再会
聞き覚えのある声に、四人が一斉にそちらへ視線を向ける。ミントも嬉しそうに窓の方へ飛んでいった。四人の視線の先には、いつの間に入ってきたのか、アールとマロウがいる。
「…っアール…!」
エレンもほっとした笑顔を浮かべ、彼のもとへ駆け寄る。そんな彼女を見て、アールも安心した表情を浮かべた。
「エレン、無事でよかった…」
「何度もごめんなさい…アールも怪我が無くてよかった…」
「いや、いいんだ。お前が無事ならそれで…今、他の皆もこちらに向かってるんだ。ガーデン総勢力でエデンを倒す…それまでもう少し頑張ってくれ」
「あ、そうだ…アール、こちらの…」
思い出したように、エレンがエヴィたち三人の方へ目を配る。それに合わせて、エヴィも一歩前に出た。
「初めまして、エヴィと言います。えっと…アールさん、ですよね。お話はこちらのお二人から伺って…って! 何してるんですか!?」
丁寧に挨拶をしていたエヴィだが、隣のマーベラとヘラスを見て思わず声を上げた。それもそのはず、エヴィより年上の二人が、突然"クラウチングスタート"の体勢で構えているのだ。それにはさすがのアールも驚き、エレンも共に目を丸くしていた。
そして二人は声を揃えて叫んだ。
「「この度は!!」」
そのまま勢いよく飛び出す。
「「まことに!!!」」
その助走の勢いで高く跳び上がる二人。そして──…
「「申し訳ありませんでした、お頭ぁあああぁあああぁぁあ!!!!」」
そう叫びながら、アールに向かって頭を床に激しく打ちつけんばかりのダイナミックな土下座をする二人。その光景にエレンとエヴィは、まるで豆鉄砲でも食らったようにポカンとしている。当のアールは、つい先ほどまで目を丸くしていたのが嘘のように、無表情で目の前の同級生を見ていた。
そして、深いため息をつき口を開いた。
「お前らな…いつも言ってるが、その呼び方はやめろ! それとこの部屋が広いから良かったものの、部屋の中で走り回るな!!」
「「はい!! 失礼しました!!!」」
呆れて何も言わないかと思いきや、アールは二人を叱り、それに対し、床に正座したまま敬礼し、潔いほどに清々しい返事をする二人。そこへエヴィがすかさずツッコミを入れた。
「あの…ヘラスさんはともかく、マーベラさんもこういうキャラだとは思いませんでした…」
「いやいや、俺にクールキャラが務まると思うか? アールならまだしも、ずっとあのキャラ続けていたら疲れちま…どわっ!」
「疲れるキャラで悪かったな」
「あっはははジョーダンジョーダン」
「おーいエヴィ、俺はともかくってどういうことだー」
マーベラの軽口にアールは彼の頭をどつく。一方のヘラスは、エヴィのツッコミに納得がいかない、という顔をしていた。こうして見てみると、普通の男の子に変わりない光景だった。




