(296)レイムの工場
なんだかんだ、ゴブンと話ながら、この場所について、教えてもらった。
ここでは、子ゴブリン達とゴブンとレイム、何体かのミミアント達で作業している。
ラミア族は、あまりと言うかまったく来ない。
熱いのが苦手らしい。
ここでの作業は、広い風呂に海水を入れて、塩を作っていた。
なので、海水を沸かす為にずーと、薪を入れこの部屋は、サウナ状態だ!まあ、そのせいで熱い!
それと、蒸気も集めて水も作っているそうだ、僕は、ちょっと苦手だが、その水も飲ませてもらった、若干塩味がするのと水が少し軽い感じの味だった。
ここにいるから塩気がするのかもとは、思ったね。
まあ、水は、水だしどうでもいいかな。
ただ、この水ラミア達には、好評らしい。
それと、この塩工場の外に、土で、できた山が二つあり、何かと聞くと炭を作っているらしい。
興味本意で中に入ると中腰にならなきゃだけど以外に広い、辺りは、ススだらけまあ、汚れたね。
昔、いや、この世界に来る前、大雪の時に作った、雪洞の広いバージョンみたいだ!
そう言えば、この世界本当に四季がないのか?山とかは、ちょい寒かったけど、まあ、過ごしやすいからいいけどね。
それと、砂鉄やら、鋼、銅が置いてある土でできた家も見せてもらった、ここでは、剣や鎧、アクセサリーや像などの金属がそこらに転がってる。
どれも出来が悪い僕が見ただけでも分かるほどだ。
剣は、十字架みたいで鋭さはなく、鎧は、部厚く重いだけの鉄板を溶接したみたい。
アクセサリーは、刺々しく金平糖が列なってる首輪に、穴の空いてない指輪、ヨレヨレの銅でできた腕輪? それにワインのビンみたいな、小さい銅像ほんと、ワインのビン見たいだ。
なんか失敗作ばかりみたいだな。
見本で置いてあるらしい、剣や鎧なんかとは、天と地ほどの作品ばかりに見える。
そして、その家を出て直ぐの所に山のように武器や防具が沢山積み上がってあった。
何処から、集めて来たのだろうか?っと思っていたら、カチカチっと小さなミミアントが盾を持って来て、ぷいっとその盾を武具類の山へ投げていた。
そう、ミミアント達がこの山を作っていたのだ!
何のために、疑問に思っていた所に空からレイムが飛んできて、僕に抱き着く、びしゃ、ぐにゅっと。
ここは、レイムの工場、レイムがあらゆる金属を変形させ、作る場所だ。
レイムは、只今修行中らしい、先程のビンみたいな像は、僕らしい。
自分の子供が一生懸命作ってくれたもの、本当に嬉しかった、最初見た時のあまりにも下手な像が、僕を思って作ってくれたものだと知って、どんなに価値のある作品より、価値があるものに見えた。