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1.という夢を見た。

更新です_( _´ω`)_

応援いただけますと執筆速度が跳ね上がります。

明日はお出かけの予定があるけど、血眼になって書くよ!!








「えぇ……?」




 ――という記憶をいま、思い出した。


 春麗らかな日差しがこぼれる森の中で、俺はボンヤリと立ち尽くしていた。

 なんてことない。友達と一緒に狩りをしていた、それだけ。その最中に、前世の記憶としてアレを見たのだ。白昼夢のように、突然に。



「え、なに? えっと……」



 記憶が入り乱れて、混乱している。

 とりあえず現在の自分について、改めて確認しよう。



「俺の名前は、レオ・リート。成人直前の十五歳」



 それで、この場所は。



「ここはアルディナ。レオが生まれ育った町で――って、アルディナ!?」



 そこまで考えて、俺はあることに気付いた。

 慌てて近場にあった池に自分の顔を映して確認する。



「ま、間違いない……」



 そして、確信した。





「ここ、ゲームの世界だ」――と。







 『ヴレイヴ・ヴァンガード』というゲームがあった。

 鬼畜ゲーと名高く、初見殺しや高難易度固定もさることながら、ストーリー内容にまで鬱なものが多く、一般世間からの評価はイマイチ。

 しかし、こと縛りプレイ界隈においては神ゲーとの呼び声高かった。



 だって、それだけやり込める、って意味だもんね!




「とか、言ってる場合じゃないんだよな。どうすんだ、これ……?」




 俺は苦笑いしつつも、その場で必死に考え込んでいた。


 いわゆる異世界転生ってやつかもしれないが、それどころではないのだ。

 何故なら、レオ・リートはこの物語の主人公なのだから……!



「このまま物語が進行すれば、俺は絶対に死にかける……! いや、下手したらまた、意味が分からない間に死んでしまう!!」



 『クリアしたけれど、こんな主人公にはなりたくないなーwww』とか言ってた俺だけど、それ笑いごとじゃなくなってるよ!!

 いま、まさにそんな主人公になっているのだから!!



「う、うおお……どうする、俺……!」



 頭を抱えてしまった。

 事態は八方ふさがりで、どうしようもない。

 だが、そこでふと死に際に聞こえた変な声を思い出した。



「あれ、そう言えばスキルを付与、って言ってた気が」



 たしか【絶対回避】と【完全無敵】だったか。

 ずいぶんな名前だが、いったいどのような効果なのだろう。


 そう思っていた時だった。



「レオ! そっちに行ったぞ!!」

「へ……!?」




 一緒に狩りに出た友人の声が聞こえて、巨大な猪が迫ってきたのは。

 とてもじゃないが、避けられない。

 だが、次の瞬間だった。




 【絶対回避】――発動。




「え……!?」




 また、声が聞こえた。

 そして身体が勝手に動き、猛進する猪の動きを寸前で回避する。

 すると猪は真っすぐに突き進み、ちょうどそこにあった大木にぶつかって絶命した。同時にその木はへし折れてしまう。


 改めて、こんなもの喰らったら確実に……。



「え、いや。それよりも……!」



 俺は自分の身体に起きた出来事を思い返した。

 そして、一つの結論に至る。



「【絶対回避】って、そういうこと……?」






 これって、もしかしてチートスキルなのでは? ――と。




 


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