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立ち上がる者 そして狂気

──いつ頃だけかな少年漫画読まなくなったの?。

 ガキの頃は少年漫画に出てくるヒーローに憧れていた。

 倒れては立ち上がり。自分よりはるかに強い敵に立ち向かう。

 悪魔のくせにそんな奴に憧れていた。

 でも戦場に出るようになって過酷な現実を知ると、少年漫画のヒーローは色あせていった。

 そのうち馬鹿馬鹿しくなって読まなくなった。

 でも──。

 まだおれのなかに。御年四十二歳の小汚い禿げたおっさんの胸の中には。

 無駄に熱くて、聞くのも恥ずかしい青臭さが、燻っていた。

 火を付けてくれと! ずっと叫んでいたような気がする。

 己の流した血が作り上げた泥を掴む。あらん限りの力を振り絞り。襲いかかる苦痛をかみ殺し、泥の中から上体を起こし叫ぶ。

「──畜生! 蒼井のクソ馬鹿たれがっ。なにこんなハゲ親父の言うこと馬鹿正直に守って、なに健気に立ち上がってるんだよ! オメーはまだ小学生で護られる側の人間だろうがっ! 畜生、クソッタレ。そんな根性見せられたら立つしかねえだろうが!」

 歯を噛みしめる。

 起き上がるための力をかき集めるために歯を強く噛みしめる。膝に手を当て、立ち上がろうとした。

 ──予想通りの大激痛。苦痛と疲労が、黙って寝ていろと囁くおれの理性が、おれの膝を折ろうとする。

「中坊の頃からハゲというクソ重てえ十字架を背負って生きてきたこのおれが、この程度で膝を折ると思ってんのかチンカス共めっが!」

 おれはおれの膝を折ろうとするすべてに唾を吐き、立ち上がった。

「──お前等師弟はゾンビか!」尖角は呆れ、そして若干の恐れを抱いた。

「ゾンビの親玉に言われたくねえよ!」てか腹の血が止まらねえ。手で傷口を押さえた。

「ふん。そのざまでこのおれと闘おうというのか? その闘志には敬意を評してもいいが、いささか無謀と言わざるえないな。人間共が読む漫画のようにいかないのだ。土手っ腹に穴が開いた男が闘ってもただ死ぬだけだ」

「──うんな事テメーに言われなくたってわかっている。おれが立ったのは蒼井の男気に応えるためだ! 闘うためじゃねーよ!」

 ──本当なら上体を起こすだけで済ますつもりだった。

「なに訳のわからぬことをほざいている! それなら誰が戦うというのだ! まさかもう一度、教え子が立ち上がってかわりに闘ってくれるとでも思ってるのか?」

「まさか。タコみたいな頭してるがそこまで茹だってねえよ。オメーの相手はウチの魔王よ」

「魔王? そこに倒れている行き遅れの魔王のことか?」尖角はせせら笑った。

「そっちの魔王じゃねえよ。お前が相手するのは忌み名の魔王だ」

 禁断の名を持つ、呪われし魔王。

「うちの魔王に、現実の厳しさって奴を教えてもらえよ」

 現実って奴は、時に少年漫画よりも荒唐無稽で。予想もできないようなハチャメチャな展開を迎えることがある。

 今から起こることはまさにそれだ。

 ──畜生、この手だけは使いたくなかった。だがやるしかねえ。

 おれはありたっけの空気を吸い、けして言ってはならない一言を。

 少年漫画や、妹が好きなライトノベルでは絶対に出てこない呪われし言葉を大声で叫んだ。


「安井満○!!!!」


 下品な言葉が夜の静寂を破った。おれはすぐさま地に倒れ死んだふりをした。

 間違っても魔王の注意を引いてはならない。魔王とは、とてつもなく邪悪で、べらぼうに強い存在なのだから。

 闇が濃くなる。ゆらりと、妹であったものが立ち上がった。

 ──忌み名の魔王。魔界最強の魔王家である安井家が誇る最強にして最悪の魔王。

 結実化した悪夢が夜の森に降臨した。

「──なに意味深に伏せ字にしてんだよ」

 魔王は世界を。特に名付け親を呪った。

「──誰が音読みしろと言った」

 いやそっちが本名なんすけど。と心の中で突っ込んだ。

「私の名は安井ミツコだって言ってンだろうが、この腐れチンカス共がぁあああ!」

 魔王は怒りを絶叫に変えた。夏の夜空は魔王の怒りに応え雷雲を吐き出し、雷雲は無数の雷を夜の森に落とし、巨樹を燃やした。

 雷火に照らされ、闇に覆われた魔王の素顔があらわになる。

 魔王の顔には化粧で隠してるあるはずの小皺がなかった。肌には艶が蘇り、その唇は十代のように瑞々しく、黒かった髪の毛は燃えるような赤毛に変わっていた。

 おばさんから美少女へとシフトしたと言いたいところだが、美少女というにはその瞳に宿る光があまりに禍々しく、その名は下品過ぎた。

「でっ、お前等のどっちがサンポールくせえ公衆便所みたいな名前だって言ってくれたんだ、んん?」魔王は、あっけに取られている尖角と屍肉巨人を睨みつけた。

 〝誰もそこまで言ってねえよ〟これがいつもの妹なら突っ込みを入れるところだが、しかし今立っているのは妹ではなく忌み名の魔王である。つっこみを入れる余裕など一ミクロンたりともない。もし名前を絶叫したのがおれだとバレたら、遊び半分に拷問され殺されてしまう。

「テメえかコラ?」

 魔王は尖角を指さした。尖角は数歩後じさる。

「──突然出てきて訳のわからぬことをほざきよって──。いくら強大な魔力を持っていようとも護衛もつれずにのこのこ単騎で現れた魔術師など怖くはないわ! 呪文が完成するまえにおれの角で串刺しにしてやる」

 尖角は戦術の常識を解き、己の突撃でもって常識の正しさを証明しようとした。

 屍肉巨人も咆吼をあげ、後に続く。

「呪文が完成するのが先か。お前の角が私を貫くのか先かスピード勝負だな」

 魔王は不敵に笑うと、呪文の詠唱を開始した。

「すべてを焼き尽くす者よ。焦土の王よ。いにしえの契約により──」

 突然詠唱が途切れた。

「やっぱ呪文唱えるの面倒くせええ、目からビーム!!!」

 魔王の双眼から、赤いビームが放たれた。

 ビームのやばさに気づいた尖角は地面に倒れ込んでなんとか回避したが、図体がでかい上に動きの鈍い屍肉巨人はまともに直撃した。

 赤い閃光が屍肉巨人の腐った胸を貫き、全身を燃やした。

 痛覚も生命も失ったはずの屍肉巨人の口から、断末魔が吐き出される。

「あははは。死んでくるくせに悲鳴あげてやんの。尖角とやら? どうだ死んでからものたうち回る同胞の悲鳴を聞く気分は? よかったら感想を聞かせてくれ?」

 尖角は魔王の言葉を無視して、泣きながらのたうち回る同胞を見つめていた。

「あれ、ひょっとして泣いちゃったてる? ごめんね、同胞燃やしちゃって。なんとかしてあげたいけど、それってもう一回殺すまで永遠に燃え続けちゃうだよね。なんなら尖角ちゃんがもう一回殺してあげたら? そしたら消えるよ」

 尖角は嘲笑う魔王を憎悪を込めて睨むと、燃えさかる同胞に角で刺し貫いた。

 魔王は下卑た笑みを浮かべながらその様子を見物している。

 〝敵ながら哀れすぎる。味方ながらにむかつきすぎる〟

 おれも天使ではない。悪魔だ。尖角に対する憎しみはある。いやあるどころではない。今でも叶うことなら己の手でぶち殺してやりたい。

 しかし面白半分で、尖角を嬲る気はにはなれなかった。

 〝尖角のやり口は確かにむかつく。しかし少なくとも尖角はおれに対して必死であった〟

 卑怯な手を使ったのも、おれとの圧倒的な実力差を埋めるための手段であった。

 同胞の命を犠牲にしてまで、尖角はおれに勝とうとしていたのだ。

 なぜ尖角の野郎がそこまでの犠牲を払って、おれに勝負を挑んできたのかは知らん。

 しかしここまでやる以上、あのクソ角野郎にも引くに引けない事情があったのであろう。

 〝甘いな〟

 敵に同情するなど、安井家の悪魔として失格だと言わざるえない。敵を嬲ることこそ、魔界に君臨し続けた安井家の王族の態度としては正しいのかもしれない。

 しかし、おのが主であるはずの魔王のやり口をみていると嘔吐が出てくる。

「──殺す。貴様だけは我が角で刺し殺してやる」尖角の口から憎悪と殺意が零れた。

「えっ、なに。私って憎まれてる? いくら無力の上に雑魚で頭の悪い無駄死に野郎共でも殺すのは可哀想かなーと思って、永遠の半殺しですましてあげたのに。私憎まれちゃってるのうわぁショックだわ、私の優しさが理解されなくてショックだわ」

 魔王は言うだけいうと、にんまりと嗤った。

「ところで同胞を殺した気分って、どうよ? よかったら教えてよ尖角君?」

「──我が命と引き替えにしても、貴様を殺す」

 尖角は同胞の血と肉がこびりついた角を魔王に向けた。尖角の脹脛は膨張を通り越して怒張した。

 尖角は弓手から放たれた矢のように、魔王にむかって一直線に駆けた。その突撃は、命ごと──。いや魂ごと敵にぶつかっていくかの突撃。

 魔王に対する怒り、そして憎しみが、尖角の実力を倍以上に引き上げている。

 〝シフトしたおれでも、あの突撃を捌くのは容易ではない〟

 それほどの突撃である。魔術師である魔王が避けきれれなかったのも無理はなかった。

 尖角の長く捻れた角は、魔王の体を刺し貫いた。魔王の口からは大量の血が零れ、尖角の背中を赤く濡らした。

「・・・・・・やったぞ。部族の証であるこの角で、最強の魔王を刺し殺してやったぞ」

 感極まった尖角の目から歓喜の涙が零れた。

「──満足してくれたかな? 頑張ってる尖角君に対する魔王からのサプライズイベントは?」 尖角の横には、無傷の魔王が立っていた。尖角は角を刺したまんま、魔王を見た。

 魔王は満面の笑みを浮かべ、無傷で立っていた。

「どうして生きている──。お前はおれがたしかに刺し貫いたはず・・・・・・」

「残念でした。尖角君が刺したのは、私の呪文で作り出したダミーでーす! 本当はまともに攻撃をくらっても、常時張っている防御呪文に阻まれてノーダメージなんだけど、でも頑張ってる尖角を見ていたらそんな可哀想なこと出来ない、と思ってダミーとすり替わってみました! 尖角君、魔王からのサプライズイベントどうだった? 私を殺したかもと思ったとき、おれってすげえと思っちゃったりした?」

 魔王の酷すぎる嘲弄を浴びても、尖角は何も言い返すことは出来なかった。

 ただ震え、泣いていた。

「ありゃあ、心が折れちゃったかな。そんな弱虫君には、この立派な角はもったいないよね」

 魔王は軽く手刀を振るうと、尖角の角は真っ二つに折れた。

 尖角の絶叫が夜の森に木霊した。

「あれ痛かった? でも大丈夫、みっちゃんがね、出来たてほやほやのバイブで尖角君を慰めてあげるから」

 魔王は赤い舌で折れた角の先を舐めた。

「まさかお前──」

 尖角は魔王の意図を察すると、畏るべき敵に背を向け逃げ出した。

魔王が指を鳴らすと、地面から気味の悪い茨が伸びてきて尖角の足首を捕らえた。

 尖角は無様に地面に転がる。獲物を逃さぬように、無数の茨が尖角の体に絡みつく。

「さてお待ちかねのレイプタイムです! 今回尖角君の○○○を犯すのは、尖角君の折れちゃった角で作ったお手製バイブです。ちなみにみっちゃん一人で見るのも寂しいので、今回はお客様をお招きしてみました」

 魔王は夜空を指さした。魔王が指した先には、額から小さな角を生やした幼い悪魔が映っていた。

「──大角!」

「おとん!」

 〝夜空に映っているのは、尖角の息子か〟

「どう、親子の対面は? 尖角君の角を折ったとき、心理呪文を使って尖角君が一番大切にしている人を探ってみたんだけど。ちゃんと合ってた?」

 尖角は何も答えなかった。ただ泣きながら夜空に浮かぶ息子を見つめていた。

「あれ、答えてくれない? せっかく呪文を使って、わざわざ合わせてあげたのに。この呪文、けっこう骨折れるだぞ! まあでも骨を折ったかいあったよね。なんせほら、戦士は死に様ってやつが大切なんだからさ。私が手伝ってあげるからお父さんの立派な死に様ってやつを、息子に見せてやりなよ」

 魔王は加虐の喜びで目が濡れていた。犠牲者である尖角は、これから行われる蛮行を想像し絶望していた。

「頼む、どんなに拷問されてもいい。だから頼むから息子にだけは、おれの無様な姿を見せないでくれ」

 尖角は泣きながら、魔王に哀れみをこう。

「死んじゃいやだ、おとん!」

「おっ盛り上がってきましたねぇ。やっぱ戦場には弱者の泣き声がないとダメだね。尖角君も可愛い一人息子のために戦士の死に様って奴を見せてあげないとね」

 魔王はヘラヘラと嗤った。

 おれの耳には魔王の笑い声は届かなかった。哀れな親子の泣き声が、耳の穴を塞いでいるからだ。

 むかつく。命の恩人とはいえ、血を分けた兄弟とはいえ、嘔吐が出るぐらいむかつきやがる。

「それではレイプタイムスタート!」

 魔王が指を鳴らすと、尖角の体に絡みついた茨が、尖角の股を開かせようと足を引っ張る。

 尖角は女のように悲鳴をあげ、必死で足を閉じようと足掻いていた。

「頑張れ、もっと頑張れ! 頑張らないと、可愛い息子ちゃんに恥ずかしいところ見られちゃうよ」

 魔王は涙を流しながら囃した。

「誰かおれを殺してくれ!」尖角が絶叫した瞬間、<ウィドウ・メーカー>が尖角の心臓を刺し貫いた。

「──ありがとう<後家作り>」

 尖角の目から絶望も狂気も消えていた

 死にゆく敵に対して末期の水を与えた時と同じように、尖角の目は感謝の気持ちで満ちていた。

 尖角が息絶えると同時に、夜空に浮かんでいた息子も消えた。

 夜の森に静寂が蘇った。

「──ガキの前じゃ格好つけたいよな、尖角」

 おれはいい年こいて独り身だから、子供を持った親の気持ちなんざわからない。

 だが柄にもなく先公になってみて、少しは親の気持ちって奴がわかるような気がした。

「なに邪魔してくれてんの包茎禿げ?」魔王の声には静かな怒りと、怒りを上回る狂気がこもっていた。

「──うっせえだよ、どんブスがっ! 誰にも使って貰えねえ悲しい公衆便所のくせに調子くれてるじゃねえぞ!」

 おれは挑発で返した。どうせ殺されるのなら闘って死にたい。

「言うことはそれだけか、包茎禿げ? 暁城の時は軽くいたぶる程度で済ましてやったが、今回は私の慈悲を期待するなよ。達磨娘が羨ましく思えるぐらいのお仕置きをくれてやるぞ」

 魔王の目も声も冷たかった。

 〝やばい確実に殺される〟しかも想像を絶する拷問をされたあげく殺される。いや殺されるよりも酷い目に合わせられるかもしれない。

 恐怖がおれの背を貫いた。

「上等だよ、サンポール○子め!」おれはわき起こる恐怖を押さえるために喚いた。

「言うことはそれで終わりか?」魔王は一歩前に踏み出す。

 〝どんなに足掻いても絶対に敵わない〟 

 そんなことはわかっている。だからせめて一太刀。

 一太刀でも浴びせて死ぬ。それがおれの戦士としての最後の矜恃であった。

「我が手に来い、<ウィドウ・メーカー>」主の呼び声に答えて、尖角の胸に突き刺さっていた<ウィドウメーカー>が主の掌に戻ってきた。

 愛刀を握りしめ、魔王にむかって駆けようとした。

 足が動かなかった。いや足だけではない。口を除くすべてが動かなかった。

「闘って死のうなんて甘いだよ、兄上。魔王に逆らった者の末路は、屈辱と悲惨に満ちた惨たらしい死──。いや永遠に生かしてやる。魔王であるこの私を侮辱した罪を償うには、死すらも生ぬるい」

 魔王は彫像と化したおれにむかってゆっくりと歩き出した。

「──畜生」ここまでか。おれが絶望したその時──。小さな呻き声が何処から漏れてきた。

 魔王は足を止め、呻き声がする方にむかって顔をむけた。

 呻き声を漏らしたのは蒼井であった。

「なんだ私好みの可愛いのがいるじゃないか──」

 魔王は笑みを零す。

「テメー、このサンポール満○! 蒼井に指一本でも触れたらブチ殺すからな!」

「──呪文を使わずともわかるぞ。この天使は兄上の大切な者なのだな? よろしい今回は兄上ではなく、こいつを拷問するだけでゆるしてやる。それにこっちを拷問する方が、私も楽しめるしな。兄上には特等席を用意してあげるから、魔王と天使の絡みをじっくりと見物していな」

 魔王は倒れている蒼井にむかって歩き出した。

「頼む、何でもするから蒼井にだけは手を出さないでくれ」

 おれは泣きながら頼んだ。魔王は兄の言葉を無視し、倒れている蒼井にまたがった。

「まずはその翼。引きちぎってやるぞ」

 魔王は、蒼井の背中に生えているアストラルの翼に手を伸ばした。

 蒼井はうっすらと目を開いた。

「・・・・・・安井先生?」

 蒼井の声に呪縛されたかのように、魔王は手を止めた。

「──よかった、無事だったんだ」

 魔王を妹と勘違いした蒼井は魔王を抱きしめた。

 それは性的な意志が一切ない、純粋な愛情がこもった抱擁であった。

 生まれて初めて、魔王は戸惑った。蒼井は安心したのか、再び意識を失った。

その瞬間、魔王の目元に小じわが戻った。紅蓮の髪の毛も、元の黒髪にもどった。

「あれ、やすぃこんなところで何してるの? てっ、蒼井君なんで倒れてるのよ! そういえば大きなゾンビは!」魔王は去り、妹が戻ってきた。

 おれは安堵のため息を漏らすと、そのまま地面にへたり込んでしまった。


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