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花宝石の箱庭  作者: 琴花翠音
第一章 神の力を求めて
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ガーデン召集

 エレンが攫われたことでアールは気が気じゃなかったが、なんとか平常心を保ちモネットと共に本部へ一時帰還した。ガーデン全体でも、何とも言えぬ緊張感が漂っている。

 大広間にメンバーが集まり、司令官であるセラヴィからの指示を待った。と、その時、マロウが何かに気が付いたのか、突然慌てた様子を見せた。


「みゅ? みゅう?…キュー! キュー!」

「どうした、マロウ?」

「キュー! キュキュー!」

「そういえば…ミントが居ない…?」

「みゅう…」

「まさかさっきので…エレンと一緒に連れて行かれたってことか?」


 辺りを見渡すと、確かに、どこにもミントの姿が見えなかった。それを聞いたセイロンが、真剣な表情(かお)で口を開いた。


「もしそうだとしたら、相当まずいぞ…ミュレーはもともと六大樹に巣を作って生息しているから、持ち合わせている魔力も、自然と大きいものになっているはずだ。エレンの力を狙っているのなら、ミュレーの力だって奴らの思うツボだ…!」

「っ…なんでこういう時に…!!」

「落ち着きなさい、みんな。だからこうして招集をかけたの。今回は相当大きな任務になるわ。それを覚悟して頂戴」


 セラヴィの鶴の一声により、一同は気を引き締める。


「…いい? この任務は、手分けして行かないと、こなすのは難しいわ。みんなで協力してね」


 そう言って、セラヴィがメンバーをいくつかのグループに分けていった。そこへ、セーラが遅れて入ってきた。


「アールさんっ!!」

「セーラ?」

「お姉ちゃんは…お姉ちゃんが連れて行かれたって…!!」

「あぁ…ごめん…俺の力が足りないせいで…今から、特別隊総勢力でエデンに向かう。必ずエレンを連れて帰るから…」

「あ…あのっ!…私も行きます!」

「!? 何を言ってるんだ! 危険過ぎる!」

「行かせてください…!」


 セーラの意志は硬かった。姉の危機にも屈すること無く、自ら任務に赴きたいと言った。しかし彼女は、まだ十分な力を習得していない、その場に居た多くの者がそう思った。

 すると、セーラを追いかけて来たロサートが、息を切らしながらその場に加わった。


「すみま、せん…! 遅くなりました~…!」

「ロサート…大丈夫か?」

「私はっ…大丈夫です…それより、セーラちゃんも、今回の任務に同行させてあげてください!」

「なっ…ロサートお前まで…!」

「あらあら…もう後には引けないわね…」

「セラヴィ? まさか…」

「いいわよ。今回がセーラの初任務ってことね。くれぐれも、周りが見えなくなって突っ走ることが無いようにね」

「…! ありがとうございます!!」


 セーラは、アールとキミーのいるグループで行動することになり、出動前となると、緊張した表情で待機していた。そこでセイロンがセラヴィに訊いた。


「…大丈夫なのか? セーラはまだ訓練が必要なんじゃ…」

「もしそうだとしたら、ロサートが止めに来るはずよ」

「え…」

「彼女が慌てて来てまで、セーラの任務同行の許可を頼みに来たということは…開花した、ということでしょう?」

「それは…でもあまりに早過ぎないか…?」

「その点については、アールやキミーに見ておいてもらうわ。急なことで、セーラ自身、力の制御ができなくなる可能性だってあるもの」

「そう…だな…」

「とにかく今は、エレンを取り返すことに集中しましょう…ガーデン総勢力で、ね」

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