第十二話
玄関の方へ向かう。道中に涌く妖怪を斬り伏せながら進む。
「くそっ…兄さん、桜…!」
倒してもキリがない。
キッチンの方からは雷の落ちる音が轟く。菫という人が2人を探してくれているのだろう。
なんとか見える限りの妖怪を倒し、玄関のドアに差し掛かる。開けた瞬間に襲われないよう、ドアと一緒に動く。飛び込んできた妖怪を斬り倒す。
外では、一人奮闘する兄の姿があった。
「椿兄さんっ!」
「柊っ…なんで、来た…!?」
兄さんは手負いだ、急いで助けなければ。
兄さんの側には、先ほどの妖怪より格段に能力が上であろう妖怪が数体いた。
「お前たちの相手はこっちだ!」
声を張り上げる。妖怪たちが僕を見た。そして咆哮。
「っ…」
足がすくむ。だがやるしかない。刀を構え直す。
「来いっ!」
妖怪が襲いかかってくる。身を引いて躱す。一瞬の隙をつき胴を薙ぐ。
…両断出来なかった。あまりにも筋肉が強靭すぎて切断できなかったのだ。
傷を負った妖怪は僕に憎悪の眼差しを向ける。
他の妖怪も一斉に飛びかかってくる。…避けきれない。思わず目を閉じる。
肉を断つ音。
「柊っ、無事か…?」
目を開けると、胴を切られた妖怪が倒れていた。
「ごめん、兄さん…」
「いいから、構えろ…敵はまだいるんだ」
兄は右腕を庇いつつ、左手で刀を握る。
「…やられたのは利き腕じゃなかったからな、まだやれる」
その時だった。低い唸り声とともに奥から親玉らしき妖怪が姿を現わした。
「くそ、まだ上がいやがったか」
腰の短刀を投げる。親玉らしき妖怪に命中したが、短刀の方が折れる。
「…あれは刀じゃ斬れそうにないよ…」
しかし、今使える武器は刀しかない。…こんな時桜がいれば…
「来るぞっ!」
親玉らしき妖怪は後ろ足を撓め、跳躍。僕と兄は左右に転がって回避。そこに他の妖怪が襲いかかってくる。
「くっ…」
刀で胴を薙ぐも、妖怪の勢いは止まらない。
「柊っ!後ろだ!」
数分前。
「っ…こいつら、キリがないっ!」
狭い範囲なので炎の魔法が使えず、苦戦していた。
横から飛びかかってくる妖怪を雷の魔法で撃ち落とす。妖怪は体液が瞬時に蒸発し、絶命。
だが奥から飛び出してきた妖怪に、反応が追いつかない。
死を覚悟した。
「っ…!」
轟音。
「…え?」
痛みはなかった。代わりに襲いかかってきた妖怪が絶命し倒れていた。辺りを見回す。
キッチンの入り口に奇妙な人物が佇んでいた。菫の花模様の着物に身を包んだ、若い男だ。
「無事ですか?」
「えっ…はい…!」
妖怪は新たに現れた敵に威嚇する。男はどこからか刃を出し、前かがみになる。
「すぐ終わる」
男がそう言ったのと同時に、颶風が吹き荒れる。思わず目を閉じる。
刀を鞘に納める、涼しい音がする。…恐る恐る目を開ける。
「えっ…?」
辺りにいた妖怪たちは全て胴体を斬られ、絶命していた。異様な光景に息を飲む。
「お怪我はありませんか?」
男は手を差し伸べてくる。…この男はいったい何者だろう。
「行きましょう。“主人”がお待ちです」
「…主人?」
「あなたのお兄さんと仰っていました」
ということは、この人は椿兄さんか柊兄さんの知り合いなのだろうか。
「…わかりました」
差し伸べられた手は取らなかった。着物の男も諦めたように手を引き、歩き出す。
死体の転がる廊下を歩き、男についていく。男は玄関に着くと、扉に手を伸ばす。
「…外から強力な妖怪の反応を複数感じます。それと、主人ともう一人の反応が」
「兄さんっ…!助けなきゃ…」
私は玄関のドアを開ける。兄さん2人が妖怪に囲まれている。
見ている間にも2人は妖怪に追い詰められていく。
「柊っ!後ろだ!」
椿兄さんの叫び声が響く。
「無粋」
男の静かな声とともに刹那の轟音。男の伸ばされた指から発生した眩い光が、柊兄さんに襲いかかった妖怪に着弾。妖怪は一瞬で蒸発し、跡形も消えてなくなる。
「なっ…!」
椿兄さんがこちらに気づく。柊兄さんは私たちの方を見て安堵の表情を浮かべる。
「よかった、桜も無事だったんだね!」
「う、うん…この人が助けてくれたから…」
「主人、談笑をしている暇はありません。来ますよ」
柊兄さんの顔に緊張が走る。兄2人の視線の先には、いかにも親玉らしき妖怪がいた。
「そうだ、こいつ刃物が効かないんだ」
椿兄さんが苦々しく吐き捨てる。
「ならば私にお任せください」
着物の男が柊兄さんに目配せする。柊兄さんは少し苦い顔だったが、仕方なく頷く。
着物の男は華奢な指を妖怪に向ける。指先に途方もない魔力らしきものが凝縮していく。妖怪はさすがに身の危険を察知したのか、撃たせまいと攻撃態勢になる。
妖怪がこちらに跳躍し、食らいつこうと飛びかかる。
「遅い」
声は妖怪の背後からだった。…瞬間移動?動きの軌道が全く見えなかった。
指先に凝縮した力が放たれる。妖怪の目には極大の恐怖。
刹那の轟音とともに、親玉らしき妖怪とその周りにいた妖怪たち、全てが光に飲まれ消えた。
静寂。
残った妖怪たちは親玉たちが消えたと悟ると、蜘蛛の子を散らすように逃げ去っていった。
妖怪の死体を処理し血飛沫を拭き取る作業もようやく終わった。
「本当によかった、二人とも無事で…」
僕は心の底からの安堵の声を漏らす。だが、椿兄さんと桜の表情は晴れない。
そうだろう、突然恐ろしいほどの力を持つ見知らぬ人物が現れたのだから。
「…ごめん、紹介を忘れてた…こっちは菫さんだよ」
「菫さん?」
「はい、妖刀『菫』と申します。主人の命令に従い、あなた方をお守りしました」
“妖刀”…その語句を聞き、二人の顔が引きつる。
「柊兄さん、妖刀ってマズいんじゃない…?この前みたいな人が狙いに来るんじゃ…」
「どこで手に入れたんだ?そんな危ないもの…」
桜も椿兄さんも苦い顔だ。
「この前の報酬の包みの中に入ってたんだ、ちょっと気になって触ったら、急に人になって主人って呼ばれて…」
椿兄さんと桜は顔を見合わせる。
「バアルさんに相談した方がいいかも…」
「そうだな、何か知恵を貸してくれるかもしれないし」
バアルさんの元へ向かうことになった。
妖刀と名乗る青年、菫を連れて魔界へ向かった。
バアルさんのギルドの前へ着いたがなにやら騒がしい。
「あの、すみません…バアルさんに用なんですけど…」
近くを通りかかったギルド関係者らしき男性を捕まえる。
「あぁ、ギルドマスターに用事かい?それなら少し待ってもらわないとならない…ギルドが襲撃されたんだ」
僕たち3人は自分の耳を疑った。あの魔界一と評されるバアルさんのギルドが襲撃?
「襲撃者は身柄を拘束して、ギルドにも被害は出なかったけど…ギルドマスターと幹部たちが尋問をしてるだろうから…」
ギルド関係者の男性は僕たちを応接室に案内する。
「少しここで待っていてくれるかい?ギルドマスターには自分の方から話を通しておくから」
「ありがとうございます」
「えっと、お名前は…」
男性はどこからかメモを取り出す。
「桐ヶ崎兄弟、とお伝えしていただければバアルさんにも通じるかと」
「桐ヶ崎兄弟様…よし、それじゃギルドマスターに伝えてくるから、ここで待っていてくれ」
「はい、ありがとうございます」
言われた通り、応接室の椅子に座る。菫と名乗る青年は俺の隣に座る。
それから待つこと2時間。
ようやく応接室のドアが開く。ひどく疲れた様子のバアルさんがため息をつきながら入ってくる。
「あー、すまんな待たせちまって」
「いえ、大丈夫です…」
バアルさんは見慣れない長刀を携えていた。名前の知らない和花が鞘に掘られている。
「それで、どうしたんだ?」
「実は、アジトに戻ってしばらくして、妖怪の群れに襲われたんです」
バアルさんは少し険しい瞳になる。
「…妖怪か、最近よく騒がれててな…ギルドにもひっきりなしに妖怪被害に関する依頼が届くんだ」
「確か…誰かが黄泉につながる穴を開けたって聞きました」
桜がポツリと呟く。
「俺のところにもそういった情報が入ってきている。知りあいの組織が対応してくれてるらしいが…」
バアルさんがふと、菫と名乗る青年に目を留める。
「で、そこに座ってる着物の君は誰だ?」
菫と名乗る青年は黙ってバアルさんの持つ長刀を凝視している。
「えっと、さっき言った妖怪の群れから助けてくれた、菫さんっていう方です」
「菫、か」
「…『竜胆』、こんなところにいたんですか?」
菫と名乗る青年がポツリと呟く。その声に反応するように、バアルさんの持つ長刀が光を発し始める。
「えっ…刀が…」
椿兄さんと桜は驚いた様子でバアルさんの長刀を見つめている。
「そういうことか」
バアルさんは納得した様子で光を放つ長刀を眺めている。
そして、あの時と同じ…刀は跡形もなく消え、代わりに着物を着た青年が現れる。
「刀が、人に…?」
「…同じだ、菫さんが現れた時と同じ…」
そうだ、あの時も刀が消えて、鞘に掘られた模様と同じ柄の着物を着た人が現れた。
「俺様を呼んだのはお前か?バアル」
「いや、呼んだのは俺じゃないが…『竜胆』、みんなに自己紹介してくれ」
「仕方ねぇな」
竜胆と呼ばれた青年は僕たちを見る。
「俺様は栄えある村正の傑作の一振り、“吹雪を司る者”『竜胆』だ。お前らにわかりやすい語句でまとめるなら、有名な奴が作った妖刀ってとこだな」
「あの、この前捜索の依頼が来てた…あれも妖刀でしたよね?」
椿兄さんは反芻するように言葉を紡ぐ。
「あぁ、こいつもそこの『菫』も、この前写真で見た『燕』も、全部村正って奴が作った妖刀だ」
バアルさんが説明してくれる。
「ついでにそこのクールな菫ちゃんの紹介もしてやるよ」
自身を妖刀と称する青年、竜胆は菫さんを指差す。
「そいつも俺様と同じ村正の傑作の一振り、“裁きを下す者”『菫』だ」
竜胆さんの解説で、椿兄さんと桜は菫を見る。
「どうやらそこのボウズを主人と認めてるみたいだな」
…ボウズとは僕のことだろうか。少し胸にグサリとくる。
「竜胆、余計なことは言わなくていい」
「へーい」
バアルさんは竜胆さんに注意をして、僕たちに向き直る。
「まぁ、なんでここに来たのか大体察しはつく。そこの彼をどうしたらいいのか、なんてところだろ?」
…まさにその通りだ。図星を突かれた僕たちは何も返事ができなかった。
「まずは仲良くなることからだな。大丈夫、妖刀も俺たちと大差ない、すぐ仲良くなれるさ」
桜と椿兄さんが僕を見る。僕は菫さんを見る。菫さんはどこか思いつめたような表情をしていた。
「…菫さん、大丈夫ですか?」
「はい、なんでしょう?」
僕が声をかけると、菫さんは屈託のない笑みを浮かべる。だが竜胆さんは怪訝な顔をしていた。
「菫、何かあったんじゃねぇの?」
竜胆さんの一言で、菫さんの顔から笑顔が消える。
「最近の妙な騒動と関係あんの?」
「…貴方は知らないのですか?最近妖が私達『村正の傑作』を集めて回っているのを」
菫さんは稲妻のように鋭い黄色の眼光を竜胆さんに向ける。
「…バアルに少しは聞いた。どうやら俺様たちを使って創造神を操ろうとしてるらしいな」
「はい、それで私は造主の残した文献を調べました」
菫さんの話が続く。
「私達を集めても、創造神を意のままにできるのはものの数分。何故そんなに短いのか…強すぎる創造神の意思の力を無理やり抑え込むためだそうです」
「…つまり、耐えきれないのか」
菫は悲しそうな顔になる。
「はい、そうなれば妖刀の器が壊れ、二度と修復不可能になるでしょう」
要約すると、創造神と呼ばれる強力な存在を抑え込むために使用された妖刀は、壊れると二度と元に戻ることはない…ということだ。
「そんな、じゃあ今騒動を起こしてる妖に集められた妖刀さんたちは、二度とこんな風にお話もできなくなるんですか…?」
桜も悲しそうな顔になる。
「っ…ふざけるなっ!」
竜胆さんは激昂して立ち上がる。
「…妖たちはそれを知っててやってんのか?だとしたらちょいとおいたがすぎる」
バアルさんも真剣な眼差しだ。
「…私はそれを阻止したいですが…残念なことに私一人では力不足です。お願いします、仲間たちを救うため、力を貸してください」
菫は僕たちに頭を下げる。
「そんなこと言われるまでもないよ…妖刀って意思がある刀なんでしょ?その一つ一つの意思を、思いを消していい権利なんて誰にもない」
椿兄さんは力強い言葉で了承する。
「まぁ俺も竜胆には世話になってるし、相棒の友達の危機に立ち上がらないなんて、俺の良心ってやつが許さないんでな」
バアルさんも了承する。
「最近の騒動になってる妖たちの自分勝手な考えで、妖刀の皆さんがこんな風にお話もできなくなるなんて、そんなの嫌です!」
桜は拳を握り締める。
「俺様は言われるまでもなく力を貸す」
竜胆さんの瞳にも真剣さが宿っている。
…最後は僕だ。
「…本当は初めて菫さんの力を見たとき、すごく怖かったです。使い方を誤れば自分をも殺す、破滅を呼ぶだけの力って思ってました」
菫さんは頭を下げたまま僕を見ることもしない。
「でも、きっと村正さんはその力で誰かを守ってほしいから、菫さんやお仲間の妖刀さんたちに意思を与えたんだと思います」
息が詰まりそうなほどの感情が溢れる。
「きっと妖刀さんたち一人一人が、作った人にとって大切な子供なんです。その願いを踏みにじるなんて、絶対に許せません」
僕は菫さんに手を差し伸べる。菫さんが顔を上げる。僕の手を取ってくれた。
「…ありがとうございます、主人、みなさん…」
僕と菫さんの手に、椿兄さんと桜、バアルさんと竜胆さんが手を重ねる。全員で固い握手を交わす。
「本当に、ありがとうございます…」
菫さんは消え入りそうだが、強い意思のある声でそう言った。
そしてその後。妖刀たちを連れて、俺たちのギルドに侵入した妖に会いに行った。
「…姑息な悪魔が仲間を連れて来たか」
ユミルは相変わらず首から下が氷漬けになっていた。
「…この人…!」
椿と柊が目を見開く。…動揺ぶりを見るに、知り合いだったのだろうか。
「…どうした、知り合いか?」
「師、匠…?」
「あのときの…!」
その言葉で思い出す。椿は確か、かなり腕のいい情報屋の師匠がいると言っていた。…こいつが?
「…いや、でも髪の色が違う、師匠は…」
「僕が見たのも、この人じゃない…」
「俺を誰と勘違いしてるかは知らないが、おそらくそいつは90%俺の仲間だ」
ユミルの緋色の眼差しが椿と柊を見据える。
「…聞くことが増えたな。お前の仲間に情報屋がいるのか」
俺は刀になった竜胆をユミルに突きつける。
「…いるにはいるな。だが詳しく教えるつもりはない」
ユミルはそれ以上は教える気がない様子だ。
「だが遅れきったお前らに一つだけヒントをくれてやる」
「…ヒント?」
「その情報屋は“真ん中、心臓部”の異名を持つ」
…わけがわからない。
「ふざけるつもりなら、今ここで感電死させてやってもいいんだよ」
菫は冷たい眼差しを向ける。
「殺せるなら殺してみろ、ただそこの悪魔は俺を殺すのを許さないと思うがな」
菫は俺を見る。言いたくないが言わなくてはならない。
「そいつは今の俺たちに残された唯一の情報源だ。今は殺さないでくれ」
「…わかりました」
菫は納得しきれない様子だが、渋々下がる。
「椿、柊、桜。しばらくは俺のギルドで過ごしてくれないか。何かあったときに守れないからな」
3人は理解したと小さく頷く。
…戦いはこれからだ。
―十三話に続く―
チャットルーム
―情報室の中枢部―
―辞書さんが入室しました―
Mind:こんにちは
辞書:おぅ、久しぶりだな
中枢:お久しぶりです!
辞書:Mind、こないだはありがとな。おかげで知り合いが助かった
Mind:それは良かったです
中枢:知り合いの方、怪我でもされてたんですか?
辞書:あぁ、ちょっと事件に巻き込まれて、生死をさまよってたんだ
辞書:ここに来たらちょうどMindがいて、そいつを助けるための方法を教えてくれた
中枢:最近何かと物騒ですからね…
辞書:全くだな
Mind:知り合いの方、無事助かって何よりです
―風さんが入室しました―
Mind:こんにちは
風:あれ、Seadevilはいないのか?
中枢:さっき仕事が入ったとかで退室されました
風:そうか…
Mind:Seadevilさんに御用だったんですか?
風:ただの野暮用さ
辞書:伝言とかあるんなら伝えとくぞ
風:大丈夫だ、ありがとう
中枢:あ、そういえばすごい情報が入ったんですよ!とっておき!
風:お、なになに?
中枢:最近の話ですけど、魔界のギルドが襲撃されたってのはご存知?
辞書:知っている。たまたま家が近くてな…
Mind:知っていますよ
風:すごい噂になってたな、『魔界一のギルド、標的になる!?』ってタイトルで、魔界の新聞にも引っ張りだこだった
中枢:襲撃した人は捕まったって話だけど、こっからがすごくて!
辞書:そんなにか?
中枢:その捕まった人、最近の妖騒動の騒ぎを起こしたメンバーの一人らしいですよ!
風:その程度なら俺の情報網でもすでに取得済みだ
中枢:チッチッチ、まだあるんだなぁこれが
Mind:なんていうか、中枢さんって名前のわりに話の真ん中とか心臓部、なかなか話さないですよね
風:勿体振るのが好きなんじゃないか?
辞書:…そうか、そういうことか
中枢:え、どうしたんです?
辞書:すまない、悪いが俺は今日はこれで失礼する
―辞書さんが退室しました―
Mind:…僕、何かまずいこと言いましたかね?
風:…さぁ?
風:つか中枢、とっておきの情報って?
中枢:捕まった人の仲間に、どうやら独自に行動する奴がいるみたいでさ
中枢:どうやらそいつが『芙蓉』と接触してるらしいんだ
Mind:…芙蓉?
風:最近勢力を伸ばしてる、人間の会社だな
Mind:どんな会社なんですか?
風:表は大手製薬会社で優良企業に見えるが、裏の評判は悪い
Mind:そうなんですか…
風:でもこのタイミングで芙蓉と接触か、悪い予感がする
中枢:ですよね…
風:お、Seadevilから連絡来た
風:悪いが俺もこの辺で
―風さんが退室しました―
Mind:…それにしても、そんなこと書いてたらユミル兄さんが見たときに締め上げられますよ?
中枢:カエラみたいに間抜けじゃないから大丈夫だよ
Mind:それで、独自に動いてる僕らの仲間って、誰なんです?
―中枢さんが退室しました―
Mind:…なるほど、教える気はないということですね
Mind:あなたがそのつもりなら僕も少々やる気を出すとしましょう
―Mindさんが退室しました―




