(56) 初めての料理(ただ焼いただけ)
さあさあさあ待ってました。お食事ですよ。
と、思い・・・そうだ火がない。石作のキッチンは、ある。
昔話とかで、でてくるようなやつだ。
火を使ってただろう焦げあともある。
ただ僕は、火を付けたことがない。火付け石は、ある。
どうやって、付けるの~ライターやマッチは、無い
釣りは、やるけどアウトドアとかは、やった事がない。
とりあえず、火の跡がある所に表にあった、薪を置いて
「カチ、カチ」
ん~火花は、散るけど火がつかない。どうしよう。
レイムがいれば今頃ご飯にありつけたのに、
ティッシュとかあれば・・・ん!!
そうだ、紙はある。
と、急いでお店に、行ってゴミをまとめていた場所に行く。
そう、紙とペンは、有るけど間違えたときにそれを消すものがないので、丸めて捨ててあるのだ。
そして、薪の下に紙くずを入れ、再チャレンジ。
「カチ、カチ」
火が付いた。
「お~」
紙が燃え尽き。
「え!?」
薪に火がついていない。
マジっすか~、ん~そうか。薪が太いんだ。
薪を切って鉛筆サイズの薪をいくつも作り、木のカスも、集めて、火を付ける。
「カチ、カチ」
また、火が付いた。太めの薪も1つ入れて置いた。
やっと薪にも火が着いた、あったかい。
釣って来た魚を薪を櫛みたいにして、口から魚に刺した。
火が着いている上にこの家にもともとあった。鉄網をのせ、魚を置いた。
火が消えないように、薪を少しずつ入れ、火が一定になるようにする。意外と大変だ。
「ジュー、ジュー」
お!、魚の油が落ちる、いい音がした。
僕もヨダレがでそうだ。
もういいかな。お皿にのせ、一口食べた。
「ふー、ふー、はふはふ、ゴク」
「ん~」と高い声をあげる
「お、おいし~い」たぶん普通に食べたら不味いだろう。塩も醤油もかかっていない、しかもハラワタとるのも失敗している、でもこの時だけは、この時だけは、美味しかったのだ。
転生して、初めて食べる魚なのとここまでの苦労のおかげで美味しさは、数千倍にもなっている。
やっぱり、ここでも泣きながら食べる。
ある意味涙が調味料だ。
「うぅ~おいじいよ~。」
すぐに全部なくなってしまった。
それから、焚き火の臭いがしたので、体を拭いた。
一応火事にならないように、体を洗った水で火を消した。
明日は、水貯め場に水を汲んでから教会に、行ってみようと、思う。
因みに水貯め場は、キッチンにある。初めは、お風呂かと思った。僕一人分入れる位あるからね。綺麗な水を汲んでおいとく場所とルリさんが言っていたのだ、お風呂は、無いらしい。
今日は、このぐらいで寝ることにした。