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78話:試練の後、燃え盛る力

エリスは祠の入口に立ち、レンデとヘルミオの活動を静かに見守っていた。レンデの力がどれほど強くなったのか、彼の成長を確かめるための試練の瞬間が近づいていた。


レンデは、融合の儀式によって劇的にパワーアップした自分の魔力を試すために、祠近くの広場に立ち、大きな岩を見上げた。その岩は数メートルの高さがあり、岩肌はひび割れて、強力な魔法の試し打ちには最適だった。


(これからだ、レンデ。)ヘルミオの声が頭の中で静かに響いた。(「君の力を確かめるには、この岩をターゲットにするのがいいだろう。心の中の力を全て込めて、集中しなさい。」)


レンデは深呼吸をし、両手を広げて魔力を集中させた。彼の体からは青白い光が放たれ、周囲の空気が熱を帯びていく。岩に向けて魔法の詠唱を始めると、彼の手のひらに現れた青い光の球体が急速に膨らんでいく。


「今だ!」レンデは叫ぶように呪文を発動させた。手から放たれた熱線が空気を切り裂き、岩に向かって一直線に進む。その光線が岩に命中すると、ものすごい轟音とともに爆散した。岩は粉々になり、周囲には塵と破片が舞い上がる。


「すごい…」エリスが息を呑んでその光景を見守っていた。彼女の目には、レンデの力の膨大さが驚愕とともに映し出されていた。


レンデは続けて、灼熱の魔法を使い始めた。彼の手から放たれた炎が地面を焼き尽くし、一帯の地面が溶けるほどの熱量を発する。炎の波が広がり、地面の表面が赤く焼かれていく様子は、まるで火山の噴火のようだった。


「素晴らしい、レンデ。」ヘルミオの声が再びレンデの心に響いた。(「君の魔力は見事に引き上げられた。魂を融合させたことで、君の力は何倍にも増した。私の力は確かに少し失われたが、それに見合うだけの成長を見せた。」)


レンデは汗をかきながらも、自信に満ちた表情で「これで追手にも対抗できる。ありがとう、ヘルミオ。君の助けがなければ、ここまで来られなかった。」と感謝の意を表した。


「これからが本当の試練だ。」ヘルミオの声が続けた。(「君の新たな力を持って、これからの戦いに臨んでほしい。君ならできる、私はそう信じている。」)


レンデは深く頷き、エリスに向かって振り返った。彼の瞳は青白い光を宿し、力強い決意がこもっていた。「エリス、これからも一緒に頑張ろう。君の力もきっと大きな力になる。共に戦おう。」

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