104話:春
魔法道具屋で手に入れた『エンバーの杖』を手にしたレンデは、次の目的地である仲介屋へと足を運びました。仲介屋は、王都の賑やかな商業地区の端に位置しており、数多くの依頼や情報が集まる場所です。
仲介屋に到着すると、レンデは店内に入って情報を求めました。店内は様々な依頼書や地図で溢れ、賑やかな雰囲気が漂っていました。店の奥には、経験豊富な仲介人が待機しているカウンターがありました。
「こんにちは。」レンデはカウンターに立ち、仲介人に声をかけました。「竜の住処に関する情報を探しているのですが、何か手に入る情報はありますか?」
仲介人はレンデの要求を聞くと、少し考え込みました。「竜に関する情報は簡単に手に入るものではありませんが、いくつかの依頼がこの王都にはあります。竜の住処や討伐依頼もあるかもしれませんが、それらの情報は非常に希少です。少々お待ちください。」
仲介人は棚からいくつかの依頼書を取り出し、レンデに渡しました。その中には、竜の住処や竜に関連する情報が記載されたものが含まれていましたが、多くは未確認の内容でした。
「これらの依頼書の中には、竜に関する情報が含まれているかもしれません。」仲介人は説明しました。「しかし、これらの情報が正確である保証はありませんので、慎重に扱ってください。」
レンデは依頼書をじっくりと確認しました。いくつかの依頼は、竜の出現に関する噂や目撃情報に基づいており、他には特定の地域での竜討伐依頼もありました。彼はその中から、最も信憑性が高いと思われる情報を選び出しました。
「ありがとうございます。」レンデは仲介人に感謝の意を示し、依頼書を受け取りました。「これらの情報を元に、さらに調査を進めます。」
レンデは仲介屋を後にした。
次に彼が向かうべきは、依頼書に記載された場所や情報に基づいて、竜の痕跡を追い求めることです。