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Hobby mistrick -reawake-  作者: Tenia
第一章 不穏な変容
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原初はこの瞬間に

「うん…。ごめん、全っっっ然追いつかないけど、きっとそうなんだろうね…。

従うしか方法はなさそうだし。」


櫻良に内容を伝え終わったのち、案の定指令の通知が届いた。


「…今、指令が届いた。ひとまず動こう。内容は、っと。

<魔敵(イニミコス)の殲滅>…?

それくらいなら、別に僕に任せる必要なんてないだろうに。」


「んーお兄ちゃんならとりあえず写真に収めたら終わるし、そういう意味で捕らえられたんじゃないかな?こう…なんていうか…お掃除屋さんみたいな…?」


「…だったらいいけどな。」


ぴこんっ。


今度はアリエボにメッセージ通信が届いた。


「えっとなになに…『指令中のみ牢屋の鍵を開ける。終わったらまた入ってくれ。さもなくば…...』」


…これ以上読み進めても意味がなさそうな気がしたので、読むのをやめて櫻良に向き直った


「…なんか漫才でもしてるみたいだね?」


「…確かに向こう側に敵意がなさそうにも感じるな。でも、警戒はしておくに越したことはない。

ひとまず魔敵(イニミコス)を倒しに行こう。」


僕と櫻良は指定された場所に移動し始めた。

目的地はこの研究所らしき場所の中にあるらしい。

だとしたら、殲滅に重きが置かれているというよりは、趣味(ウェポン)の性能を試されているという気がしてならない。

今はどちらにせよ、動かない手はないが。


目的地である研究所の中の一室、かなり大きな部屋にたどり着いた。

扉をくぐり、1歩進む。

目の前に広がる光景を見て絶句した。そして点と点がつながった。


「いや…まじかよ。」


「あんなのもカメラに収まるのかな…?」


機械的なものが部屋の外にあるが、内部はがらんどう。ただ、広いだけの無機質な空間が広がっている。

その中心には、()()スカープライノーサウスが3体、黙然と居座っていた。

あれは、誰もが知っている、最上位の魔敵(イニミコス)である。


実物を見るのは初めてだが、知っている生体とは少し違う、奇妙な点がある。

3体ともその額に奇妙な紋様を刻んでいる、ということだ。

これが何を意味するかはわからないが、危険を肌で感じ取った。


「櫻良。部屋の外で待っていてくれ。カメラに写しさえすればなんとかなると思う。

回復が必要になる場合は想定したくないが、もしその時がくれば回復どころではないだろう。

一応、必要になったら合図を送る。扉を少しだけ開けて、投げ込んでくれ。」


「いや、そんな…危な…。――いや、そうだね。お兄ちゃん、信じてるよ。」


互いの信頼を視線で見せ、アイコンタクトでお互い行動を始める。

僕は3体から見た死角へ、櫻良は扉の外へと、同時に動き始めた。

スカープライノーサウスについて

角が"するどいサイ"です

通常では、危険区域として指定されている場所にしか生息していないような、最上位の魔敵(イニミコス)です。

基本的にはパーティを組み、40~50人がかりでようやく1匹倒せるかどうかといった強さを誇ります。

さて、才斗はどのようにこの3体を倒すのでしょうか。

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