第4話 カッパは笑われる
「「松崎神拳!?」」
ここはチップネス東武練馬店のスタッフルーム・・・
その日雄大たちはビックリしていた。
チーフの石井氏からとんでもない話を聞いていたのであった。
萩原が猥褻物陳列罪で捕まった数日後の事だった。
「俺だって信じられないよ。」
「松崎神拳か、確か黒人やガングロのやつが修得可能だって言う拳法でしょ?」
「うん、松崎神拳なら、萩原のオナニー事件みたいな事は可能らしいよ。」
一同は考えこみ始めた。
「何でも北斗の拳みたいに秘孔突いて人間を操る事はするみたいですよ。」
「そうなんだよね、何でもそいつ雄大にあげた薬を欲しがってたみたいなんだ。」
「じゃあ、犯人はここの関係者って事ですよね?
俺の事知ってるんだから」
「ところで雄大、萩原から何もらったの?」
石井チーフが雄大に聞いてきた。
「恥ずかしくて言いたくないんですけど・・・
ハギワラマコトって言う勃起薬です・・・」
「え?」
雄大は恥ずかしそうに言った。
それを聞いた周りはさすがに笑いそうになった。
「だから言いたくないのに~‼」
雄大は半べそかきながら叫んだ。
カッパなのに半べそかくとは恥ずかしいという感情はあるのかもしれない。
「なんだよ!!そのハギワラマコトって?
ははははははは!!」
「誰だよ!?それ」
「どこの勃起薬だよ⁉」
ハギワラマコトで大爆笑したスタッフたちの笑い声はジム内にこだましたのであった。
その頃、りゅう氏とマウンテン氏はラウンジでラインしながら会話を楽しんでいた。
「何でも萩原さん、猥褻物陳列罪で捕まったらしいよ」
「マジで?
なにやってんだろう?
萩原さんってそんな趣味あったんだ~」
「何でも何者かに操られて?
シコっちゃったそうだよ。」
「そんな事できるやついるの!?」
りゅうはそれが信じられなかった。
当然であるが、しかし彼は本物のカッパをこの目で見ている。
萩原の事件は人体の神秘がもたらしたものである。
どこでその情報を手に入れたかは謎だが・・・
「う~ん、もしかしたら雄大の仕業だったりして」
「カッパだから魔法とか超能力が使えたりして」
「「ぎゃはははははは!!」」
大げさだが、雄大がカッパなのは当たっている。
それが本当の事だとは思いも見ないのである。
「シコシコの術」
「オナ禁が出来ない術」
「「ぎゃっはははは」」
下ネタで笑う二人だが、公衆の面前であったが、他の人たちは会話を楽しんでいて、あまり気にしてないようだ。
「最近日サロ下さんがムラムラしてそうに見えるんだけど」
「昼休みにトイレでチンコでもいじってんじゃなかったのかな」
「愛人いるのにね」
「だよね~
カッパとスカトロプレイしてりゃいいのにね」
なんかかなりヒドイことを言う二人であるが、恨み節に近いようにも思える。
雄大と日サロ下に余程の恨みがあるようだった。
「頭でかい同士仲いいんだから」
「スカトロプレイするほどだからね」
これはあくまで戯言だが、それにしてはひどすぎである。
しかもコソコソ話でも平然と言うのであった。
完全に悪口である。
やりすぎと言っても過言ではない。
恨みを持ってる以上、やめる気ないんだろうな・・・
そこにカッパの雄大がジムの見回りするため、ラウンジを通った。
それを見た二人は・・・
「チャ―ラン♪チャ―ラン♪」
りゅうはスマホをいじって音楽を出した。
曲はジョーズのテーマ曲だった。
雄大がジョーズみたいなことをすると思っているような感じだった。
やったら面白そうだけど、どうするかは謎である。
そして夜、雄大と雄大の彼女は、真美たまたまあった上板橋のラブホでプレイを楽しんでいた。
そしてフィニッシュ。
雄大の彼女、真美はスリムで背が高いうえ顔はかなり良すぎである。
「はぁ~」
「クェー」
プレイ中、雄大はカッパの姿になっていたようだ。
バックで楽しんでいたようだ。
彼女は雄大がカッパだったと知っていたようだ。
これがカッパプレイであろう。
「クェー(最高だったよ)」
「雄大も凄かったよ」
なぜかカッパの言葉を彼女は理解しているようだ。
何と不思議な事である。
たらちゃんとイクラちゃんの関係に近いものがある。
奇跡の恋人関係と言ってもいいだろう。
タラちゃんが真美でイクラちゃんが雄大と言ったところだろう。
しかし人間時の雄大は日本語がペラペラである。
「クェー(結婚してください)」
「まだダメだよ」
「クェー(ガーン)」
プロポーズのつもりだったと思われるが断られたカッパであった。
つーか指輪用意しろよ。
「クェー(この前捕まった萩原さんからもらった勃起薬のおかげでまだイケるよ)」
「まあ、雄大のエロガッパ」
2人は2回戦へと突入した。
若いとはいいものである。
しかしどこからか2人をプレイを覗く者がいた。
窓から逆さまになって2人がプレイしているところを覗いていたのであった。
高さはビル3階あたり、どうやって張り付いているかが不思議であった。
その者は日サロ下だった。
(見つけたぞカッパ・・・
まさか高橋君がカッパだったとは・・・
しかもハギワラマコトももっているからな・・・
彼女を愛人ハーレムに加えようとしたが、思わぬモノを見たぞ・・・)
日サロ下の欲望は加速した。
目的のものを見つけた嬉しさで心が躍っていた。
もう止まらないという感じだった。
やることをただ実行するのみと思うだけだった。