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絡まる蔦と緑の手  作者: もののけ
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二話目です!

私は愛されたがりを止めても今まで頑張っていたことを止めることはなかった。

だって、努力まで止めてしまったら今まですっごく頑張ってきたのに本当に全てがムダになっちゃうから。


でも家族はそんな私の変化に全く気付いていないようだった。


相変わらず家族は私そっちのけで盛り上がり、私は家事やペットの世話をする。

だいたいあの失望の日から1週間して帰ってきた家族たちはお土産や留守番への感謝は言っていたが、置き去りにしたことへの謝罪は一度も聞かれなかった。


愛してくれているんだろうけど、私がやって当たり前みたいな空気が定着しちゃってるから本気で悪いと思っていないんだろうな……。


でも期待することを止めたら私は何だか随分と気が楽になった。


愛されたくていい子の仮面を被っていた私は少しでも家族の不興を買うことがないように我慢ばかりしてたけど、もう一番を目指すのは止めたからやることをやった後は無理やり団欒に混ざることなく自室で過ごすしている。


家族が私を見ていなくてもヤキモキしないというのは本当に心が軽くなって、やっと本来の私になれたような気さえする。


音楽を聴いたり本を読んだり、もちろん勉強もする。

家事に充ててた時間を少し緩めて、団欒の時間をなくしたことで得た時間を有意義に使う私を見て家族は「さすがねぇ」の一言で許してくれた。


まあ、何もしない兄妹が許されるのに緩めたとはいえきっちり家事をこなす私が自分の時間を持つことが許されないわけがないんだけどね。


何であんなにぎちぎちに自分を縛りつけてたのか、今となっては不思議でしょうがない。


でもそうなってみて気付いたことがもう一つある。

そっちは気付いた瞬間恐怖で頭が真っ白になった。


私、友達いないんじゃない?


いやっ、もちろんそれなりに仲のいい子はいる!

でも家事に勉強に運動やペットの世話やらと時間に追われてた私は、放課後友達と遊びにいった経験が全くなかった。


一緒にいる子達も私が誘っても毎回断るから今では誘われることもなくなり、放課後や休みにあそこに行ったとか何をしたかで盛り上がるのをただ笑って聞いているだけだった。


これって家族といる時と一緒のパターンになってるよね!?

私はただそこにいるだけって、これじゃ友達ですと言い切れないよ!


愛されたがりを止めたと言っても人間関係を止めたわけじゃない。

いや、家族へ感情が向かっていたのが薄くなった分その反動で更に大きくなって感情が外に向かうのは当たり前のことではないだろうか?


そうだ、ここで改めて誓おう!

私は今度は友情あふれる人間になるんだと!!


まだまだやり直しは効くはずだし、…………。



「ねえ、今日の放課後私も一緒に遊んでいい?」



まずは、ここからだよね?






 

前話が何だか暗かったので、少し明るくしてみました!

もっと明るくしていきたいので、不自然にならないように頑張ります^m^

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