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ダークエルフの大家族   作者: zeiru
第五章 島国
281/401

(281)あったかい。

「では、行きましょう」蓮密


「ん!!」


蓮密がドアに手を着けた時、外の音に僕らの足は止まる。


「助けてぇーーーー」男の声

「早く船を出せ」男の声

「ぎゃあああーーーー」男の声

「またやられたぞ!」男の声

「あああぁーーーー」男の声

「勇者様待って下さいーーーー」男の声


「ガタン!」


船は、動き出す。


「わ!、な、何が・・・・(^^)」蓮密


「え?、え?」


僕は、蓮密の腕にしがみつく


「シュン!!」


「え!」僕と蓮密


シュンと風切り音と共に部屋自体が斜めに斬られ、外の夕焼け空が見える。


「え!」


僕は、蓮密にお姫様抱っこされた。


「!!、アリア様捕まって」蓮密


「は、はい」


ガシッっと蓮密に捕まる。


蓮密は、ダダダダっと走り僕を抱えたまま、ジャンプして下に降りて行く。


僕は、落ちる恐怖に目を閉じ、蓮密に強く抱きつく。


「///ア、アリア様少し息を止めて下さい。」蓮密


「うん」


僕は、大きく息を吸って止める。


「ジャポン!!」


「はぁ、はぁ、れ、蓮密」


「バチャバチャバチャ」


「アリア様こちらを」蓮密


蓮密がビート板代わりの木板を渡してくれた。


「ありがとう」


「泳げますか?」蓮密


「う、うん人並みには、たぶん」


「分かりました、すいませんが付いてきて下さい」蓮密


「分かりました。」


しばらく泳ぎ、船から離れた。


彼方(あちら)に見える岩場に行きましょう」蓮密


「はぁ、はぁ、うん」


結構泳いだ、マジ体力ないこの身体。


「アリア様」蓮密


蓮密は、僕の横について、片手で僕の身体を押しながら泳いでくれた。


僕の体力の無さに気付いての行動だ本当にふがいない。

蓮密は、ずーと泳いでいるのにすごい体力だ。


蓮密の助けもあり岩場に着いた。


岩場から船が有った場所には、残骸と船のデッキが燃えながら(たたず)んでる。


すっかり、夜なのにそこだけ明るい。


「アリア様大丈夫ですか?」蓮密


「ええ、大丈夫」


蓮密は、悔しそうに手をグッと握った。


「アリア様あそこの洞穴に行きましょう」蓮密


「う、うん」


僕らは、洞穴に着いて蓮密は、直ぐに出ていき、薪を持ってきて直ぐに焚き火をした。


「アリア様、寒くないですか、大丈夫ですか?」蓮密


「だ、大丈夫だよ」


「ふ、震えが・・・・」蓮密


自分の足を見ると震えていた。


「ガシッ」


蓮密が僕に抱きつく。


「すいません、すいません、すいません」蓮密


「ううん、ありがとう」


はぁ、あったかい。


僕と蓮密は、肌と肌を合わせて身体を温めた。

この身体が男なら、蓮密を襲っていたなぜったい。


しかし一週間そこそこで、ここまで思ってもらうとかなり嬉しい、ホームステイとかの番組で3日4日の別れで泣くかよ!とか思っていた僕が恥ずかしくなるほどだ。


はぁ、あったかい。





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