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②こんな人もいる
大学に入学して間もない頃、ある人と二人になることがあった。その人をここではAと呼んでおこう。Aの諸情報を与えよう。特殊な入学方式で入ってきた。頭がキレる。このくらいだ。
Aは面白い人だ。Aは私に色々なことを話してくれた。大学に入学してすぐの時、ある会があって、Aはその会に遅刻した。私は、初日からすごいな、と思った。Aが言うには、犬の散歩してたら、犬がぐずったというのだ。まぁ、分からなくもない。Aのファーストインプレッションはこの遅刻だ。私はAのことをポンコツポンコツいってイジっていた。
しかしAは名門の中高一貫出身で、実際賢い。今でもポンコツ度合いと、知性のギャップに驚かされることが多い。
Aは中学の話をした。Aいわく、「中学のコロナ禍の時は楽だった」と。何故か?と聞くと、Aは、「登校が任意だったから、『コロナ怖い』って言ったら休めた」と。単純な論理と結果に私は笑ってしまった。
本当にAは面白い。私はもっと知性に満ち溢れた答えを期待していたのだが...。拍子抜けだった。コロンブスの卵くらい。
こんな人もいるんだなぁ、と思った。