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少女と月と刀

コチラはプロローグとなります。

突然始まるストーリー…

本編の更新をお待ち下さい。

ここはドコともいえない場所。


だけど知っている場所。


普段とは違う異様な雰囲気を持つ校舎がゆらゆらとそこに建っている。

その輪郭は歪み、人が踏み入ることを拒んでいるようだ。

揺れる校舎の真上には、真っ赤に色づく三日月が妖艶な光を放つ。


一人の少女が、校舎前のグラウンドに降り立った。


手には月の光を纏い鋭く光る刀。

高い位置に縛った長い髪と制服のスカートが風に揺れている。


少女の眼差しと刀が向けられる先には、この世のものではない巨大で醜く禍々しい姿をした妖の姿。


その体からは黒く、今にも校舎界隈を呑み込むほどの影が広がる。

向かい合い牽制しあう二つの大小の存在。

妖の影が拡大し、今にも闇が支配しようとする目前に、少女は臆することなく刀を振り上げた。


刹那の斬撃。


刀からは妖の闇が滑り落ちる。

そして月の光を反射していたはずの刃からは淡い紫色の光が溢れ始めた。


まるで煙になったような妖の形はあっという間にその空間から消え去る。


少女だけが静かにその場に立っていた。


そこへグラウンドの土を蹴る複数の足音が聴こえてくる。


足音の中の一つが少女のすぐ後ろで止まった。


『またお前か』

声をかけた少年は、先を越された悔しさからか少女の背中を軽く睨み付ける。

しかしその真っ直ぐな瞳の奥には困惑が混じっていた。


少年の背には少女の持つ刀より遥かに長い刀が納められている。

やがて少女の刀から放たれる紫の光が濃くなり少女の体を包み始めた。


少女は振り返り、声の主と自分を見つめる全ての視線を見つめ返すが、何も語る事がないのかすぐに背を向け、目を瞑る。


『待てっ!お前は何者だ?』

少年の言葉に答えようとしたその時、紫の光とともに少女は消えた。



お読みいただきありがとうございます。

まだまだプロローグなのですが、

他3作品も併せて、これからもよろしくお願いいたします!

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