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とある勇者と修練の街

??「ここがセレンスティアか…」


彼の名前は『ユーリ・フローレス』いわゆる彼は魔王を倒すため旅をしている冒険者だ。ユーリはただの冒険者ではなく、世界の運命を託された100年に一人だけ存在する勇者である。


セレンスティアの近くの森には初級から中級の魔物が現れる、そのため彼らは冒険者として戦闘経験を重ねるためにこの街に立ち寄った。


ユーリ「近かの森には中級レベルの魔物がいるのに、思ったより平穏だな」


??「それだけ、対策が施されているって事じゃないのか?」


??「…ユーリ、本を見に行ってもいい?」


??「お兄ちゃん、私もローズについていきたい!」


彼の仲間には優秀で信頼できる仲間がいる。


『ローズ・カーター』

本来であれば魔力の修練なくしては使えない魔力を、彼女は3歳にして魔法の才能を開花したいわゆる天才である。


『メアリー・パーソン』

勇者の妹にして王宮直属の僧侶『ユリア・パーソン』から襲名した一等僧侶である。


ユーリ「わかった、俺とリーリャはギルドの受付で書類を片付けておくからお前らはそこで待ってろ」


「「はーい」」


「お前をパーティから追放する!」


リーリャ「ユーリ見てみろ、冒険者の追放なんて物語だけだと思っていたぞ」


ユーリ「あんまり見てやるな、それと指をさすな」


『リーリャ・ベイカー』

ユーリが頼れる右腕であり、聖騎士という職業のためか男性のような口調である。彼女と三人の出会いは少し複雑で霞も大きく関わる事になる。


そしてユーリ達が見たのは霞がパーティから仲間外れにされる状況だった


霞「…わかった、今まで世話になったな」


「わかればいい、とっとどこかに行け!」


15歳くらいの少年は勝ち誇った様に「ふんっ!」と鼻息を鳴らし20歳ぐらいにみえる男に命令する


「また、あいつまたあんなことになってんぞ」


「これで何度目だ?」


霞はため息をつきながらギルドの玄関から出ていく


ユーリは彼らを横目に彼のことをヒソヒソと嘲笑っているのかと思うと内心少しだけ苛立つ。しかし、彼らに対して何をするわけでもなくそのまま受付に向かう。


ユーリ(所詮、力があってこその冒険者だからなぁ…)


ユーリは「追放された男」として印象を残しすれ違い受付に向かう


「こんにちは、冒険者ギルドセンティウス支部にようこそ! 今日はどのようなご用件でしょうか?」


ユーリ「こんにちは、しばらくの間この街に滞在するのでここのギルドに登録をしようと思って、これが一通りの書類です」


「かしこまりました、しばらくあちらの席でお待ちください!」


ユーリは活気のある受付嬢に書類を渡して、テーブル席に案内される。


??「申し訳ない、もしや貴方様は…」


後ろから声をかけられ、振り向くと右足には義足顔や腕にはところどころ傷跡のある大きな男が立っていた。


ユーリ「オルドさん!」


??「これはこれは勇者様ではございませんか!」


リーリャ「知り合いか?」


ユーリ「王国で少し縁があって、彼がこの街を紹介してくれたんだ」


オルド「私の足はこの通り使い物になりませんゆえに、王国で少し困っている時に勇者様は助けてくれた恩人です」


「お待たせしました! ご確認をおねがします!」


ユーリ「ありがとうございます、バッチリです!」


「あ、ギルド長! お帰りになられたのですか?」


オルド「ああ、留守の間ありがとう」


「いえ、とんでもありません!」


「俺がいない時、何か問題はなかったか?」


「特に問題はありませんでしたよ!」


「そうか、報告ありがとう」


ユーリ「あんたギルド長だったのか?」


オルドは「ガハハ!」と豪快に笑い、誇らしげに腕を組む。オルドの評価に受付嬢は謙虚な回答をするが表情からしてまんざらでもなさそうだ


オルド「まあ、部下の中には私よりいい人材がいます故、今は名だけの役職ですよ!」


「そんなこと…ありますけどね!」


オルド「この街にはいろんな人がいるので、ここならいい勉強になるでしょう! もしよろしければ、スカウトも視野に入れて見るのもいかがですかな!」


ユーリ「オルドさんがおすすめする人は誰ですか?」


オルド「……」


ユーリ「オルドさん?」


オルド「今名をあげている人は『大剣使いのクラリス』でしょう、彼ならこの街で誰もが認める強者ですから」


リーリャ「ほぉ、なかなか鍛えているじゃないか。一手御指南願いたいものだ」


ユーリ「確かに彼は俺たちよりも圧倒的な強さがある」


オルド「では、彼をスカウトしますか?」


ユーリ「いいや、あんたの本命を教えて欲しいかな」


オルド「…それは内緒でございます」


ユーリ「なぜ?」


オルド「彼の強さは、この世の強さとは無関係ですので。どうしても気になるのでしたら、自分の目で見つけ確かめるのが一番でしょう」


リーリャ「この世の強さではない?」


オルド「ええ、何せこのことを言えば血の気が多い若い冒険者達から馬鹿にされてきました。ですが私からしたら命の恩人ですので」


「ギルド長、他にもまだまだお仕事があるんですから行きますよ!」


オルド「それではまた!」


オルドは受付嬢に目一杯背中を押されながら連れ去られてしまった。ユーリは苦笑しながら手を振りオルドを見送る。

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