偏執 15
大和田は責任者として佐伯に取り調べを行った。
「一連の事件、被害者はどうやって選んだ。通院している者なら数多くいるだろう。こんな事件を起こした動機はなんなんだ」
「こうなったら話すしかないでしょう。目標の選別は簡単だったよ。私はこれでも人のいい医者と評判でね、患者の身の上話なども聞くことがあったんですよ。皆さん簡単に部活に入ってるとか帰宅時間が想定できる情報を漏らしてくれるんですから。あとは人気のない場所で1人の時に薬で眠らせるだけの簡単な仕事ですよ。ターゲットはですね、若い女性、それも若すぎてはいけない。子供が作れる年齢になった若い女性を選んでましたね。
交配などという汚れた行為を行なっていない女性の子宮の味は格別ですよ。最後に食べられなかったのが残念ですね」
「こいつっ!」
大和田は怒りを隠せない。そんな歪んだ理由で何人もの命を奪った上に死者を冒涜するような真似をしたのか。
「ただ捨てやすいように手足を切るのは苦労しましたね。回を増すごとに慣れては来たんですけど」
だめだ、もうこれ以上コイツの話を聞いていられない。
「すまん財前、俺は正気でコイツと接することができない。冷静なお前なら引き継げるだろう、任せたぞ」
佐伯の逮捕によって今度こそ本当に事件に幕を下ろすことができたのだった。




