61話:ルーメリア軍の大敗
戦場は依然として朝霧に包まれ、その中でルーメリアの騎士団と魔法兵団の壮絶な戦闘が繰り広げられていた。霧の中から飛び出した魔法の玉が、敵軍の罠と相まって戦況を一変させた。
ルーメリアの騎士団が落とし穴に落ちた後、その混乱をつけ込んで敵軍が猛攻を仕掛けてきた。魔法兵団の防御が崩れ、次々と敵の騎士によって倒される中、霧の中に現れた黒い地面がさらに状況を悪化させていく。死体や馬がその地面に吸い込まれる光景が繰り返され、戦場は恐怖と混乱に包まれていった。
レンデは丘の頂上からその全てを見守っていた。戦場の様子は次第に明らかになり、ルーメリア軍が完敗する姿が鮮明に映し出されていた。魔法兵団が全滅し、騎士団の数も大幅に減少する中、敵軍は戦場を支配する圧倒的な優位性を持っていた。
「これで決まりだな。」レンデは呟いた。ヘルミオの助言を受けながら、戦場の動きを見守り続けた。「ルーメリア軍は完全に敗北し、敵軍が戦場を掌握している。」
敵軍の指揮官たちは勝利を確信し、戦場に広がる黒い地面と魔法の玉の効果を最大限に利用して、戦果をさらに確実なものにしようとしている。魔法兵団が散り散りになり、騎士団もほとんどが敗北する中、ルーメリア軍の戦闘力はほとんど消失してしまった。
レンデは丘の上で、戦場の終息を見守りながら思いを巡らせていた。この戦闘がもたらした影響、そして魂の収集という邪法がどのように機能しているのかをさらに深く理解する必要があると感じていた。ルーメリア軍の敗北は、単なる戦闘の結果にとどまらず、広範な政治的影響をもたらすだろう。
「今はここからの情報を持ち帰って、次の一手を考える必要がある。」レンデは決意を新たにし、ヘルミオと共に戦場を離れる準備を始めた。戦場の風景が霧の中に溶け込んでいく中で、彼は次に何をすべきかを考えながら、慎重に行動を起こす決意を固めた。