1.王都にやってきて出会った少女。
ここから第1章。
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選定の剣よって導かれたレオは、それこそ勇敢な前衛として魔王軍と戦う。
しかしその中で仲間に裏切られたり、失ったり。死にかけたり、身体を欠損したり、とにかく様々な経験をすることになるのだ。
詳細はあまり覚えていないが、各々の場面はなんとなく記憶にある。
そして、少なくとも――。
「おぉ、ここが王都か!」
「そうだな」
こうやって、冒険者になるルートなど存在しなかった。
そんなわけで俺とギオはいま、王都ガリアにやってきている。
お上りさんよろしく、幼馴染はテンションが上がっていた。田舎から出てきて、こんな人の波を初めて目の当たりにしたら、こうなるのも当たり前か。
ゲームをプレイしていた側としては、そこまで感慨などないのだけど。
「なんだよ、テンション低いな。レオは」
「そんなことないよ。これでも凄い興奮してる」
「そうは見えないけどなぁ……?」
まぁ、いっか――と。
ギオは気持ちを切り替えたらしく、周囲をくまなく観察していた。
俺はそんな無邪気な幼馴染を見て微笑む。無理難題を振って、こうやって一緒に冒険者になったわけだけど、こいつの笑顔を見ていると和んだ。
これで、よかったのだと思う。
「さて、とりあえず冒険者ギルドに――」
そう感じながら、俺は目的地を探そうとした。
その時だった。
「そっちに行ったぞ、追え!!」
「ん……?」
なにやら、人ごみの奥から男性の荒々しい声が聞こえたのは。
何事かと思っていると、人の波が左右に割れていく。
そして、俺たちの方へやってきたのは――。
「な、あの子は……!」
「どいてくださいぃ!」
長いブロンドの髪に、紺碧の瞳。
愛らしい服装に、綺麗な顔立ちをした少女。
俺はその女の子に見覚えがあった。何故なら、この子は――。
「きゃっ……! すみません!」
「あ、あぁ……」
ヴレイヴ・ヴァンガードの主要人物だったのだから。
そして彼女を抱きとめた瞬間に、俺の中には記憶が流れ込んできた。
◆
『ありがとうございます、勇者様!』
少女は、レオを見て頬を赤らめる。
その姿はまさしく、恋に落ちた乙女に他ならなかった。
それを裏付けるように、この後の彼女はレオのために一生懸命に動くのだ。自分の立場や身分、それらを最大限に使って。
だが、物語が進むと……。
『ごめんなさい、レオ様。――私のために、死んでください』
理由は忘れた。
だが、そう言って彼女はレオに刃物を向けるのだ……。
◆
「すみません、お怪我はありませんか!?」
「だ、大丈夫だけど……」
少女は心配そうに俺を見上げている。
どうやら少しの間、俺は呆然と立ち尽くしていたらしい。そうしていると、先ほどの男たちが彼女を追って走ってくるわけで……。
「やば……!」
「あ、あの……!?」
俺はとっさに、少女の手を取った。
そして、誰もいない方向へと向かって走り出す。
「おい、待てよレオ!」
それを見て、ギオも慌てて追ってくる。
俺は無我夢中で走った。
少女――ガリアの姫君、アリシアの手をしっかりと握って。
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