表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
86/198

86話:熱線の突破

城門に破砕杭部隊が迫り、戦闘の激しさが増していた。エリスとレンデが所属する魔法支援第一部隊は、破砕杭部隊の突撃を支援するために全力を尽くしていた。レンデは城門に向かって熱線魔法を放ち、敵の防御を打ち破ろうとしていたが、城門には強力な魔法防御が張られており、その効果は期待ほどではなかった。


「くそっ、魔法防御が強すぎる!」レンデは不満の声を上げながら、再び熱線魔法を放とうとした。しかし、どれも防御の壁に吸収され、なかなか突破口が開けない。


その時、レンデの頭の中にヘルミオの声が響いた。


(「レンデ、状況を見てわかる通り、魔法防御が非常に強固だ。」)


レンデはその声に集中し、周囲の混乱の中でも冷静に耳を傾けた。


(「今、右手に解除魔法を、左手に熱線魔法を使うんだ。」)


「解除魔法を…?でも、どうやって…?」


(「防御を解除するためには、まず敵の魔法防御の根源を特定し、それを打ち破る必要がある。右手の解除魔法で防御を部分的に解除し、その隙間を突いて左手の熱線魔法を集中させるんだ。」)


レンデはヘルミオの助言に従い、右手に解除魔法を集中させることにした。彼の手から発せられる魔法のエネルギーが、城門の防御に向かって放たれる。解除魔法の光が城門の防御に衝突し、少しずつその防御が解けていくのが感じられた。


「これだ!」レンデは、解除魔法の効果でできた隙間を見つけ、左手に熱線魔法を集中させる。彼の目の前で、熱線が凝縮されていくのが見えた。レンデはその熱線を一気に城門に向かって放った。


強力な熱線が城門の防御を貫通し、激しい炎が城門を包み込んだ。防御が解除された隙間から、熱線が城門を焼き尽くす。城門の木材が焦げ、金属部分が溶け出す様子が見て取れる。


レンデは全力で熱線魔法を放ち続け、城門の防御が完全に破られるまでその攻撃を続けた。その間、エリスも他の魔法部隊と連携しながら、敵の防御を打ち破るためにサポートを行った。


ついに、城門の防御が完全に崩れ、破砕杭部隊が城門を突破する道が開かれた。破砕杭部隊はその隙間を利用して一気に進撃を開始し、王都の内部に侵入する準備を整えた。


レンデは疲れた体を支えながら、ヘルミオの助言がなければこの突破が難しかったことを実感していた。彼は心の中で感謝の意を込めてヘルミオに言った。


「ありがとう、ヘルミオ。君のおかげで突破口を開けることができたよ。」


(「お前の実力と冷静さも見事だった。」)ヘルミオの声は満足げに返答した。(「この調子で、次の戦闘も乗り越えていこう。」)


城門に迫った破砕杭部隊が、レンデの魔法支援によって城門の防御を打ち破り、ついに突破口が開かれた。城門が崩れる音と共に、戦場に興奮と歓声が広がった。


その瞬間、全軍の指揮官が高らかに叫んだ。「城壁が破れた!全軍、突撃!」


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ