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この残酷な現実で  作者: 千手観音
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リベンジ

「あー久しぶりだな~まあいい思い出なんて無いけど、ていうか悪い思い出しかなくね、スライムとの戦闘中にドラゴンに遭遇して殺されるとか最悪だろ。」


草原に現れたのは一人の少年だったがそこになにかがあるかの様に喋り出した。


『その悲壮感たっぷりの思い出話はいいから早く動いてくんない、私を宿らしてるから貴方のその貧弱なステータスとスキルがやっと標準レベルまで到達したのよ。』


「この邪女神め今に見てろよ....まあ言うことを聞かない程俺はひねくれてない今は大人しく従ってやるよ。」


『そうそう、大人しく言うことをきいとけばいいのよ。』


「動くっていってもなーそうだ!!レベル上げに励もう、敵は~スライムでいいか。」


『レベル上げするならドラゴンに挑めば良いじゃない、それなら直ぐ上がるわよ。』


「ドラゴンにはトラウマがあるんだよ!!」


宇多人がそう言った時突如遠くの山から緑色の何かが空に飛び立った。


『あ、いたわよ、おーい!!』


「馬鹿っ!!お前アホか!!殺されたらどうすんだ!!」


『早く戦いなさいよードラゴンさーんこっちですよーー』


「止めろよ、お前みたいにチートじゃ無いんだぞ俺は」


『何よ、この臆病者、スライムにすら勝てないんじゃないのーーww』


「何だと!!いいぜ、やってやるよドラゴンなんかワンパンだぜワンパン、あ...言っちゃった」


その瞬間空から緑色の物体が落下して地面に着地する直前により緑色の物体はバサッと何かをはためかせる事で落下の威力を殺した。そしてその緑色の物体とは....


「ドドド、ドラゴンだああああああああ!!」


「ガアアアアアアアアアアアアアア!!!!!!!」


「ぐっ!?」


宇多人はドラゴンの咆哮によって3m吹っ飛びHPを削られ状態異常の恐慌になってしまった。


『ちょっと大丈夫!?』


「大丈夫じゃねえよ、グハッ!」


宇多人が咆哮で吹き飛ばされて頭を上げた時に見たのはドラゴンの口の奥が眩しい程煌めいているという光景だった、その煌めきを見た瞬間宇多人は急いでその場を動こうとした、が何故か体が動かないのでステータス画面を軽く確認すると


『状態異常【恐慌】のため行動が出来ません、【恐慌】回復まで残り3秒』


それを見た宇多人は微かに自分の体が震えているのを自覚したそしてドラゴンの口の奥の煌めきは輝きへと変わっていきドラゴンの口全体を満たすまでになった。


(前と一緒だ何も変わらねえ、二度もこいつに殺されるのか俺は結局最後まで無力で馬鹿で無能なのか、こういう定めなのか何時だって現実は残酷だ、俺もう諦めるしかな)


『ちょっと何ぼうっとしてるのよ!!神様のせいにしてばっかりで恥ずかしくないの!!目を覚ましなさいこの無能がああああああ!!!』


「無能、か、言ってくれるじゃねえかあああああああ!!!!!!」


宇多人はアポカリプスをインベントリから取り出すと早口言葉で呪文を唱え始めた、ドラゴンの口から発せられる輝きはもう眩しい程の光になり、一層輝くと光の柱が伸びて来るように光線が宇多人に迫った。


(どうする、どうすればこの窮地を脱せるんだ、考えろ考えるんだ俺は無力で馬鹿で無能な人間だ、ドラゴンを倒す事のできる一撃なんて俺には不可能、だったら!!)


「こっちの攻撃で殺せないなら敵の攻撃を利用するまで、魔力よ、その力を剣に宿し、あらゆるものを吸収する剣と化せそして己の力を過信する者に罰を与えろ【吸収剣】(アブソーバーソード)!!!」


次の瞬間、光の光線がアポカリプスの刀身全体に吸い込まれる様にして消えていく、が、ドラゴンのブレスの余波で宇多人の凡人よりちょっと高い位のHPは恐ろしい勢いで削れていく


「ぐっ!!俺は無能だ!!!でも、ここで.....ここで死ぬ訳にはいかねえんだよ!!ドラゴン、邪神、モンスター、何でも来やがれええええええ!!!!!」


 ドラゴンのブレスと宇多人のアポカリプスが拮抗する中、勝ったのは.......


「ガアアアアアアアアアアアアアア!!!!!」


ドラゴン....ではなく宇多人だった


「ふう、やっと終わったか、今度はこっちの番だ!!走馬灯を見る時間位はくれてやるぜ、魔力よ、吸収によって得た力を今!!全てこの一瞬で解放しろ!!【魔力解放】(マジックリベレーション)!!!!」


アポカリプスの刀身が光輝きさっきのドラゴンのブレスより数倍太い光の光線が放出され一瞬でドラゴンを飲み込んだ。


「ガアアアアアアアァァァァァ....ァ...........ァ.............」


ドラゴンの断末魔が響き渡った、そして光の光線が消え去るともうそこにドラゴンはもういなかった代わりに残っていたのはかなり長い距離に渡って抉れた地面と白色のキューブだった。


「ゼェゼェ、やったやったぞおおおお!!!!」


『それより早くドロップアイテムとEXP拾いなさいよ。』


「ドロップアイテム?」


「あの白いキューブよ、モンスターを倒したら自然と残るの!!」


宇多人は白いキューブを掴んだすると....


『EXP500を獲得しました。レベルアップ可能です。』


『竜の肉×35、竜の血×35、竜の尾×5、竜の爪×10、竜の牙×10、竜の皮×15、竜の翼×2、竜の眼×2、竜の心臓×1、竜魔石×1を入手しました。』


「おおおおおお!!レベルアップだと!!これは迷わずレベルアップだな。レベルアップ!!」


『六野宇多人レベルアップ開始!!』


「ぐっ痛た、痛たたたた何でだよ!!ちょ答えろ邪女神!!」


『よく人の話を聞きなさい、レベルアップはね頭痛を伴うのよ』


「くそっ折角リベンジを果たしたってのに、ぐあああああ!!!」


『頭痛を耐えれば強さが手に入るのよ頑張れ!!!』


「他人事みたいに言いやがってお前、本当に邪神じゃね?」


『失礼ね!私は邪神なんかじゃなくて立派な女神です!!』


「そうだな!!地球を壊した女神様」


『この無能無能無能無能無能無能無能無能無能無能!!!』


「ハハッ俺の悪口耐性はカンストしてるんだよ。」


『ハァもういいわ、治癒魔法でも使えば頭痛も和らぐんじゃない?』


「そうか!我を癒せ【ヒール】我を癒せ【ヒール】我を癒せ【ヒール】ぐっ一回してもすぐに頭痛がするんですけど!!」


『本ッ当に馬鹿ね【リジェネ】を使うのよ』


「最初から言えよ!!我を癒し続けろ【リジェネ】おお!!和らいだもう一回だ我を癒し続けろ【リジェネ】!!もう全然痛くねえ!!」


『良かったわね、なら私に感謝しなさい。』


「感謝ってお前のせいで死にかけたんだけど....まあ、そのなんつーかあの時目覚ましてくれてありがとなお陰で助かったよ。」


『ふん、嬉しくなんか無いんだからね!!』


「その傲慢な態度を改めたらお前も邪魔されずに済んだんじゃね。いやこれはツンデレっていうのか?」 


『ツツツ、ツンデレなんかじゃ無いわよ!!』


「ツンデレか、お前にぴったりだな。」


『馬鹿な事言わないで!!本当に馬鹿なじゃないの!!』


「なんとでも言え、じゃあ悪口合戦もここまでにして歩きますか。」


『本当にツンデレなんかじゃないからね!!』


「分かったよ、女神様」


『なんか女神様っていうのも変ね、私の名前は月神アルテミスだから、アルテミスって呼んでいいわよ。』


「了解しましためが、じゃなくてアルテミス」


『私が特別に名前で呼ぶ事を許したんだから、頑張って死なない様にしなさいよ。』


「分かったよアルテミス、であれは何?」


『あれはリウスの街だわ、人が沢山いて、冒険者が多い所よ。』


「俺にぴったりじゃないか、早く行こう!!」


宇多人は走ってリウスの街まで行ったこの先に面倒事が潜んでいると知らずに....




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