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2ー11 入学初日

 2ー11 入学初日


 そして、いよいよ入学当日がやってきた。

 あたしとメイアは、公爵家の馬車に乗って魔法学園へと向かった。

 魔法学園には、入学式とかは、特にはなく、初日から普通に授業が始まるらしい。

 叔父さんは、心配だからと同行したがったのだが、グランティスさんに止められた。

 「学園には、父兄であろうとも理由もなく侵入することは禁止されております」

 そういえば、入試のときも叔父さんは、学園内には入れなかった。

 叔父さんは、なんとか諦めてくれたが、とても残念そうにあたしたちを見送ってくれた。

 ほんと、叔父さんって過保護なんだから!

 学園に馬車で通うのは、貴族は、普通のことのようで学園の前の道には、馬車がたくさん停まって混雑していた。

 あたしは、御者をつとめてくれているグランティスさんにちょっと離れた場所でもいいから、と言った。

 あたしたちは、魔法学園から数メートル離れた場所で馬車を降りると学園に登校した。

 門扉のところにクラス分けの表が張り出されていてそれによるとあたしたちは、普通クラスのようだった。

 あたしたちが学園に入っていこうとすると背後から声が聞こえた。

 「あら、チカ嬢ではないかしら?ごきげんよう」

 振り向くとそこにはエレノアさんが立っていた。

 取り巻きに囲まれたエレノアさんは、扇を広げて口許を隠していたがご機嫌がいいことはすぐにわかった。

 あたしは、ぺこりと礼をとる。

 「ごきげんよう、エレノア嬢」

 「私は、特別クラスなのですけど、あなたは?チカ嬢」

 「あたしたちは、普通クラスです」

 あたしが答えるとエレノアさんたちが一斉に笑い出した。

 「まあ!公爵家のご令嬢ともあろう方が普通クラスですって?」

 「普通クラスっていえば、落ちこぼれの集まりだとか」

 取り巻きの令嬢たちがこそこそと話すのが聞こえる。

 「なんでも、卒業すら危うい方たちばかりが集められているそうよ」

 あたしは、さすがにムッとしてしまう。

 隣のメイアが殺気立つのがわかったのであたしは、すぅっと深呼吸をして笑顔を浮かべて見せる。

 「ご用がなければ失礼いたします」

 あたしが背を向けるとエレノアさんが告げる。

 「まあ、無属性ですもの。仕方がありませんわね。入学できただけで僥倖と思って精進なさいませ」

 「ありがとうございます」

 あたしは、ぺこりと頭を下げるとさっさとその場を立ち去った。

 「なんです、あれは?」

 メイアは、憤った様子であたしに訊ねる。

 「無礼にもほどがあります!」

 「ええんよ、放っておこ」

 あたしは、メイアににっこりと笑った。

 「幸いにもクラスが違うことやし」

 「しかし!」

 メイアは、不服そうだったがあたしは、構わず歩き続けた。

 あたしたちのクラスの校舎は、学園の奥にあった。

 他の校舎に比べるとだいぶ古びていてところどころ壁にひびが入っている。

 なんだか不安。

 でも、メイアが一緒だ。

 あたしは、メイアに微笑んだ。

 「行こうか、メイア」

 「はいっ!」

 あたしたちが普通クラスの校舎へと入って行こうとした時、突然、校舎の中で爆発音が聞こえた。

 「チカ様!」

 メイアがあたしをかばうように前に出る。

 と、教室からわらわらと生徒たちが廊下へと出てくるのが見えた。

 「なんだ、なんだ?」

 「また、アレクスの奴が実験でも失敗したんだろ」

 「人騒がせな!」

 「お前たち!もう、授業が始まるぞ!教室に戻れ!」

 背後を見るとそこには、試験のときの試験官の1人、銀髪のスワロウ先生が立っていた。

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