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河童物語  作者: たつきゆっけ
5/9

第5話 愛人ハーレム計画

「あれ、高橋くん?」

「(マウンテン)さん・・・」

月曜日の朝の東武東上線上板橋駅前での事だった。

通勤中のマウンテン氏のまえに自転車に乗った雄大が現れた。

雄大は気持ちばかし眠そうだった。

今はカッパの姿ではなく人間の姿だった。

雄大は彼女とのデートの帰りだった。

しかしお客さんの前で朝帰りしているところを見られるのはどうかと思う。

雄大は自転車に乗ったまま、東武練馬方面へ去っていった。

マウンテン氏は雄大を見送ると駅の入り口の階段を上り、改札口を通り、池袋方面のホームへ向かった。

(そうだ、りゅうちゃんにライン打っとこう)

マウンテン氏は電車を待ちながらスマホを取り出しラインを起動させた。



そして次の日の夜・・・

東武練馬のチップネスのラウンジに2人はいた。

「朝帰り?」

「そうなんだよ」

マウンテン氏は昨日の朝の事、雄大が上板橋で眠そうな感じで通りすぎた事をりゅうちゃんに話した。

「何してたんだろう?

デートかな?」

「スカトロデートだったりして」

「彼女かわいそうだな、沼ガッパの趣味にはついて行けない。」

「「ぎゃっはははは」」

これが事実ならとっくのとうに雄大はフラれているはずなのである。

笑ってはいるが、冗談のつもりで言っているので本気にはしてないのである。

今のところマウンテン氏とりゅう氏は雄大が本物のカッパだとは知らないのである。

「雄大のやつ、この前三丁目のコンビニで煙草吸ってたみたいだし、インストラクターとしてどうかな・・・」

りゅう氏は顔は笑いながらも腕を組んで考え込んだ。

「どうも」

そこに結構バッキバキでメガネをかけた好青年が現れた。

「おおっバックス(ニックネーム)」

「どうも~ウンコメール(LINE)届いた?」

「やめてよもう」

バックス氏は呆れた感じで笑っていた。

「ユニバーサル出ますよね?」

「出るよ」

マウンテン氏はバックス氏の問に答えた。

「K林さんが最近、(日サロ下)さんが嵐の櫻井くんみたいにカッコいいとかって言ってるんすよ」

りゅう氏とマウンテン氏はそれを聞いて身体が凍りついた。

結構戸惑ったようだ。

50の日焼けしたオッサンがそう見えるのが異常である。

「どうしたんです?」

「いや何でも・・・」

バックス氏の発言にマウンテン氏とりゅう氏はバックス氏に何とか悟られないようにしようとするが、さすがに衝撃的だったようだ。

(どういう事だろう?)

(これはわかんないな~)

(まさか催眠術なんてかけられてたりとか?)

(そんな事あり得るのかな?)

(そんな事しないかぎりあんな発言しないと思うよ)

(うーん、信じられないけどそうなんだろうね)

「ホントにどうしたんですか?」

バックス氏が割り込むように話かけた。

二人は現実戻された。

「大丈夫、ケンチャナヨ~」

現実に戻されても、動揺していた。

あんな事聞かされて、動揺しないはずがないのである。

「もう行こうか?」

「うん」

「バックスも行こう」

とんでもない事を聞かされながらも二人とプラスアルファは階段を登り3階のスタジオに向かったのさ。


挿絵(By みてみん)


そして夜10時頃、とある男女が旧川越街道を歩いていた。

日サロ下とK林さんだった。

男の方が石原良純似の日サロ下で女の人がK林さんだ。

男の方がガングロで女の方は小さかった。

方向は下赤塚駅の方だった。

K林さんは自転車で来てたが、帰り道は逆方向だ。

K林さんは自転車を押しながら歩いていた。

しかし日サロ下はチップネスには歩きで来ているようだ。

「K西君、お父さんになったんだね。」

「うん、T中さんからLINEで来てたわ。」

「赤ちゃんの写真でしょ?」

「うん、かわいかったわよ」

「どれ?見せてよ」

日サロ下とK林さんは足を止めた。

K林さんは自転車の前のかごに入ったトートバッグからスマホを取り出した。

LINEを起動させT中さんのトークを出し、写真のところまでスクロールした。

写真にはK西氏と赤ちゃんの写真があった。

お父さんと赤ちゃんがベッドで寝そべった写真だった。

「おおっ、赤ちゃんかわいいな」

日サロ下は覗き込むようにK林さんのスマホを見た。

「本当かわいいわね」

このとき日サロ下は思った。

(俺も赤ちゃんほしいな・・・

愛人ハーレムでも赤ちゃん作ってみるか・・・

K林さんとトライしてみるか・・・)

熟年不倫覚悟で日サロ下はそう思った。

しかも妊娠させるつもりで・・・

シャレにならない・・・

日サロ下はK林さんの顔を見た。

「K林さん、ちょっといい?」

「何?」

日サロ下はK林さんの両方のこめかみを突いた。

何かの秘孔を突いたようだ。

松崎神拳だろう

「K林さんは嵐の櫻井君みたいな俺とやりたくなる~

やりたくなる~」

やってることは催眠術みたいだが、どうやら松崎神拳のやり方らしい。

て言うかメチャクチャだ。

目がとろーんととしたK林さんがうなづいた。

「じゃああそこにラブホがあるから入ろう。」

日サロ下と秘孔突かれ夢遊病状態のK林さんはたまたまあったラブホに入っていった。

そして二人は一発やったとさ。

マジかよ・・・


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