１４７話：次の一手、温泉でのひととき
レンデはリュウ・アケミから傭兵業の詳しい話を聞き、内容を整理してみた。話を要約すると、傭兵としての活動は主に騎士団からの依頼を中心に行われ、王都周辺で魔獣を狩って素材を集めることが多いという。小さな戦闘にも参加しながら、小銭を稼ぐのが基本的な仕事だということだった。
レンデはこの説明を聞いて、少し考えた後、リュウ・アケミとジェシカ・フォードに向かって自分の提案を持ちかけた。「この活動内容について理解しました。それで、ひとつ提案があります。」
リュウとジェシカは興味深くレンデを見守る。
「騎士団との交渉で、基本報酬に加えて成功報酬を契約するのはどうでしょうか？例えば、特定の成果を上げた場合に追加の報酬を受け取るという形です。それにより、より大きな成果を目指すことができると思います。」
レンデの提案に、リュウ・アケミは少し考え込みながらも、興味を示すようにうなずいた。「なるほど、その提案は面白いね。成功報酬を設定することで、より大きな成果を狙うモチベーションが高まるかもしれない。」
ジェシカ・フォードも賛同するように、「その通りです。成功報酬を設定することで、より意欲的に取り組むことができるでしょう。具体的な契約内容については、騎士団との交渉が必要ですが、非常に良いアイデアだと思います。」と、意見を述べた。
レンデは自分の提案が受け入れられたことに安心し、「ありがとうございます。それでは、これから騎士団との交渉を進めてみます。私の目標は、この直近の1年で大きな成果を出すことです。」と、決意を新たにした。
リュウ・アケミとジェシカ・フォードはレンデの意欲に感心し、今後の展開に期待を寄せながら、これからの計画について話し合うことにした。
レンデは手紙を慎重に書き上げると、リュウ・アケミに手渡した。手紙には、騎士団のアレス宛に、成功報酬の契約についての提案とその詳細が記されていた。レンデは、「この手紙を騎士団で取り次いでもらえるよう、受付に持っていってください。宛先は手紙に書いてあります。よろしくお願いします。」と、リュウに頼んだ。
リュウ・アケミは手紙を受け取り、深く頷いた。「了解しました。手紙は確かに騎士団に届けます。ありがとうございました。」と、礼を言ってから、部屋を後にした。
レンデはホールに戻り、再び温泉に向かうことにした。「やれやれ、ゆっくりできると思ったら、また戦いか」と、心の中でぼやきながらも、気持ちを切り替えて温泉に浸かることにした。お湯の中で体をほぐし、次の活動に向けて心身をリフレッシュしようと、温泉の中でのんびりとした時間を楽しむことにした。
