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河童物語  作者: たつきゆっけ
7/9

第7話 ファイティングラッシュ

とある日の土曜日のチップネス・・・

3階のスタジオでダンスのレッスンが終わり、レッスンを終えた客たちが和気あいあいとスタジオから出ていった。

和気あいあいとした客を見送るのは東武練馬店でダンスレッスンを担当するめりさん(本名不明)だ。

背の高さは女性らしく小さい。

特徴的なのは帽子を被っているところである。

東武練馬店でダンスレッスンを担当してるのはめりさんだけではなかった。

めりさんや他のインストラクターの場合、別の店舗でもレッスンを担当している。

だが、めりさんにとある男が話しかけてきた。

「ねぇ、時間あります?」

話しかけてきたのは日サロ下だった。

ダンスの次にやるレッスンに参加するために入り口で待っていたようだ。

「すいません‼

次、新百合ヶ丘に行かなきゃなんないもんで」

めりさんは日サロ下に申し訳なさそうにスタジオを後にした。

時間がないらしく、小走りで階段を下りて行った。

日サロ下は残念そうに舌打ちしたのであった。

(残念・・・

ダンサーを味わいたかったけど・・・

スケジュールの都合でダメみたいだな・・・

まぁいい、カッパをモノにし、すべての女をハーレムに入れてやる・・・

フフフ・・・)

頼むからやめてくれと言いたいだろうけど、ひとりで思いまくってるので誰にも聞こえない、誰も止める事もできないのであった。

日サロ下の欲望は日に日にと増大していった。

ハギワラマコトよりも強力な勃起薬をゲットし、試して成功したのも要因であろう。

(今日はHさんが来るから、Hさんで試してみようかな・・・)

K林さんに飽き足らず、他の人にも手を出す日サロ下であった。

セフレを作る感覚で不倫相手を作っているようにしか見えないのであった。


挿絵(By みてみん)


そして、6時を過ぎた頃だった。

雄大の担当するレッスンが始まっていた。

ファイティングラッシュTECだ。

これはファイティングラッシュの練習バージョンである。

これをやって本番のファイティングラッシュ30をやるのである。

しかし本番をやるのはいいのだけど、ここからが問題だった。

TECが終わり、本番のファイティングラッシュが始まった。

ウオーミングアップをし、ウオーミングアップを含めて、三曲目の途中であった。

なんと雄大が面白い動きをとった。

そこはアッパーだったのだが、雄大は両腕をピンと伸ばし背中を丸めて上半身だけで右腕と左腕を前に交互に揺らすように動いていた。

アッパーのつもりだろうが完全にアッパーではなかった。

完全な手抜きである。

苦情が来てもおかしくなかった。

カッパにちなんでカッパーと名付けよう。

しかし雄大は全く気にせずの状態だった。

次に少林寺と呼ばれる動きに入った。

それを右から初め、左からと入っていった。

それを何回か繰り返し、次の動きに入り、何回か繰り返して、そして、「はい!決めポーズ」と雄大がウルトラマンの変身ポーズのように右腕を上にかざした。

おもいっきり動いたらお客さん、手を抜いたお客さんそれぞれが汗を拭いたり、水分補給をしたりとスタジオの端に置いておいたポットやタオルに手を伸ばした。

その中には日サロ下も入っていた。

(そう言えば明日日曜日だから、ファイティングは谷内さんだっけ・・・

谷内さん元気あるし、かわいいし、オレのハーレムにぜひ加えたいな・・・)

またも愛人ハーレムの事を考えていたようだ。

何ていやらしい男・・・

沼ガッパと負けないぐらいいやらしい男だ・・・

カッパこと雄大は彼女に強引にア○ル挿入をやってそうである。

恐らくは「今日はこっちでやろう」と言いながら・・・

それで彼女が不機嫌になって、変態カッパと呼ばれ、ちょっとした倦怠期になったに違いない。

ネットで調べていればやり方が載っているのに・・・

と言ってもあくまで想像である。



次の日は日曜日だ。

日サロ下が待ちに待った日曜日のファイティングラッシュの時間である。

場所は3階のBスタジオである。

担当インストラクターは谷内さんと言う女性である。

参加者の中には始まる30分、40分前から並んでいる人もいるのである。

参加者の中にはりゅう氏やマウンテン氏やバックス氏の姿があった。

始まる5分前だろうか、担当インストラクター谷内さんによるコリオの説明に入る。

これはTECがないのでTECの代わりらしい。

一通り説明が終わると本番のファイティングラッシュ45が始まるのであった。

2、3曲目辺りかBスタジオの入口に雄大の姿があった。

それを見つけたのはりゅう氏であった。

おそらくは仕事で客の入り具合や楽しくやれているかを見に来たようだ。

しかし雄大自身はと言うと、偵察目的を兼ねていた。

見てみると、自分のレッスンより盛り上がっていたのであった。

(何でだ~!?

俺ん時と違って盛り上がってるでねーか!!

何が違うんだ~!?

俺だって一生懸命やってるのに~!!)

雄大自身は気付いてなかった。

自身があまりに独りよがりなところがあったと言うことに・・・

まっ、失笑されまくるのがおちであろう。

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