表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

4/20

魔王サイド『馬鹿の相手をしたほうが”馬鹿”を見る』

魔王軍




魔王の間




「さぁ!現れるがよい!そして、共に世界を支配しようぞ!」


魔王の前に光が収束していく――







そして、




光が弾けた―――








ぱぁぁああ……






光の粒がキラキラと(きら)めく中心で、制服の少女は立っていた。





「あ、れ……私、は……」




「……」


「……」


魔王は近くにいた側近に耳打ちをする。


「の、のう……なんか思ってたのと違くね?」


「魔王様、キャラがぶれております」


「む、すまぬ。だが、どう思う?」


「いやー、そんなこと言われてもわかんねっすわ。始めてのことだし」


「いや、お主もキャラ崩れとるやないかい!」


「いいんっすよ。側近たってモブですから」


「なんじゃと、お主ばかりずるいぞ!」


「ずるくないでーす。次から出ないかも知れませーん」


「おのれ~~!!……あれ、デジャヴ?このやり取り見た気がする」



「あのー……」


どうしていいかわからない京香は(たま)らず声を掛けた。


「魔王様、ほら!」


「オホン!よく来たのう、まずは歓迎するぞ」


「は、はぁ……それで、ここはどこなんですか?」


「おお、そうじゃったな!ここは我が城、そして(わらわ)の間じゃ」


「……あの、それだと貴女が何者か先に言わないといけないのでは?」


「おお!確かに!流石(さすが)、我が軍の参謀になる者じゃ、よく頭がきれる」


「参謀?」


「ここはお主にとっての異世界。そして妾は魔王じゃ!」


「い、異世界!?それに……魔王ですって!?」


「そうじゃ、さぁ、妾の力に……」


「こんな小さな子が?」


魔王の見た目は身長140センチにも満たない少女だった。


「なんじゃと!馬鹿にしたな!」


「え、あ、ごめんなさいっ!」


「許さぬぞ!どう落とし前をつけるつもりじゃ!」


「え……じゃあ、どうぞ」


京香はたまたま持っていた棒付きキャンディを渡した。


「ほう、貢物(みつぎもの)か。わかってはいるようじゃの」


魔王はキャンディを口に入れた。


「美味じゃ!お主には世界の半分を褒美にやろう!」


「あ、ありがとうございます?」


恐らく、次元一安い世界だろう。


「今日は気分がいい。お主の願いを叶えてやろう」


「え、本当ですか?」


「うむ!共に世界を支配しようではないか!わははははっ!」


「……えっ?」



















「……えっ?」

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ