2ー7 奴隷
2ー7 奴隷
数日後。
あたしは、叔父さんと一緒に街に来ていた。
入学が決まったので必要なものを買い物するためにと叔父さんが連れてきてくれたのだ。
商業区画は、あたしたちが住んでいる居住区画から馬車で小一時間ぐらいのところにある。
あたしたちは、商業区画の入り口にある馬車留めで馬車から降りると叔父さんの行きつけの商会を目指した。
叔父さん御用達の商会は、ルミナ商会という店でなんでも手広く扱っているが、特に服が有名な商会なのだという。
ルミナ商会は、商業区画の街中にある比較的大きな店だ。
いろいろなデザインのかわいい服があって店は、女の子のお客さんが多いようだ。
叔父さんは、学校で使うものや、教科書、それに剣の鍛練用の服や靴。そして、あたしの普段着など、いろいろなものを買ってくれた。
ほんとは、あたしも何か叔父さんにお礼をしたかったけど、あたしは、この世界のお金を持ってないし!
と思っていたら、ハンカチが目に入った。
しかも、刺繍セットも!
あたしは、これで叔父さんに刺繍入りのハンカチをプレゼントしたかったんだけど、叔父さんに内緒で購入したかった。
また、学校の帰りに寄ろう!
あたしは、密かに決意していた。
買い物したものは、後で家に配達してくれることになったのであたしたちは、手ぶらで街をぶらつくことにした。
街は、賑やかで人が溢れていた。
「この先に流行りのカフェがあるんだ」
叔父さんがあたしを誘ってくれたのであたしも笑顔になる。
カフェかぁ。
前に住んでた辺りじゃ、そんなものはなかった。
てか、普通に店もなかった。
欲しいものは、ネットで買うか、それか、何時間もかけて電車で出掛けていくしかなかった。
ほんと、都会っていい!
あたしたちがカフェを目指して歩いていると人だかりができていた。
なんだろ?
あたしが覗き込むとそこには小柄な女の子がいて。
乱暴そうな男の人が無理矢理連れて行こうとしてて揉めていた。
なんで、誰も男の人を止めないの?
あたしがムッとしていると叔父さんがそっと囁いた。
「あれは、奴隷だ」
奴隷?
よく見ると女の子の首もとには首輪がはめられていた。
「でも!」
あたしは、叔父さんに告げた。
「あんな酷い扱いしなくても!」
男は、女の子を殴ったり蹴飛ばしたりしてるし!
あたしが言うと叔父さんがあたしの頭をそっと撫でる。
「チカは、やっぱり優しいな」
叔父さんは、あたしに訊ねる。
「あの子を助けるってことは、この先のあの子の人生を預かることになるけど、それでも大丈夫?」
うぅっ!
あたしは、少しだけ考え込んだ。
でも!
難しいことはわからないけど、目の前で苦しんでいる人がいるのはダメだ!
あたしは、叔父さんに頷いた。
「では」
叔父さんが歩みでると女の子をぶとうとしている男の腕を掴んだ。
「なにしやがる!」
「ちょっと、話があるんだけど」
叔父さんが男に話す。
「その子を買いたいんだが」
「こいつを買う、だぁ?」
男がバカにしたような顔をする。
「この呪い付きのガキを?あんたも呪われることになるぜ?」




