１２７話：第一訓練場での挑戦
レンデとカイロス、そして他の部隊員たちが第一訓練場に到着すると、場内はすでに活気に満ちていた。広大な訓練場には、魔法の術式が描かれた床、訓練用の障害物、そして集中して訓練に励む隊員たちの姿が見られる。各所から魔法の光が点滅し、力強い呪文の詠唱が響き渡っていた。
カイロスはレンデを訓練場の中央に案内しながら、声を張り上げて部隊員たちに呼びかけた。「みんな、こちらに注目してくれ。新たに我々の部隊に加わることになったレンデだ。彼は他の部隊で優れた実力を持つと評価されており、今後はここで共に訓練を行うことになる。」
レンデはその紹介に伴い、少し緊張しながらも、自信を持って部隊員たちに目を向けた。部隊員たちは一斉に振り向き、レンデを見つめた。彼らの中には興味津々でレンデを見守る者、そして新しい仲間を歓迎する笑顔を浮かべる者もいた。
カイロスは続けて言った。「各自、自分の訓練を一時中断して、レンデに自己紹介をしてくれ。これからは彼も我々の一員だ。彼の成長をサポートし、共に力を合わせていこう。」
まず、整然と訓練していた一人の女性隊員が歩み寄り、レンデににこやかに挨拶した。「私はリリス、第一部隊のサポート魔術師だ。これからよろしくお願いしますね。お互いに頑張りましょう。」
次に、一人の男性隊員がレンデに近づき、しっかりと握手を交わした。「アレンだ。攻撃系魔法を専門にしている。君の実力を早く見たいな。お互いに良い刺激になりそうだ。」
さらに、もう一人の隊員がレンデに近づき、自分の名前を紹介した。「ユリス、私は回復系の魔法を扱っている。もし何か困ったことがあれば、気軽に声をかけてくれ。協力し合うのがこの部隊のモットーだから。」
レンデは一人一人の隊員からの温かい言葉と歓迎に感謝しながら、自分も自己紹介をした。「レンデです。これから皆さんと共に訓練を重ね、成長していきたいと思っています。どうぞよろしくお願いします。」
カイロスは満足げに頷き、「これで紹介も終わったところで、さっそく訓練を始めよう。レンデ、今日は君にも実戦的な訓練を体験してもらう。準備はいいか？」
レンデは力強く頷き、「はい、準備はできています。」と答えた。
訓練の開始と共に、レンデは部隊の一員としての新たなスタートを切ることになった。
