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あのにます:怪奇幻想断片集  作者: 現観虚(うつしみうつろ)
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注文の多い赤ずきん —第三夜—

 三日目。


「腸は細かく切って活け造りに。胃袋、膵臓、それに脾臓はソテーにして。腎臓と子宮は干しておいて燻製にしてね――五日目に食べてもらうわ。あと、胆のうと肝臓は細かくすりつぶして、他の調味料と混ぜてソースにしてね。調味料はそこの棚にあるわ。」

「お、おい、調理工程が複雑すぎるぞ。狼にできるのか?」

「できなきゃ困るのはあなたよ。頑張って。」


 仕方がない。私は全て言われた通りにした――やれば意外とできた。

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