに

さて、朝起きて朝御飯を食べ、余裕を持って家事をこなしても起きてこない小さなあの子の部屋の襖が少し空いていたのを気になって出来心で覗いてみたんですが…

なんでこんな物語のあらすじのような事を言っているかというと皆さんおぼえているでしょうか?

レイピアとの初対面の事を…

僕がレイピアに占領されている和室をそれとなく覗こうと思って見てみたら… 


 「………」

なんだか無言で僕と目と鼻の先で佇む白い塊が居たんですよ、

それが視界のほとんどを遮るのでほぼ和室はみえません。

なんだかこの光景何処かで見たような気がしないでもないんですけど…なんでしょうね?


「えっと…」「儂はこの寮室の座敷わらしである」「…?」「貴様は卑しくも女子の部屋を覗いてみたいという願望を果たさんと試みた不届きものである。」「あのーレイピアさん?」「その者白き衣を纏いて…」「やっぱりレイピアだよねーー!」


「ちょっと涼くん、二分くらいだけ待ってて直ぐ支度するから!」

「四十秒で支度しな!」「えぇー⁉」 

白いシーツを着ていたのはみんなご存知レイピアだった…

もしかしてずっと、僕が気がつくまでスタンバイしていたとか

そんなことは無いよね? 僕が起きてから数時間…ずっと?


「あーー! 昨日色んな事があって忘れてたけど…出さなきゃいけない書類あったんだーーー!」

なんでこのタイミングでそんなことを取って付けた風に思い出すのかなレイピア!

またもや微妙なところで話は次回へ行くのであるがなんとも言えないタイトルに今後の展開を不安視する僕なのであった…


次回へ続くよ!


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