Prologue
一応連載のつもりです。
駄文ですみません。
よろしかったらどうぞ。
夜の公園に、一つの人影があった。
暗闇にぽっかりと浮かぶ、液晶画面。
ベンチに座り込み、片手にスマホを持っているのは近隣の県立高校の制服を纏った女子高生。
髪を明るい茶色に染め、これ以上ない程にスカートを短くした少女は 熱心に画面を覗き込み、時折指で画面をいじっている。
「くそ……こいつまじうざい、死ね、死ね、シネ……」
ブツブツと呟く彼女は、 画面に全神経を集中させていた。
だから、気がつかなかった。
自分の背後に立っている人影に。
「こんばんは」
暗闇から突如聞こえた声に、少女は弾かれたように後ろを振り返った。
そこには、闇に紛れた誰かがいた。
「っ誰……?」
少女は訝しげに、その人影を見つめる。
最初の一言以外、何も言葉を発しないその人物は、少女の目に不気味に映った。
「なに……?気持ち悪いんですけど。警察呼びますよ」
そう言って、少女は手にしたスマホを見せつけるように掲げたーーー瞬間、その動きが止まった。
「え……なに、……それ……、」
少女の視線は、暗闇にぼんやりと浮かぶ人影の手元に向けられていた。
暗闇の中で怪しく光る、銀色。
銀色の、刃。
ナイフだ。
「い、いや……」
カタカタと震え始める身体。
少女は慌てて周囲に視線を巡らせる。
しかしそこは、 ひと気の無い夜の公園。
あるのはチカチカと心もとなく点滅する街灯だけ。
「誰か……誰かたすけっ」
そう、叫んだ。
瞬間。
鈍く光った鋭い刃が、制服の薄い布を通り越し、少女の柔らかい腹に突き刺さった。
「あ……」
固い地面に倒れ込む少女が最後に見たのは、
街灯に一瞬だけ照らされた、
満面の笑みだった。
***
「ちょっと君!大丈夫かい?こんなところで寝てたら……もう夜だよ、帰りなさい」
「……え……?あっ、あ!お、お巡りさん、わた、私っ!変なやつに刺されて!刺されて……」
「何言ってるのお嬢ちゃん。刺されたって?どこを」
「な、ナイフでお腹を……!」
「夢でも見てたんじゃないの?だって、出血も何もしてないじゃないか」
「夢?夢だなんてそんなわけ……あ!え?服が……切れてる」
「本当だ。三センチくらいか……どこかに引っ掛けたのか?いやでもこんな綺麗に切れるわけないな……」
「どういうこと……?刺された傷も……ない」
のろのろ更新ですが頑張ります…