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夜這い

夕方の練習を終え、晩飯のカレーを喰ってると、妹が恨めしげにおれのことを睨んでいることに気づいた。

「――なんだよ、その目は」

「禿げにぃのせいで、あやうく死ぬところだったなりよ・・・・・・」

 妹はカレーをもそもそと食いながら恨み言を吐いた。

「ちょっと流されたぐらいでお前もしつこいなあ。語尾をアニメ化させる余裕があるんだから平気だろう」

 妹は昼間、おれの<波頭>を喰らって川に流されたことをしつこく根に持っていた。

「――ちょっとではないですよ、比留間先生」

 アンリエッタはムスッとした顔で、おれの発言を訂正した。

「私達かなり下流に流されましたよ。途中、安井先生が謎の生命体を召還してくれなかったら、どこまで流されたことやら」

「アンリエッタちゃん、あれは謎の生命体ではなくて河童よ河童」召還主は訂正した。

「あれ、河童だったですか? 宇宙人か何かかと思ってましたよ。まっ、とにかく酷い目にあったことはたしかです」と言った後、「たいたいなんで私まで流されなきゃいけないですか。私はただ、安井先生の奇行を止めてただけなのに」アンリエッタはぶつぶつと口のなかで呟いた。

「――このカレー美味いな。アンリエッタが作ったのか」遅まきながら旗色の悪さに気づいたおれはアンリエッタの機嫌を取りに行く。

 「──そうですか。川に流されたせいで、簡単にしか作れなかったのですが」

 おれのゴマすり程度では、アンリエッタの機嫌は直すことはできなかった。

「簡単に作ってこれほど美味しく作れるなんて、流石はアンリエッタだね」

 蒼井は助け船を出してくれた。

「――ほっ、褒めてもらうほどのことでは御座いません、蒼井様」

 主の一言で、アンリエッタの頬が真っ赤になった。

「――蒼井は通じゃないな」それまで黙々とカレーを食べていた瑞樹が参戦してきた。

「通じゃない?」主は怪訝な顔で、家来に問い返す。

「本当のカレー好きは、ルーではなくご飯に注目するものだよ」

「もちろんご飯も美味しいよ、瑞樹。はじめて飯ごうでご飯を炊いたのに、よく焦げずに炊けたね」

「やだなぁ、なんか褒めてもらいたくて言ったみたいじゃないか」

 瑞樹は主に褒められて恥ずかしくなったらしく、一人身悶えている。

「――おれの皿には焦げたメシしか入ってないぞ」おれが文句をつけると、

「――やすぃのお皿にはおかゆみたいなご飯しか入ってないよ」

「――私のお皿には生煮えのお米しか入ってないです」

 次から次へと文句が出てきた。

 瑞樹はどうやら成功したご飯をすべて主の皿にもり、その他どうでもいい連中には失敗作を押しつけたようだ。

「アハハハ、みんなはカレー通を通り越してカレー名人だから名人用のご飯を盛ったまでだよ」瑞樹は苦しい言い訳を口にした。

「うそこけ。どうせ蒼井の飯ごうばっか見つめてたんだろう」

「なんで比留間先生はすぐに蒼井に結びつけるんだよ。たまたまだよ。たまたま」

「たまたまねえ・・・・・・」おれは焦げメシを頬張りながら呟いた。

「――瑞樹一人にご飯を炊かせてごめんね。僕も当番だったのに・・・・・・」

 蒼井は蒼き瞳を伏せながら、元従者に謝った。

 蒼井は夕方の練習を終えた後、疲れのためか微熱を出した。本人は大丈夫だからと言い張って夕食を手伝いをしようとしたが、おれが強引に休ませた。

 責任感の強い蒼井は、そのことを気に病んでいるようだ。

「いいだよ、頭なんか下げなくたって。辞めたとはいえ、ボクは今でも蒼井の従者のつもりなんだから。蒼井の身の回りの世話をするのは従者の仕事だろう?」 

「謝らなければいけないのは蒼井様でも瑞樹でもなくこの私です。料理などという雑事は、本来家来であるこの私がすべてやらなければいけなかったのに・・・・・・」

「蒼井君やアンリエッタちゃんが謝ることないのよ。元はといえば禿げにぃが全部悪いのよ」

 妹が突然はなしをおれに振ってきた。 

「なんでそこでおれが出てくるだよ。おれ何も悪いことしてないだろう」

「なに禿げにぃすっとぼけてるのよ。やすぃとアンリエッタちゃんを川に流したでしょう。あれがなければ夕食作りにもっと手間をかけられたのよ!」

「アンリエッタはともかく、お前がいても邪魔なだけだろう」

「なんでやすぃがいると邪魔なのよ、禿げにぃ!」妹は抗議したがおれは無視した。

「いいじゃねえか。米が焦げてようが生煮えだろうが。失敗した料理を食うのもキャンプの醍醐味の一つだよ。だいたい蒼井のことになるとみんな熱くなりすぎだ。これがもし蒼井ではなく、おれだったら、美少年に甘くて禿げに厳しいお前等のことだから、比留間先生、迷惑だから熱なんか出さないでください、とか言い出してるだろう!?」

「――そんなことありませんよ」アンリエッタはそう言うが、目が泳いでいる。

「比留間先生は頑丈だから熱なんか出さないよ」瑞樹はよくわからない言い訳を口にした。

「禿げにぃは禿げてるから・・・・・・」妹は惚けた。

「禿げは関係ねえだろう。禿げは」おれは突っ込んだ後「色男と金には弱い。これが女の本性だからな。付き合う女はよく選べよ、蒼井」

 蒼井は困った顔で頷く。おれはポケットから薬の入った包みを取り出した。

「蒼井。メシ喰ったらこれを水に溶かして飲んどけ」

 そう言って蒼井にむかって放り投げた。

「比留間先生。これはなんですか?」蒼井は媚薬が入った包みを不思議そうに見つめている。

「滋養剤みたいなもんだ。疲れた体によく効くから飲んどけ」

「ありがとうございます、比留間先生!」

 蒼井は。汚れたおっさんであるはおれは、蒼井の瞳があまりに眩しいので、目線をカレーの上に落とした。

 〝なにやってるだろう、おれ〟

 悪魔だから卑怯な手段を使うのはかまわんが、子供相手に卑劣な手段を弄するのはあまりにセコイ。自分が凄く惨めなおっさんに思える。

 おれは気分がローのまま夕食を終え、一人炊事場の水道で汚れた皿を洗っていると、妹の馬鹿が近寄ってきた。

「体が弱い蒼井君のために、栄養ドリンクを用意するなんて禿げにぃも優しいところがあるじゃない」

 妹は汚れた食器を洗いながら、おれを褒めた。

「・・・・・・アレは栄養ドリンクじゃねーよ。魔界ヨモギとアルウラネを煎じて作った媚薬だ」

「それって超強力な媚薬じゃない! 禿げにぃそんなもの蒼井君に飲ませてどうするつもり! まさかモテなさすぎて少年愛に目覚めちゃったの禿げにぃ!」

「お前と一緒にするな。蒼井を媚薬を飲ませたのはお前のためだ」

「へっ? なんで蒼井君に媚薬を飲ませるのがやすぃのためになるの?」

「鈍い女だな。夜中頃に効くように調整してあるから、お前一二時頃になったらロッジ抜け出して、おれのところに来い」

「まさか蒼井君に夜這いをかけろというの!」妹は驚きのあまり大声を出した。

「バカ、声がデカすぎる。誰かに聞かれたらどうするつもりだ」おれは小声で叱咤した。

「び、媚薬を飲ませて夜這いなんて。いくら蒼井君好き好きのやすぃでも出来ないよ。やすぃまだ処女だし・・・・・・」

「なにも最後までやれとは言ってねえよ。キスとか手コキとかライト風俗的なレベルでいいだよ」

「なんでそこで風俗が出てくるのよ! 禿げにぃの禿頭には風俗しかないの!」

 なんだか知らないが妹が怒り出した。

「そう怒るなよ。たんなる例えだ。例え。とにかく軽くていいだ。既成事実を作るのが目的なんだから」

「既成事実って・・・・・・。小学生相手になに卑劣なこと考えてるの禿げにぃは!」

「おれだってうんなことやりたくねえよ。ただ現実問題、お前も蒼井も年が離れすぎてるだろう。多少強引な手を使っていかなきゃ、蒼井を堕天させるなんて無理だから」

「年、年って。ちょっと年が離れていても・・・・・・」

「ちょっとじゃねえだろう!」おれの声が鞭となって、妹を打った。

「いいか。お前にとって蒼井との恋愛は私的なことなのかもしれなけど、安井家の人間にとっては公的なもんなんだよ。それはお前もわかるだろう。安井家の魔王なんだから」

「・・・・・・うん」

「もう年齢的にラストチャンスかもしれないだから、魔界のため安井家のため多少の卑劣さはこの際目をつぶれ。それに、だ。たとえきっかけが薄汚なくても、お前が蒼井に対してもってる恋情は本物だろう?」

「うん」妹は頬を染め頷いた。

「ならいいじゃねえか。お前の愛で、蒼井を幸せにしてやれば」

 話を強引に良い方向に持っていた。

「・・・・・・そうかも禿げにぃ。やすぃの愛で、蒼井君をぽかぽかな気持ちにしてあげればいいだよね」妹はどこかで聞いたことあるセリフを口にした。

「――そうだ。人間ほっかいろになって蒼井をポカポカにしてやれ」

「蒼井君とぽかぽか・・・・・・」

 妹は何やらスイッチが入ってしまったらしく、鼻から鼻血をたらしながら妄想モードに突入した。

 大丈夫か、こいつ? と心配になったが、賽を振ってしまった以上引き返すことは出来なかった。


 夜半咳の音で目が醒めた。ベットの中から隣に目をやると、蒼井が苦しそうな顔で咳をしていた。おれはベットから起き上がると、黙って蒼井の背中を撫でてやった。蒼井は何か言おうとしたが、咳に邪魔されて声を出すことが出来ない。

「しゃべらなくていい、蒼井」おれはそう言いながら、蒼井の額に手を当てた。

 媚薬の強壮効果が効いてるせいか、熱は大したことはない。微熱程度だ。だが咳は酷い。

「――蒼井少し待ってろ」

 おれは炊事場で湯を沸かすと、媚薬を一、二滴たらした。微量なら媚薬ではなく、強壮剤として作用する。

 ロッジに急いで戻ると、媚薬から作った強壮剤を蒼井に飲ませた。蒼井は顔を顰めながも全部飲んだ。五分ほどすると、薬が効いてきたのか咳は治まった。

 〝高いだけあって、さすがによく効くな〟

 おれが感心していると「申し訳ありません、僕の咳のせいで比留間先生を起こしてしまって」

 蒼井はさっそく謝り出した。

「気にするな蒼井。病気のときぐらい甘えたっていいだぞ」

 小学生のくせに気張りすぎである。

「――ありがとう御座います、比留間先生」

「もう寝ろ。明日も稽古するんだろう?」

 体の調子が悪いだから休めと諭したいところだが、蒼井のことだ休むまい。

「はい、よろしくお願いします比留間先生」

 蒼井は微笑みを浮かべたが、おれの目にはそれがとても痛ましく映った。

 〝こんな子供に媚薬飲ませるなんて、おれも堕ちるところまで堕ちたな〟

 目的は手段を浄化するというが、悪党の言い訳だな。

 暫くすると蒼井は再び眠りに落ちた。蒼井が眠りについた後も、おれは蒼井の寝汗を拭いたりして看病した。普段のおれなら間違ってもこんなことしないが、蒼井の痛ましい姿と騙して媚薬を飲ませたという罪悪感が、悪魔らしからぬ行動に走らせていた。

「──父上」蒼井の唇から寝言が漏れた。

 そういや蒼井の家、家族関係うまく行ってないだよな。

 アンリエッタとエミールで交わした会話を思い出して、おれは鬱になった。

 はぁあ、聞かなきゃよかった。おれは蒼井を助ける人間ではなく、蒼井を堕天させる悪魔なのだから。

 相手に対する情など持たないほうがいいのだが──。


 フーゴぉおおおおお──。


 突如夜の森に獣の唸り声が木霊した。何事かと思いドアを開けてみると、スケスケのネグリジェを着た妹が立っていた。

「──何しにきたのお前?」

 中年女の性欲を前に、仕組んだ自分が言うのもなんだが引いてしまった。

「・・・・・・蒼井君の小さくて固いものがやすぃのなかに・・・・・・」

 妹はろくでもないことを呟いていた。

「おい、なに言ってるんだ馬鹿女。誰もそこまでやれと言ってないぞ」

 おれが袖を引きながら注意するも、やる気満々モードの妹の耳には届かなかった。

「今日は危険日だからダメェ、蒼井君」

 妹は妄言を呟きながら、蒼井のベットにむかってフラフラと歩き出した。

 妹は蒼井の上に跨がると、無駄に大きな胸を押しつけた。

 蒼井は悩ましげに喘いだが、目を覚ますことはなかった。

 〝蒼井が危ない!〟そう思った瞬間、おれは妹の襟首を掴んでいた

「目を覚ませ、淫獣!」

 おれは妹を蒼井から引っ剥がすと、淫獣と化した妹の頬を猛ビンタした。

「なにするのよ、禿げにぃ!」

 妹が赤く腫れた頬を手で押さえながら抗議した。

「うるせぇえ! くされどんブス! ここはお前のような淫獣が来ていい場所じゃねえだ!」

 おれは怒鳴りながら、妹を外に蹴り出した。妹は泣きながら喚いたがおれは耳を貸さなかった。

 ロッジのドアをピシャリと閉めると、「比留間先生、何かあったのですか? 安井先生の声が聞こえたような気がするんですか」蒼井の寝ぼけ眼をこすりながら尋ねてきた。

「なんでもない。寝ぼけた妹がこっちに来ただけだ」

 そうですか。蒼井は寝ぼけた声で返事をすると、再び眠りについた。


 鳥の鳴き声で目覚めた。寝ぼけ眼で時計を見ると、まだ五時前であった。

 〝こんな時間にピーチクパーチク鳴くじゃねえ〟

 囀るのは妹だけでたくさんだ。はた迷惑な鳥に毒突くと、布団を引っ被って寝直そうとした。しかし目が醒めてしまって眠れない。それでも一〇分ほど寝ようと努力したが、再び瞼が重くなることはなかった。

 しゃーない、起きて散歩でもするか。おれは大きく伸びをしながら布団からむっくりと起きる。何気なく隣のベットを見ると蒼井の姿がなかった

 ―ずいぶん早起きだな。まさか蒼井のやつ、朝から一人で稽古してるじゃないだろうな。

 普通の小学生ならそんな心配せんでもいいだろうが、小学生のくせしてやたらとストイックな蒼井なら一人で起きて朝稽古している可能性は十分あった。

 ――心配だな、散歩ついでに捜してみるか。

 おれは着替えを済まして、ロッジの周辺探してみたが蒼井の姿は見当たらない。川の方かな。

 そう思って林道を下ってみると、川辺にしゃがみ込んでる蒼井を発見した。

 〝なにやってんだ、蒼井のやつ〟

 蒼井は青ざめた顔で懸命に何かを洗濯している。おれは蒼井に近づくと、後ろから声をかけた。

「おい、蒼井。こんな朝っぱらから洗濯か?」

 蒼井はビクッと震えた。蒼井が洗濯していたのは、寝間着のズボンであった。

 〝なんでズボンなんか洗濯しているだろう?〟

 蒼井は、おれの視線が洗濯中のズボンに注がれてることに気づくと、あろうことか濡れたズボンを抱きしめ腕のなかに隠した。

「そんなもの抱きしめてどうする? 服ぬれちまうぞ?」

「・・・・・・比留間先生、見ないでください」

 まるで怪物の出現に怯える乙女のように、蒼井は身を震わせていた。

「――いったいどうしたんだ、蒼井?」

 おれは蒼井の尋常ではない様子に、戸惑いを覚えた。

たかが洗濯を見られたぐらいで、人間こんなに怯えるもんなんだろうか?

「――比留間先生。ぼっ、僕はまだ小学生なのに・・・・・・」

 ――穢れてしまいました。蒼井は涙ながらに告白した。

「穢れたって――」

 鈍いおれもそこではたっと気づいた。

「――蒼井、ひょっとして夢精したのか?」

 夢精という言葉が出た途端、蒼井は泣き崩れた。

「――先生、僕はみんなの手本にならなければいけない学徒騎士なのに淫夢を見てしまいました。しかも安井先生の・・・・・・。僕は最低な男です」

「いや最低て――。いいか蒼井夢精なんて健康な男なら誰でもするもんなんだ」

 おれは泣きじゃくってる蒼井の背中を優しく叩きながら諭した。

「おれなんか小学生の頃友達の家で夢精して、夢精大将ってあだ名がつけられたんだぞ」

 悲しい過去を暴露したというのに、蒼井は泣き止まなかった。

「蒼井! 騎士のくせに泣くな!」

 おれは自分のことを棚に上げて怒鳴った。蒼井は泣くのを止め、おれを見上げた。

「おれが稽古でしごいて、蒼井の邪念をたたき出してやる!。だから泣くな!」

「比留間先生ありがとうございます。どんな辛い稽古でも耐えるので、僕の体から邪念を追い出してください!」

 蒼井は気合いが入ったのか、顔を上げ涙を手でぬぐい飛ばした。

「いい根性だ! 猛稽古つけてやるから覚悟しておけよ!」

「はい、比留間先生!」

 〝ごめんな、蒼井〟

 おれは気合いを入れ直した蒼井の顔を見守りながら、心のなかで密かに謝った。

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