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198話:翼の団、リーヴァルト王国の調査へ

翼の団は、数ヶ月の間に数々の魔獣を狩り、多くの成果を上げるとともに、装備を充実させて来た。東の火蜥蜴、南のデューンサーペント、西のグリムドッグ、北のリビングマスをはじめ、ファングリーパー、サンバーンビースト、トロール、ホブゴブリン、サハギンなど、多くの強敵を討ち果たした結果、団は約20人の規模に成長し、事務担当や後方支援メンバーを除いて、15人の攻撃隊が揃った。


「これからリーヴァルト王国の全土調査に踏み切る。王都からの支援を受け、物資と拠点を国境地帯に配置した。だが、リーヴァルト王国の状況は非常に厳しい。」レンデが団員たちに告げると、全員の表情が引き締まった。


「リーヴァルト王国が3年前に侵攻した理由、そして今、何者かの魔物に支配されている可能性の高い状況について調べる必要がある。まずは城に近いエリアの調査から始めよう。」レンデの言葉に、ジェシカが質問を投げかけた。「廃墟と化した国境近くの村や毒の沼の広がりを調べたのなら、城に近いエリアの状況はどうなっているの?」


「まだ調査ができていない状態だ。周辺には強力な魔物が跋扈しているとの報告もある。注意が必要だ。」リュウが続けた。「我々の力を結集して、城の周辺を探索し、リーヴァルト王国の真実を解き明かす必要がある。」


翼の団は、3日のうちに国境を越えてリーヴァルト王国に足を踏み入れた。彼らの心には緊張感が漂っていたが、期待もまた大きかった。王国の景色は暗く雲が広がっており、自然が広がっていたが、彼らはすでに知っていた。この先には危険が待ち受けていることを。


「周囲を警戒しながら進もう。」レンデの声に、全員が頷いた。「特に、城に近づくにつれて注意が必要だ。」


しばらく進むと、彼らはリーヴァルト王国の城が見えてきた。しかし、その城はかつての威厳を失い、黒い影に包まれていた。城の周囲には不気味な静けさが広がり、まるで何かに支配されているかのようだった。


「このままでは調査ができない。まずは城の周辺を探索して、状況を確認しよう。」レンデが指示を出し、攻撃隊は三手に分かれて調査を開始した。


ジェシカは風の魔法を使って周囲の異変を感知し、リュウはその剣技で敵に備えた。マークは盾を構え、仲間たちを守る体勢を整えた。


「ここは廃墟となった村の近くだ。もしかしたら、村の住人たちがどこかに避難しているかもしれない。」ジェシカが言うと、レンデは注意深く周囲を見渡した。


やがて、彼らは廃墟となった村の痕跡を見つけた。家々は崩れ、毒の沼が広がっていた。「ここで何が起こったのか、全容を知る必要がある。」レンデは、村の中心に向かって進むことに決めた。


しかし、その時、突然の異変が起こった。森の奥から恐ろしい咆哮が響き、次の瞬間、巨大なトロールが彼らの前に現れた。団員たちはすぐに戦闘体勢に入った。


「皆、気をつけろ!トロールが出現した!」レンデが叫ぶと、仲間たちは一斉に攻撃を仕掛けた。リュウは剣を振りかざし、マークは盾を掲げてトロールの攻撃を受け止めた。ジェシカは風の魔法を駆使してトロールの動きを封じようと試みた。


数分間の激闘の末、翼の団はトロールを討伐することに成功した。トロールの死骸を確認した後、団員たちはさらに進むことにした。「これで少しは城に近づけたかもしれない。次の調査を続けよう。」レンデが言った。


彼らはさらに奥へ進み、リーヴァルト王国の城に迫っていった。周囲の魔物や危険な罠を克服しながら、翼の団は全容解明のために進み続けた。

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