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77話:魂の共鳴、RANK6の扉

火山の祠での鍛錬が続く中、エリスとレンデは新たな段階に踏み出す必要があることを痛感していた。レンデの力をさらに引き上げるために、ヘルミオが提案したのは「魂の共鳴と融合」だった。


ある晩、火山の祠の奥深く、静寂の中でレンデとヘルミオは対峙していた。エリスはその場に静かに見守っている。ヘルミオの老練な顔が厳しく、しかしどこか決意を込めた表情をしていた。


(レンデ、魂の共鳴と融合は、君の力を急速に引き上げる唯一の手段だ。)ヘルミオの声がレンデの心に響いた。(しかし、このプロセスは非常に痛みを伴い、成功するかどうかは分からない。)


「レンデ、このプロセスを始める前に、君の意志を確認させてほしい。」ヘルミオは深刻な口調で言った。「魂の共鳴と融合には、肉体的にも精神的にも大きな痛みが伴う。だが、RANK6に到達するためには必要な過程だ。」


「分かっています、ヘルミオ先生。」レンデは決意を込めて答えた。「これが私の力を引き上げる唯一の方法なら、どんな痛みも受け入れます。」


(その意志、理解した。)ヘルミオの声がレンデの心に響きながら、彼の目は青白く輝き始めた。「それでは、始めよう。」


レンデは祠の中心に座り、ヘルミオはその前に立ち、手を差し伸べた。ヘルミオはゆっくりと魔力を込めた手をレンデの額に触れさせ、深い呼吸を繰り返しながら呪文を唱え始めた。レンデはその瞬間、肉体と魂に激しい痛みが走るのを感じた。


「アァァッ!」レンデは呻き声を上げながら、痛みが体を貫通するのを耐えた。体が震え、額からは汗が流れ落ちる。エリスは心配そうにその様子を見守っていた。


(レンデ、君の意志を保って!)ヘルミオは力強く言った。

「これを乗り超えれば、新たな力が手に入る!」


レンデの体から発せられる魔力の量が青く濃くなり、周囲の空気が変わっていくのをエリスは感じ取った。痛みが徐々に収束し、レンデの体と魂が融合していく中で、彼の瞳が青白く輝き始めた。


「…ううっ…」レンデは辛そうに呻きながらも、徐々にその表情に強い決意を浮かべていった。彼の瞳は青白い光を帯び、茶色い瞳が半分青白く変わっていく。


「いいぞ、レンデ。」ヘルミオの声が温かくなり、レンデを励ました。「あと少しで融合が達成できる。」


その言葉と共に、レンデの体が青い光に包まれ、まるで彼の体から青白いオーラが溢れ出しているようだった。体からにじみ出る魔力の量が、以前にもまして青く、濃くなり、周囲の空気を震わせていた。


「レンデ、頑張れ!」エリスは声をかけながら、その光景を見守っていた。「あなたの力が新たな段階に達しているのがわかるわ!」


レンデの体から発せられる青白い光が一層強まり、周囲の空気が震え、蒸気と熱が激しく立ち上る中で、彼の魂と肉体の融合が進んでいった。光が祠全体を包み込み、まるで火山の噴火そのもののような壮大な光景が広がっていた。


ついに、レンデは魂の融合を完了させ、RANK6に到達した。


ついに、レンデは魂の融合を完了させ、RANK6に到達した。彼の瞳は半分が青白くなり、魔力の流れが一層強くなった。体全体から放たれる魔力のオーラは、まるで火山の力を象徴するかのように、圧倒的な存在感を放っていた。


(よくやった、レンデ。)ヘルミオは満足そうに話しかけた。「君の力が確かに引き上げられた。この力をしっかりと使いこなしていくのだ。」


レンデは息を整えながら、ヘルミオに感謝の意を示した。「ありがとうございます、ヘルミオ先生。これで私も、さらに強くなれたと思います。」


「エリス、君の応援があったからこそ、ここまで来られたんだ。ありがとう。本当に心強かった。これからも一緒に頑張ろう。」

エリスはレンデに微笑みかけた。「本当にすごいわ、レンデ。これで私たちの戦いも、少しは有利になるかもしれないわね。」


レンデは力強く頷き、エリスの手を握った。「一緒に頑張ろう、エリス。どんな困難にも立ち向かおう。」


火山の祠での厳しい鍛錬と、魂の共鳴によって、レンデは新たな力を手に入れた。二人はその力を胸に、これからの戦いに備え、さらなる決意を固めていった。

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