表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
結論なんてどうにでもなるんだよ  作者: 水井時零
死ぬ気になれば……?
11/12

8


宿を出て、街を歩いていると誰かが私に話しかけてきた


「おにいちゃん、丘に花がいっーぱい咲いたよ!一緒に見にいこうよ」


振り返って見ると、この街に来た時に話しかけてくれた子供だった


「残念ながらそれは出来ないんだ。友達がうっかりしててね、忘れ物を届けに行かないといけないんだよ」


私は胸元からブローチを取り出して、見せた


「きれいな飾り……いいな私もそんなのほしい……」

「いい子にしてれば手に入るさ。そうだ、小さな石を一つ持ってきてみな」


私がそう言うとすぐに小さな石を道端から拾ってきた


「それを載せたまま手のひらを広げて」

「うん」


小さな手のひらに小さな石が一つ置かれている。それにそっと手を重ねて私は唱えた


"シグルズアグニッション"


「あ、石が……なにこれ?」

「いい子の印だよ。後はご自由に」

「うんっ…」


「私、これ大切にする……!」


私が石を変化したガラス玉の様な物をその子はぎゅっ……と握っていた。握ったまま、手を振るのだ


「またねーおにいちゃーん!」

「おう、また春が来たら来るかもなー」


子は私が見えなくなるまでずっと手を振っていた。道には誰も水なんてやらない様な雑草がくたくたになって生えている。確かこの雑草の名前はそう


エトロ二ー……そうエトロ二ーだ


花言葉は「素敵な出会い」か


ああ、春の風が街中に流れ込むよ


次の町はどんな街だろうか


私はつい笑ってしまいながら、歩いた




これにて 余命宣告編完結です

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ