訪れない平和と本領発揮
遅くなりました〜
昨日は思いっきりやらかしたなぁ…
科学の偉大さとフェルの恐ろしさが身に染みてわかったよ、まさか1時間も説教されるなんて…
「さてと、なにをしたもんかね」
フロウは図書館、デンドロは野暮用が、とか行って跳んでいくし
「コミュ力皆無の俺にこんな拷問を仕掛けるなんて…」
まあ、つまり知ってる人間がいるところにしか行けないわけだが、
「昨日稼いだ金もあるし武器屋に返済しに行きますか」
今更だけど果たしてこの装備はいくらするのか…
「ん?なんかギルドの方が騒がしいな」
面倒ごとの匂いしかしないな…
「よし!ここは一旦スルーで…」
「おやぁ?そーこにいるのはリュージ君じゃーぁないか」
SSランクSSランク
なんでこの距離で見つかるんだよ!人混みの中で50mは離れてるぞ
「はぁぁぁぁ…なんですかギルマスさんギルマス」
「今ものすごぉーく不本意な呼び方をされた気がするんだぁーよ。それはさておき、ちょーっと大変なことが起きてるんだが力を貸してくれないかぁーな?」
また何かあんのかよぉ…
「今魔物の大軍が迫っているんだぁーよ」
は?
「は?え、どういうことですか!?」
「いわゆる、スタンピードというやつさ」
俺に平和はおとずれないのかよぉ…
一方その頃フロウは…
「流石、図書館。これほど大量の書物があるとは…犬時代には叶わなかった書物を読むこともできた上、今の体、フェンリルについても少しわかったぞ。おかげで幾つかのスキルが使えるようになったのは収穫だ」
なかなか便利な体に生まれたものであるな…
『おーい、フロウ』
「主!!なんのご用でしょう!」
『ちょっと説明すると長くなるから一旦ギルド前まで来てくれないか?』
「承知いたしました!3分間待っていてください!」
主からの招集コンマ1秒でも早く主の元に!
「移動がてら先ほど覚えたスキルも試すとしよう」
空中で跳躍を可能にするスキルがあったはず、確か名前は…
「空蹴!」
おお!これがあればかなり早くギルドに着けそうだな
「とは言え、わざわざ呼ぶとは何があったのだろうか…」
おや、もうギルドが見えて来たぞ!
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「おや、あそこに見えるのはフロウ君じゃあないかい?」
「あいつ、速度おかしくね?スーパーカー並みじゃねぇか!」
「主ぃぃぃぃぃい!」
ズドーン!
「風圧で目がぁ、目があぁぁぁ」
「あ、主ぃ!申し訳ありません!」
「フロウ君、来てくれて感謝するんだぁーよ」
「今はそれどころではない!見ればわかるだろう、間抜け!」
「フロウ!確かに間抜けで変態な社会のゴミに見えるけどそんなこと言っちゃだめだぞ!」
「そーんなに言ってなかった気がするんだが」
「す、すみません、主」
「さーあ、仕切り直してーっと。フロウ君、君の武力を見込んで頼みがあるんだ」
お、真面目モードだ
「我は主の従者故、頼み事ならば主へ」
「俺はさっき聞いたんだけど、魔物の大軍がこの街に迫っているらしくてな」
「スタンピード、と呼ばれる魔力が暴走した魔物が、お互いの魔力に引き寄せられて集まった大軍がこの街に迫っているんだ」
「というわけで、頼むフロウ!手伝ってくれ!」
「主…!承知しました、このフロウ!全身全霊でこの任務、完遂して見せましょう!」
「心強い見方を得られてよかったんだぁーよ」
よ、一息ついていると息を切らして人が走って来た
「ギルマス!先ほど行った偵察隊から情報が来ました!」
「なんと?」
「情報では、大半がAランク、中には、キマイラや土蜘蛛、マスターリッチなどSランクのモンスターがいたとのこと!」
「なんだと!?アレッサ、前線に向かったCランク以下の冒険者を撤退させろ!そして七大天に連絡、Sランクに再度招集を!!」
なんかおそろしげな単語が次々と…
「すまない、フロウ君。自体が想定よりもかなり深刻になってしまったのだが…」
「安心してください。我が止めて見せましょう!」
「ギルマス、俺も参加していいか?多数の魔物に攻撃をするのなら自信があるんだ」
「君の戦闘力はわからないからな…フロウ君にお任せするよ」
「絶対にダメです!…と言いたいとこですがあの爆発なら確かに集団には有効ですね。ゴング殿、主に1人強力な護衛をつけていただきたい。」
「わかった、Aランクでも上位のものをつけよう。」
「主、絶対に護衛の側を離れないでくださいね!?」
すっごい迫力…
「お、おう!」
「情報では後、3、4時間で到着するらしい。できればそれまでにデング君とも話をつけたいのだが…」
「あいつ、こんな時にどこ言ってんだ?」
「奴なら昨日行った森の反対の森へと向かっていきましたが…」
「何!?そっちは魔物がいる方だぞ!」
「まじで、あいつ大丈夫か?」
「いざとなればあの脚がありますからすぐに逃げるでしょう」
「確かにそれもそうか!」
「では、2人と他の冒険者も呼んで作戦会議といこうか」
一方、デンドロは…
入口と反対、東の森上空を跳んでいた
「いやはや、主はなんでこうも厄介ごとを引き寄せるんっすかねえ〜。ま、飽きなくていいっすけども」
何やら、いやーな魔力を感じると思ったら
「これはダメでしょぉ…」
目下にはSSランクのモンスターが30体…
「どうせ魔族の連中がやったんだろ?まだいるかな〜、っと」
「脆弱なオーラが近づいてくるので誰かと思えば、これはこれは、脆弱なウサギの国の王子様ではありませんかぁ」
「その脆弱な奴らに国一つ落とされたくせによくいうぜ…てかこれお前がやったのか?えーっと、木っ端貴族さん?」
「この中級魔族の私を木っ端などと…。以前より力の下がった貴様程度捻り潰してくれるわ!」
なーんか張り切っておっきな火の玉出しちゃってー
「あらよっと」
「な、何ぃ!なぜ私の魔法が!?腐っても王子ということか…ならば直接!!」
今の蹴り見ても理解できないってアホかよ…
「よっと」
「ごふぇっ!な、なぜ私が一撃で…き、貴様何をした!」
実力くらい誰でも隠すだろ…
「蹴っただけだよ、バーカ。」
どしゃっ
「さ、後はSSを間引けば師匠と主で対処できそうだな!」
そう言って易々とSSランクを狩るデンドロであった
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現在のデンドロのステータス
体力 21000 筋力 2000 敏捷 2400 知能 1300 防御 1600 魔力 2000
龍司のステータス
体力4000 筋力200 敏捷300 知能500 防御100 魔力1000
フロウのステータス
体力12000 筋力700 敏捷1000 知能1600 防御 800 魔力1400
知能は使用できる魔法と比例します。