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2ー9 光

 2ー9 光


 屋敷に帰るとあたしは、自分の部屋のお風呂を用意してもらった。

 そして、メイアをお風呂にいれる。

 メイアの髪は、くすんだ灰色で肌も汚れていたし、服は、ぼろぼろの麻袋みたいなものだった。

 あたしは、ジャージに着替えるとメイアのことを頭の先から足の先まで洗ってやる。

 すると。

 メイアは、とってもきれいな銀色の髪をした美少女だということがわかった。

 「メイアは、いくつなん?」

 あたしが背中を流しながらきくとメイアは、か細い声で答えた。

 「15」

 あたしと同い年?

 メイアは、小柄でどう見てもまだ12、3才にしか見えなかった。

 というか、栄養失調?

 もしかしたらあまり食事を与えられてなかったのかも。

 あたしは、お風呂からあがったメイアの体を乾いた布で拭いてやるとあたしの持ってきていた服を貸してあげた。

 あたしは、普段は、ジャージ派なので持ってきている服もほとんどがジャージだった。

 あたしの着ているのと同じ中学のときの赤いジャージを貸すが、メイアにはちょっと大きかった。

 お風呂がすむとグランティスさんに頼んで食事を用意してもらう。

 食堂ではなく、あたしの部屋に持ってきてもらった。

 テーブルに並べられたスープやパン、それに焼いた肉を見てメイアは、唾を飲んだ。

 やっぱりお腹すいてたんだ。

 「夕御飯にはちょっと早いかもしれないけど、あたしも一緒にいただくね」

 あたしは、貴族の令嬢らしくお淑やかにスプーンでスープをすくって口に運ぶ。

 あたしが食べるのを見たメイアがスプーンを手に取るとがつがつと食事を食べ始める。

 「ゆっくり!よく噛んで!」

 あたしは、必死に食べているメイアを見てなんだかホッとしていた。

 メイアは、泣きながらご飯を食べていた。

 あたしは、胸が締め付けられるような気がした。

 いっぱい辛いことがあったのだろう。

 特に家族に虐げられていたとか、信じられない。

 あたしは、もとの世界に残してきた父さんと母さんのことを思い出していた。

 叔父さんに頼んでなんとか連絡をとれないかな。

 学校のことも伝えたいし、それにメイアのことも話したい。

 あたしがそんなことを考えているとメイアが立ち上がった。

 メイアは、あたしの前へと歩み寄ると床に跪く。

 「わたしがチカ様にお仕えすることをお許しいただけますか?」

 はいっ?

 あたしは、戸惑っていた。

 同い年の女の子にそんなことをいわれて動揺しない方がおかしいし!

 あたしが黙ったままでいるとメイアは、不安げな表情であたしを見上げて訊ねた。

 「チカ様・・わたしを他の誰かに売りますか?」

 涙に目を潤ませてあたしを見つめるメイアにあたしは、慌てて頭を振った。

 「メイアを他の誰かに売ったりせぇへんよ!」

 「では、お仕えすることをお許しいただけますか?」

 メイアがあたしをすがるように見る。

 「わたしは、チカ様以外の誰にもお仕えしたくはありません!」

 うぅっ!

 あたしは、こくりと頷くとそっと手を伸ばしてメイアの頭を撫でる。

 「メイアは、あたしの友だちやから。ずっと側におってね」

 その瞬間、メイアの体が淡い光に包まれた。

 メイアは、少し驚いた表情を浮かべる。

 「静まりました・・」

 メイアがあたしに涙を流しながら告げた。

 「わたしの中にいる獣が・・チカ様のおかげで」

 

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