表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

6/20

魔王サイド『魔王の”目覚め”』

(私が魔王の元に呼ばれたってことは何か意味があるかも知れない)


(そう考えると思い至ることがある)


(あえて、魔王の側から世界をよくする方法……あるかも知れない)


(そのためには、もしかしたら、大きな犠牲を払うかも知れない)


(だけど――これが私にしか出来ないというなら――)


(――やるしかない!)


(さいわ)い、あの『魔王ちゃん』なら、上手くやれるかも――)










京香は、魔王の間の前で、力強く両手を握りしめ、扉を開いた。


「おはようございます!」


「……んあ?」


そこには、ウサギの被りものをした魔王が部屋の真ん中で布団にくるまっていた。



「……かっ」


(可愛いーーーーーーーーーっ!)


京香は思わず叫びそうになるのを抑えていた。


「ありぇ、あんただぁれ?」


(あのキャラ忘れてる……可愛い)


「お、お忘れですか?昨日参謀になった京香です」


「きょおか?きょーか…………う、うむ、待っていたぞ!」


(取り繕ってもウサギの着ぐるみのままですよ、可愛い)


「し、しかし、どうしたのだ?こんな時間に」


「え、昨日午前10時に来いとおっしゃったじゃないですか?」


「まだ、朝の9時55分ではないか」


「…………そ、そうですね」


(だとしても、5分で絶対準備できないよね、この子。今まで寝てたし)


「まぁ、よいわ。少し待っておれ、朝食でも一緒にとりながら話そうではないか」


そう言いながら、魔王は魔王の椅子の裏から歯ブラシを出した。


(そこで歯磨きするんだ……)


「あ、でも、朝ならもう食べましたよ?」


魔王の口からポロっと歯ブラシが落ちた。


「な、なにっ!?もう食べたのか?お主何時に起きたのだ?!」


「8時ですけど……」


「はちじだと!?」


そんな驚くような早さではないと思う。


「ぬぅ……これが、お主の世界で有名な”意識高い系”というやつなのか……」


(なんで、そんな知識はあるの?)


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ