73話:試練を乗り越えようとする者たち
エリスとレンデは、夜明けに数時間だけ木の影で仮眠をとり、薄明かりの中で目を覚ました。馬に跨り、火山近くの山へと向かう道を進んでいくと、暑さが次第に増していった。
「だいぶ暑くなってきたな。」レンデは額の汗を拭いながら言った。「でも、これぐらいの暑さは耐えられるだろう。」
エリスは、馬の背にしっかりと乗りながら、頷いた。「この山は火山の近くだから、これからますます暑くなると思うわ。体力を温存しながら進まないと。」
途中でウサギを5匹狩り、食料の心配がないことを確認したレンデは、食材を持ちながら歩調を合わせていた。エリスも同様に、山の中で自然と調和するように動いていた。
レンデは薬草を探しながら進み、7種類ほどの薬草を摘み取った。レンデは葉っぱを見ながら、慎重に袋に収めた。
レンデは、少し先の山道でエリスに話した。「エリスの力でRANK4に上がるためには、ミニアムエッセンスという霊薬が必要だと思うんだ。それには、特定の薬草が必要で集めていたんだ。」
山を進むうちに、エリスとレンデは火山近くの祠に到着した。祠は古びているが、神聖な雰囲気が漂っており、静寂の中に神秘的な力を感じさせる場所だった。
「ここが祠か。」レンデは祠を見上げながら言った。「思ったよりも立派だ。」
エリスは祠に近づき、内部の神聖さに触れるように感じた。「ここで鍛錬しながら、ミニアムエッセンスを作る準備を整えましょう。まずは、薬草を整理して、必要な材料が揃っているか確認するわ。」
二人は祠の中に入り、静かな空間で道具を広げ、薬草を整頓した。エリスは、ミニアムエッセンスの作成に必要な材料が揃っていることを確認し、鍛錬の準備を始めた。
「これからの鍛錬は重要だ。」レンデは真剣な顔で言った。「エリスの実力がRANK4に達することで、より強力な力を得るための第一歩になる。」
エリスは深呼吸をし、鍛錬に向けた決意を新たにした。「頑張って、私の力を高めるわ。これが、私の家族を守るための第一歩になるんだから。」
レンデとエリスは、祠での鍛錬とミニアムエッセンスの作成を始め、次なる戦いに備えるための準備を着々と進めていった。