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河童物語  作者: たつきゆっけ
3/9

第3話 カッパを狙う黒い影

「雄大くん、これあげるよ」

ある日、雄大は先輩の萩原からなんかの薬のような物をもらった。

「ありがとうございます、何ですかコレ?」

「うちの叔父が中国で作ってる勃起薬だよ。」

そのパッケージにはハギワラマコトと書かれていた。

名前は日本風だが、製造国が中国のせいかあやしさ100%であった。

会社名が皇室御薬株式会社と書いてあった。

ちなみに皇室は薬を作ってはいないのである。

「これを使えば勃起の持続時間が増えるよ、彼女とプレイしてみるといいよ。」

萩原はそう言い残すとジムの見回りに行った。

雄大はハギワラマコトをじろじろ見た。

パッケージには勃起の持続ハワーアップとか発育ぎせる、さらには勃起るなど間違った日本語が書いてあった。

そして開けると小さな瓶があった。

蓋はまるで農薬でも入っているような蓋の閉め方だった。

回して開けるタイプの物ではなかった。

雄大はビンの蓋を開けた。

入っていたのはちょっと小さめの長方形の白い錠剤だった。

錠剤には番一と彫ってあった。

おそらく一番と書きたかったと思われる。

全くもって日本製と見せかけるつもりが失敗していた。



そしてその頃、萩原はジムを見回りしていた。

いきなり黒い影が萩原の背後にいた。

黒い影は語りかけた。

「今の薬どこで手に入れた?」

「今の薬って?」

「高橋くんにあげた薬の事だよ」

「あの薬?

あの薬は中国のおじさんが送ってきてくれたんです・・・」

どこでその情報を手に入れたかは謎である。

しかし萩原は何か危険を感じたらしい。

この場を離れたくても体が言うこと訊いてくれなかった。

黒い影の威圧が来たのだろう。

「薬よこせ」

「薬は一つしか持って来てません」

「そうかでは・・・

ぬんっ」

黒い影は萩原のオデコの上の辺りをピトっと指を突いた。

「ぐおっ」

「毎時シコリたくなるように秘孔を突いた・・・

お前はもう死んでいる」

黒い影からはケンシロウのような威圧感が漂っていた。

悪党を仕留めたと言わんばかりだった。

「な、何~」

いきなりだった。

萩原の体に異常が出ていた。

「あ、あれ?

体が勝手に・・・」

萩原がいきなり服を脱ぎ始めた。

そしてパンツまでも脱いでしまった。

「何でパンツまで脱いじゃったし」

全裸になった萩原のチンコが立っていた。

エロ本やAVを見てないのに。

そしてあぐらをかいて座り込んだ。

立った自分自身のチンコをしごき始めた。

「はーっ!!

止まんねー!!」

尋常ではないスピードでしごいていた。

「死ぬまでしごいているがいい」

黒い影は萩原にそう言い残すとどっかへと姿を消した。

挿絵(By みてみん)

しかし萩原のオナニーショーをたまたま見た女性にこう言った。

「萩原さんのシコリ魔!!」

この後、警察が来て猥褻物陳列罪で萩原は逮捕されたが、オナニーが止まらず、やむを得ず強引に縛り上げ病院送りにしたのであった。

何者かに秘孔を突かれ、体が勝手に動いてオナニーが止まらなくなったと言っても信じてもらえなかったのである。



何者かがイオンの屋上から東武練馬付近を見つめていた。

天気は晴天だった。

さっき萩原に逆襲した黒い影であった。

姿は石原良純が日サロに行ってきたような容姿だった。

腕を組んでじっと一点を見つめていた。

(萩原に秘孔ついても何にもならんかった・・・

奴は警察行きだろう・・・

俺の愛人ハーレム計画にはどうしてもハギワラマコトが必要なのだ・・・

俺も歳だしな・・・

しかし愛人ハーレム計画には、カッパも必要なのだ・・・

カッパの力さえあれば、神がかり的な事も可能だと聞いた・・・

最近ここ東武練馬で洪水が起きた時、チップネスでカッパが現れたとか話があったな・・・

だとするとこの付近にカッパがいるということになるな・・・

普通には生活出来ないからおそらく人間体の姿でいるのだろう・・・

オスかメスかもわかんないからな、どう探したらいいのだろう・・・)

黒い影は周りを見渡した。

考えはろくなものではなかった。

(カッパの誘き出すにはカッパの好きなものを使うしかない

何が好きなんだろう・・・

きゅうりかな・・・

とにかくカッパを捕獲だ・・・

我が松崎神拳と神がかりのカッパの能力を使えば愛人ハーレムの野望は夢ではない。)

黒い影・・・日サロ下(あだ名)はくだらない野望を抱き、今日もムラムラするのであった。


「はーっくしょん!!」

雄大はカッパなのにくしゃみをした。

何者かに狙われているとは思っていなかった。

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