8話
3件も自分の通う学園で殺人事件が起きているとなると、学園の雰囲気も変わってくる。怯えるもの、何気ない雑談の一つとして話題のネタにするもの、当事者意識がないと言うよりは現実感のない出来事にそれぞれの形で防衛機能が働いているのだろう。
有村、池田、和泉は普段一緒にいることは滅多にないが、共通の知人である有村を中心に、事件への恐れから集まって語り合うこととなった。
「共通点があるから連続殺人事件だろうって報道されてるけど、同じ学園に通ってる人ばかり狙われてるみたいで私たちも人ごとにはできないのかな…」
いつも明るく快活な有村でさえこの落ち込みようだ。無理もない、非日常に巻き込まれる可能性があるのは誰しも恐ろしいものだ。
「うちの学園ってこと以外共通点分かってないんだよね?報道規制がかかってるのかもしれないけど私たちも狙われる可能性があるってことなんだよね、怖いよ…」
内気な和泉は不安でいっぱいのようだ。それに比べて池田は楽観的と言うか人ごとのように感じている。
「でも私たち殺されるような理由ないじゃん。理由があってこその事件でしょ。事件が続くってことは突発的じゃなくて計画的なものだろうしさ」
各々の思いを胸に、日常に戻ることをみんなが望んでいた。




