表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
153/198

153話:傭兵稼ぎ

城門の内側、広々とした広場には騎士たちが整列していた。第二部隊が出発の準備を整えている様子は緊迫感に満ちており、騎士たちの甲冑が太陽の光を反射して輝いていた。城門の内側は忙しなく動き回る人々でいっぱいで、騎士たちが最後の確認をしている。


「第二部隊、出発!」という指揮官の号令が響き渡り、20人の騎士たちが一斉に動き出した。馬が鳴き声を上げ、部隊は城門を越えて国境に向かって進んでいく。


レンデはその光景をじっと見つめながら、「一体、何匹のグリムドッグが国境を越えてきているんだろう…」と呟いた。彼の心は緊張でいっぱいで、目の前の状況が現実なのか夢なのか分からないような感覚に襲われていた。


周囲に目を向けると、数人の武装した傭兵たちが集まっているのが見えた。「傭兵部隊、あつまれ!」という声が上がり、その声の方を振り返ると、見覚えのある顔があった。騎士アレスが立っていた。レンデはほっとしたように顔がほころんだ。


その時、後ろから声がかかる。「間に合ったじゃないか、よかった!」振り返ると、リュウ・アケミがにっこりと笑いながらやって来た。レンデはすぐに駆け寄り、リュウ・アケミとしっかりと握手を交わす。


「リュウ・アケミ、ジェシカ・フォード、マーク・ドレイク、皆さん、どうしてここに?」レンデは驚きと喜びを隠しきれずに訊ねる。


「ほんとうにギリギリだったよ。あと半刻遅れていたら、君とは会えなかったかもしれないね。」リュウ・アケミは笑顔で答えた。


「そうだね。今は、どんなに急いでも、国境のグリムドッグの群れを押さえ込む必要があるから、すぐにでも出発しなければならない。」マーク・ドレイクが冷静に言う。


ジェシカ・フォードも頷きながら、「準備は整ったし、どこに行けばいいか、アレスに指示を仰ぐといい。」と付け加えた。


レンデは四人に向かって頷き、再びアレスの元へと向かう。騎士アレスはその目に決意を宿し、冷静に指示を出していた。「グリムドッグの群れは予想以上に広がっている。君たちも気を引き締めて、我々と共に行動してほしい。」


レンデは真剣な表情で応じ、「了解しました。」と答える。


城門内の広場で、騎士アレスが簡潔に説明を始めた。「今回の任務について簡単に説明する。君たちが狩る対象はグリムドッグだ。狩ったものは君らの物だ、素材として好きにしてもらって構わない。チームで登録された者だけに参加してもらっている。今回は全部で25人だ。」


アレスは目を鋭くして続けた。「なるべく複数人で行動するように。一人で行動してグリムドッグに襲われたら、命の保証はない。戻ったら、仕留めた数に応じて褒章を出すので、部位の持ち帰りを忘れずに。以上、準備ができたら出発だ。」


レンデは説明を受けながら、周囲の傭兵たちと目を合わせ、決意を新たにした。彼はリュウ・アケミたちと合流し、「準備は整った。行こう」と声をかけた。リュウ・アケミ、ジェシカ・フォード、マーク・ドレイクと共に、気を引き締めて出発することになった。


25人の部隊は整然と行動を開始し、城門を出て、すこしずつチームごとに分かれながら国境へ向かって進んでいった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ