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プロローグ
__昔々、人々は魔を恐れていました。
どんなに斬っても燃やしても
消えない魔は人々を喰らいました。
ひとりひとりと喰われていくなか
ある日魔を祓う能力を持った少女が現れました。
少女は人々を安心させるように微笑むと魔を祓いにいきました。
それから何日かたって人々は少女も駄目だったかと諦めた時少女は1人の青年を連れて戻ってきたのです。
少女は魔を祓った、結界も張ったといった。人々は半信半疑で日々を過ごしたがそれから魔が現れないことを感じると少女にたいそう感謝をしました。
少女が連れてきた青年はもういませんでした。
少女は自分以外にも魔を祓えるように弟子を取りました。
弟子は日に日に増えてゆきいつしか“一族”
となりました。
それから数年後少女はたいそう美しい女になり誰もが結婚相手に諸手を上げたが女は全てを蹴ってどこかに行ってしまった。
それから女を見た物はいません。
けれど女がいなくなってから
“一族”には女の容姿そのままの子供が生まれるようになりました。
その子を一族は“蒼”と呼び、一族の至宝と繁栄の象徴として育てたのです。