王国サイド『ありがちな”政治家”』
「ちっ……とりあえず、残っている予算と今後の予定について教えろ!」
(なんで、俺がこんなことしないといけないんだよ!)
恭弥は乱雑に頭を掻き上げた。
「残ってる予算は3憶Gです」
「それって、どれくらいの価値なんだ」
「1G=1円ぐらいで考えてください」
「お、おう」
(めちゃくちゃわかりやすいな)
「それで、今後の予定ですが……」
「ちょっと待て」
「なんです?」
「念のため、言うが、今日のお前の予定を言ったりするなよ?」
ロベルトはあからさまに震えだした。
「……おい?」
「ち、違うの、ですか……?」
「予算の使い道に決まってるだろが!!」
「わ、わかりましぇん」
「は?」
「私が帳簿をつけてる訳ではないので、わかりましぇん……」
「……把握もしてないのか?」
「てへぺろ」
「よし、まずは国のためにお前を*してやろう」
恭弥は立ち上がり、帯刀を許された剣に手を掛けた。
「ま、待ってください!国や経済のことはどうでもいいですから、私の命だけは!」
「……お前、嘘もつけないのか」
余りに馬鹿らしくなって、恭弥は椅子に座り直した。
「もういい。担当者を呼んでこい」
「は、はい!お心遣い感謝します!
ひゃっほーい!生きてるって素晴らすぅぃいいいっ!」
ロベルトはスキップを踏みながら出ていった。
「……別に無罪放免とは言ってないぞ?」