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その魔王、いまだ迷子につき
暗く、寒く、見渡す限り地平線の荒野。。
そこに太陽という光は無くそこに命という光は無い。
人の住む街はなく治める人民もいないというのに城だけが静かに佇む。
しかし城というにはあまりにも暗く、玉座に座るべき王の姿もない。
玉座のさらに奥、この城の主が幾重の鎖に巻かれ鎮座する。
生きてはいない。死んでもいない。
彼女は、ここに帰れず迷子。この城は主をいつまでも待つ。主以外のものをすべて排除しながら。
いまだ、迷子の魔王は帰ってこない。
初投稿で初作品になります。
お見苦しい部分もたくさんありますが、呼んでいただければ幸いです。
よろしくお願いします。