(263)小さい強迫犯
「あああーーーーあー、あああーーーー」小人?
涙を流しながら苦痛に歪んだ顔で叫ぶ小人?僕らには、眠くなるクラッシク音楽みたいに聞こえ、あああーーーーっと叫ぶでは、なく鼻歌みたいに聞こえている。
姿を見ると叫ぶ様にしか見えない。
覇円は、籠に薄い布を被せる。
「いい音色でしょ」覇円
「え、ええ、でもあの子は、大丈夫なの?」
「うぅ~~ん、大丈夫」覇円
覇円は、眠たそうな顔で答える。
「しばらくしたら、疲れて眠るだけだから。ふぁ~」覇円
覇円は、猫みたいに僕にすりより眠る。
僕も少し眠くなって来た。
でも小人?のあの睨んだ顔が頭から離れない。
あの可愛らしいのに睨んだ顔には、殺意があり、あの霧吹きをかけた途端に顔が歪みボロボロ泣きながら歌う顔が気になってしかたない。
覇円が寝て10分位経ったかな、て処で僕は、いつもなら、読書する事を止め、シーツを巻き小人?の入った檻の被せてあった薄い布を取った。
「ああーーーー、あああーーーーあー、あああーーーー」小人?
檻の格子を掴み泣き叫ぶ小人?
どうして叫ぶのかは、檻の作りを見たら一目でわかった。
五分位の周期で霧吹きが作動する仕組みになっていた。
これを作った人は、凄いと思いつつ、いやいやそんな事より僕は、直ぐに止めた。
装置を止めて、多分5分位で、小人?は、泣き止んだ。
「グズ、はぁ、はぁ、はぁ、せ、出せ!」小人?
また、睨まれた。
ただ、小人?は、ぐったりしている。
「だ、大丈夫?」
僕は、小声で言った。
「う、うるさい、だ、出せ!」小人?
「落ちついて、起きちゃうから、静かに」
「はぁ、はぁ、わ、わかったけど、出せ!」小人?
小人?も状況が理解できた様で少し小声になった。
「どうすればいい?」
「そこの錠を外せ!そうすれば出れる」小人?
小さいが態度は、デカイな、っと思いつつ、錠を外せた。
杭を抜くだけで簡単に開いた。
「開いたよ!」
その時だ!小人?は、手に力をこめ棍棒見たいのを出した。
その棍棒の先は、鋭くまるで薙刀みたいだ!
小人?は、瞬時に僕の肩に乗り薙刀を僕の首元に押し当てる。
「はぁ、はぁ、や、やはり神力を使う、悪いが人質になって貰う、ふぅーーーー」小人?
「は?、え!ま、待って、訳が解らない。」
「うるさい!私の仲間の元に連れてけ!」小人?
グリっと僕の首元の薙刀に力を入れる小人?
スーっと僕の首から少し血が出る。
「痛い」
「うるさい、早く連れてけ」小人?
小人?は、僕の言葉を全然聞いては、くれない。
「わ、わかった、わかったから」
それから、僕は、小人?の人質になり他の小人?を探しに行く事になった。
因みにね、今の状態は、僕の髪が胸元位まで有るから、髪を左に寄せ、膨らみのあるサイドテールにして小人?が隠れつつ、薙刀を耳の下の首元に当ててる状況だ!
服は、シーツだけ、しかも僕の血がシーツについてる状態だ。
人質までは、いいけど少しとは、いえ刺すのは酷いよって思いつつ、小人?に脅され言う事を聞く僕であった。