５６話：戦の確認
レンデが部屋で静かに座っていると、ヘルミオの声が頭の中で響いた。普段は心の中で穏やかに語りかけてくるヘルミオが、今回は特に真剣な口調だった。
「レンデ、重要なことを話さなければならない。」ヘルミオの声はいつになく重かった。「魂の収集という邪法が進行中だ。これを確認するためには、戦場の実際の状況を把握する必要がある。直接見に行くことで、その邪法がどのように行われているかを探らなければならない。」
レンデはその言葉に深く考え込んだ。ヘルミオの言う通り、この計画はただ事ではないと理解していた。「戦場に行くって…それは危険すぎる。どうやって準備すればいいんだ？」
「まずは慎重に準備をしなさい。」ヘルミオの声が冷静に続いた。「戦場は予想以上に過酷だ。必要な物資を整え、身を守るための手段を確保することが最優先だ。情報を集めることはもちろん、現地の状況を見極めることが大切だ。」
レンデはうなずきながら、ヘルミオの助言を心に刻んだ。「わかった、準備を整えてから行くよ。」
その後、レンデはエリスに自分の決意を伝えるために会った。エリスは校庭で友達と話しているところにレンデが近づいた。
「エリス、少し話したいことがあるんだ。」レンデは口を開いた。
エリスは顔を上げて微笑んだ。「どうしたの？何か問題？」
「実は、戦場に行かなきゃいけないんだ。魂の収集という邪法がどのように行われているか、直接確認する必要があるんだ。」レンデは真剣な顔で言った。
エリスの目が大きく開き、驚きと心配が入り混じった表情になった。「それって…すごく危険じゃない？私も一緒に行くわ！」
レンデは優しく、しかし決意を持って言った。「エリス、一緒に行くのは本当に危険すぎるよ。君には学校での役割があるし、戦場は予想以上に危険がいっぱいだ。僕が一人で行くから、君はここで待っていてほしい。」
エリスは悔しそうに顔をしかめたが、やがて頷いた。「わかったわ。でも、絶対に無事で戻ってきてね。」
レンデは感謝の気持ちを込めて微笑んだ。「ありがとう、エリス。必ず無事に戻るよ。」
