５３話：窓辺の密談
レンデは小鳥のカワラヒワに憑依して、王の間の政務室に留まっていた。部屋の中の会話は進み、重要な情報が次々と明らかになっていく。
調査官と黒い魔術師は、王に対して最近の状況報告を行っていた。王はその傲慢な態度で、部屋の中央に座り、彼らの話を聞いていた。
調査官が、さらに重要な話題に触れた。「陛下、隣国のリーヴァルト王国から出兵の動きが見られます。彼らは軍を整え、我が国の領土に接近している模様です。」
黒い魔術師がそれに続けて、低い声で説明を加えた。「リーヴァルト王国の出兵は、我が国への圧力を高めるための策略です。私たちの計画にとって、この動きは利用価値があります。戦争を引き起こし、多くの魂を収集する機会とするのが目的です。」
王はその言葉を聞き、興味深げに頷いた。「リーヴァルト王国の動きは確かに重要だ。しかし、私が求めているのは領土と財宝だ。戦争を利用して、どのようにして我が国の領土を広げ、財宝を得るかが問題だ。」
調査官がすかさず応じた。「もちろん、陛下。私たちの目的も同じです。戦争によって混乱を引き起こし、その中で多くの資源（魂）を確保するつもりです。また、リーヴァルト王国の軍勢を引き寄せ、王国の弱点を突くことで、領土の拡張と財宝の獲得を狙っています。」
魔術師も同意し、さらに計画を説明した。「その通りです。私たちは、戦争を引き起こすことで混乱を生み出し、その中で魂の収集も行います。これにより、私たちの力をさらに強化し、将来的にはより強力な魔法を行使できるようになるでしょう。」
王は、その説明に満足げに微笑みながら、計画の全体像をつかんでいる様子を見せた。「それでは、調査官と魔術師の計画は見事だ。リーヴァルト王国の動きをうまく利用し、我が国の目的を達成しよう。」
調査官と魔術師は、王の言葉に対して頭を下げ、忠実に従う意志を示した。「はい、陛下。全力を尽くして、計画を実行します。」
レンデは、その会話を聞きながら、全員の利害が一致して計画が進められていることに気づいた。王は領土と財宝の拡張を目指し、調査官と魔術師は魂の収集を目的としている。彼らの目的が一致していることで、計画が一層危険なものになっていることを理解した。
魔術師の目的は、別にあります、、、強力な魔法とは、、、
