現世に戻って来たんだけどね、嫌な予感しかしない
どうせなら異世界行って現実逃避したいです
現世に戻って来た。現世に戻って来たが、一体俺が魔王の元で働いていた頃の時間はこの世界ではカウントされているのだろうか?
周りを確認してみたが、完全に変わっている。
魔王の元で働いていた時間もカウントされていると考えるのが妥当だろうか。
「あ、あ、あの…そ、そこのあなた…」
綺麗な高い声が聞こえた。
というか、、、
めっちゃ美人なんだけど!?
肌は綺麗だし、声も綺麗だし、何よりめっちゃ顔可愛いんだけど!?
「ここ、こっちに来てくれませんか?」
こんな美人に言われたら、断ることが出来るわけがない。俺は言われるがままに、その子について行った。
すると、目の前が真っ暗になった。
どこかでやったことがあるような展開だ。
完全に予想通りだった。
だが、前の魔王の所とは大分違う。
もっと清潔で、広い場所だった。
すると、さっきの女の子がやって来てこう言った。
「こ、ここは異世界です。こ、ここで一緒に生活を送ってくれませんか?」
無論、断る理由が無い。こんな美人と生活を送れるなら、それが本望だ。
俺は言った。
「い、いいですよ。」
意識せずとも声が震え、敬語になってしまう。
「嬉しいです!有難うございます!」
俺の顔が赤くなっている事は言うまでもない。
ここでの生活は、思った以上に最高なものだった。
毎日こんな美人と過ごせるなんて天国に過ぎない。
ここから女の子視点になります。
(なんかあそこに男性がいるなぁ…かっこいい人だなぁ…仲良くなりたいなぁ…)
(思い切って話しかけてみよう!)
「あ、あ、あの…そ、そこのあなた…」
声が震えてしまった。だけどちゃんと言わないと!
「ここ、こっちに来てくれませんか?」
(どうかなぁ…OKしてくれるかなぁ…)
私の心臓の鼓動はとても激しいものだった。
すると、無言で私についてきてくれた。顔が赤くなっていた。こういう所もあるんだね。
じゃあ、私の家に行こう。
家に行くと、彼は不思議そうな顔をしていた。
私の家が異世界だから戸惑ってるのかな?
ちゃんと説明してあげよう。
「こ、ここは異世界です。こ、ここで一緒に生活を送ってくれませんか?」
(わ、私のバカっ!いきなり生活を送ってなんて言ったら引かれるに決まってるじゃない!)
すると彼は、「い、いいですよ。」と言ってくれた。
とっても嬉しかった。無意識に、
「嬉しいです!有難うございます!」と口から言葉が出てきてしまった。
カイト(男の子)視点に切り替わります。
そして最高の生活を送っていたら、女の子が
「ちょっと買い出しに行ってくるね!」と言った。
俺は、「分かった!」と返しておいた。
そして女の子が行くと、向こうから人が歩いてきていた。
そして俺の前にくると、急に
「私と一緒に二人っきりで生活を送りませんか?」と言ってきた。
俺の頭の中に円周率(3.141592653589)を全てたした数くらいのハテナマークが浮かんだ。しかも二人っきりって…
するとその女性は、俺を引っ張って何処かに連れて行ってしまった。
このカイトって人ろくな目にあってないね。