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時間の移動者  作者: とう
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0話 プロローグ

こんにちは、とうと申します!今回はプロローグということで、すごく短めに書きましたが、次回からは、長めに書きます!暇つぶし程度に見てもらえれば幸いです!これからよろしくお願いします!

こんな事を考えたことはあるだろうか?もし“未来や過去に行けるとしたら?”、もし“時間を自由に移動できたら?”そんなSFみたいな事を妄想したりした事はないだろうか?


「あぁ…ぁ…!」


そんな事起こるはずがない…。でも、今の俺はその馬鹿げた願いを叶えたいと心から思ってしまっているのだ。時間を戻したいと、心から願ってしまっているのだ…。


「こう…ちゃん…」

「沙希っ…!」


胸から血を流し、俺の腕の中でぐったりとしている彼女を見ながら…。

彼女は、自分の血で真っ赤に染まっている手で、俺の頬に手を伸ばした。彼女の手は、もうほとんど温もりが消えてしまっている。


「もう少しの辛抱だ!もう少しで救急車が…!」

「…ごめんね…」

「……っ!」


…涙を流していた。彼女は、微笑んでいるが、その顔には切なさが見え隠れしている。俺には彼女の言葉の真意は分かっていた。だけど、絶対認めたくなかった。


「何…いってんだよっ…!何謝ってるんだよ…!」


気づいたら俺も涙を流していた。絶え間なく涙が流れ出し、もはや制御ができなくなっている。彼女は、俺の手を握ると、とても幸せそうな顔をした。


「いままで…すごく幸せだった…!」

「“だった”じゃない!これからも一緒にいるんだ…!だから…!」


その瞬間、彼女は力なく俺によりかかってきた…。


「沙希…?」


呼びかける。なんの返答もない…。彼女から脈拍を感じない…。俺が最も恐れていた事態が起きてしまった…。


「おい沙希…!返事しろって!沙希!……あぁぁぁぁ!!!」


絶叫。俺の中で、何かがゴッソリと抜け落ちた感覚に襲われる。俺は叫んでいる。どうしようもない事への怒りと、悲しさと、何もできなかった自分へ…。






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